フィアット プント (ハッチバック) 「３年で２．５万km走行、初回車検後の３回...」のユーザーレビュー

３年で２．５万km走行、初回車検後の３回...

2008.9.30

総評

３年で２．５万km走行、初回車検後の３回目レポートです。１年目に電気系の小トラブルをマメに潰してもらったお陰で、以降は本調子が続いています。エンジンは元気一杯、ボディや足回りやシートのヘタリも無く、総じて丈夫な車と言えそうです。エアコンも夏の高速以外ならビュンビュン効きます。旅行先では国産コンパクトクラスを色々借りてみるのですが、シート、ハンドリング、エンジンのスムーズさと実用トルク、サスペンション、走行安定性、ブレーキのいずれもプントが上でした。これらの差は疲労度の差となって現れます。ベーシックカーとはいえ元々高次元で機能がバランスされている上、ダサいお顔（？）と引き換えにモデル末期の熟成も感じられます。機能面プラス多少個性的な内外装ということなら他の欧州車でも大差無かったかも知れませんが、アフターサービス面も考えるとプント以外なら今ほど満足できなかったろうなと思う場面が何度かありました。”安グルマ”ですから構えず気軽に使うことが肝要、そうすれば週末の買物から高速、峠道、どこへ連れ出しても常に必要十分且つ気持ち良く応えてくれる車です。

満足している点

イメージした「本物度」に合致したこと、言い換えれば「割り切りが垣間見えながらも底辺に妥協の無い理詰めの頑固さが息づくクラスなりの本物度」が際立っていることです。アメリカで言えば数十ドルの安ホテルでも当然の様に置かれている大型で堅牢なベッド、ヨーロッパで言えば新旧の建物が混在しても当然の様に調和を崩さない街並み、日本で言えば親切アイディア満載で当然の様に壊れないが時にはレプリカに見えてしまう文明品、どの国にも暗黙に守られる品質や妥協範囲のスタンダードがあります。大半の外国製品は本国で使うから本物なのであり、必ずしも日本で同じ機能や味わいを得られるとは限りません。日本人にはバネの強過ぎるベッド、日本の地震は考慮されていない建物が良い例で、それに比べると安価で壊れない品物は多少味わいが薄くとも中流を自認する世界中の人々に歓迎されて然るべきであり、これこそ文明後発国の日本が編み出した国際競争力です。プントには肩肘を張らない中にイタリア人が考えるクラスなりの良心が目一杯詰め込まれています。真面目一辺倒に偏らない大らかさも兼ね備えている反面、多少の初期トラブルや品質バラつき止む無しという今日の日本では馴染まない割り切りもありますが、その点は老舗のサービス工場が精一杯穴埋めしてくれます。本物が常にベストとは限りませんが、プントは私に取って分相応の本物度を感じながら日本でも違和感無く愛着を持って楽しめる道具となっています。

不満な点

強いて挙げれば本当にこの車を選んで良かったのか今一つ確信を持てない自分への不満。車が無くても特に困らない生活環境なので、普通のサラリーマンが余り無理をしない範囲で持てる少々高いオモチャ、輸入車入門に向きそうな２百万前後のＢセグメント車という条件でＶＷ、プジョー、ルノー、シトロエン、フィアットの計７モデルから選びました。今もスタイルはプジョー２０６の方がカッコイイと思いますし、シトロエンＣ２のオジサンにも似合うキュートさも魅力的でした。ではプントの美点は何かと言うと、ライバルより一段小さいエンジンながらＣＶＴとの好相性でスムーズ且つグイグイ進む切れの良い走行性能です。後期型は愛想無しのフロントマスクでエクステリアの魅力が落ちましたが、それでも十分に練られた全体の造形面は個性的で美しく見えます。次は何に乗り替えるか考えた時、最近の欧州メーカーは日本の都市部には必ずしも合わないセミオートミッション、ディーゼルエンジン、ボディサイズ拡大による安全性向上に注力しているのが少し残念です。

デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験