DSオートモビル DS4 「夜のドライブで光る欧州的美学」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

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評価

2

デザイン
4
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
2
燃費
3
価格
1

夜のドライブで光る欧州的美学

2023.4.8

年式
2022年4月〜モデル
総評
フランス映画のように、愛についてひとり語りしながら街灯に浮かぶ夜の街を駆け抜ける。DS4もきっとそんなシーンに似合うだろう。自分も、もしDS4を所有していたら、用もないのに夜の丸の内か銀座を何周もしてしまいそうだ。家は神奈川なのに。そのように芸術的感性を問われる時、人はついつい背伸びをしてしまう。DS4が似合う大人になってみたいものだ。(担当:HK)
満足している点
良くも悪くも乗る人を選ぶ異物感。いま何時なのかすぐにわからない高級腕時計のような、実用性よりも芸術性を優先したクルマ作りが徹底されている。「他人と違うクルマに乗りたい」という意見はよく聞くが、その気持ちが生半可なものだと、DS4を選択することは難しいだろう。
不満な点
DSのヘリテージを安売りしているところ。いまやアバンギャルドなデザインは韓国メーカーも得意としており、市場からも評価されている。中身がプジョー・シトロエンと一緒なのは仕方ないとしても、そのがっかり感を払拭するブランド性を磨いて欲しい。
デザイン

4

ワイド&ローのフォルムには他のCセグハッチにはない独自の個性が感じられる。宝石の輝きを思わせるヘッドライトやドット形状のグリルは、総評でも述べた通り夜の街でこそ魅力を増しそうだ。インテリアのデザイン性とクオリティも確かに高いが、「匠の技」を謳うローテクだけでなく、インターフェースなどのハイテク面でも独自性が欲しい。
走行性能

3

パワートレインは1.6LガソリンターボPHEV、1.5Lディーゼルターボ、1.2Lガソリンターボの3種類。試乗した1.2Lガソリンターボでも不足はないが、高速での長距離移動が多い人は動力性能に優れたPHEVやディーゼルターボの方が心にゆとりを持てそうだ。ダウンサイジングターボと8速ATの組み合わせは、数値以上の力強さとスムーズな加速感を演出。PSA時代から長年培ってきたノウハウが活きていると思う。
乗り心地

4

最も評価すべきは乗り心地の良さだろう。好みよって評価が分かれるデザインとは違い、DS4の乗り心地の良さは万人に受け入れられるはずだ。一部のグレードを除いて可変制御サスペンションのDSアクティブスキャンサスペンションも標準装備されており、路面への追従性が重視された作りとなっている。
積載性

2

PHEVは390L、その他は430Lと、Cセグとしては標準的な容量だが、ボディのワイド感から想像されるほどの広さがないのはちょっと残念。欧州車は総じて荷室側面をトリムで覆い、フロアを真四角な形状にする傾向がある。国産車のように側面をえぐって、凸型のフロア形状にするだけで幅が広がるはずなのだが。
燃費

3

WLTCモード燃費はPHEVが16.4km/L、ディーゼルターボが21.2km/L、ガソリンターボが17.7km/L。シトロエンC4と比べてボディが少し大きい分、ディーゼルの燃費はやや落ちているのが気になる。
価格

1

シトロエンC4の同等モデルと比べて、おおむねプラス100万円の価格設定。新型プリウスPHEVが460万円なので、それらとの価格差に見合った満足感が得られるかというと、個人的には難しいと言わざるを得ない。
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スポーツカー&チューニング大好物な20〜30代から、華麗なる(?)クルマ遍歴やマニアックな知識を持つ40〜50代の家族持ちお父さんまで。個性豊かなクルマ大好き編集メンバーが日々奮闘しながら記事を制作中。感じたことをリアルに書いていくスタイルで、みなさんのカーライフがハッピーになる情報を発信していきます。
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