日本市場では…?
この車が日本未発売の頃、ハワイでレンタカーとして乗りました。楽しかった思い出とあいまって、日本発売はうれしいような懐かしいような気持
2007.7.31
- 総評
- 日本市場では…?
この車が日本未発売の頃、ハワイでレンタカーとして乗りました。楽しかった思い出とあいまって、日本発売はうれしいような懐かしいような気持ちです。
クライスラーネオンクラスの小型車と指定していてこの車が出てきたのですが、レンタカー会社の駐車場で対面したときには、この車の存在を全く知らず「なんじゃこの車?どこのメーカー?」と思いました。
結論から言えば、残念ながら現在の日本市場でこの車を売る意味を見つけられません。ハード面は決して悪い車ではないのですが、積極的にこの車を選ぶ理由がありません。アメリカ車らしい押し出しの強さを求めるなら300Cやエスカレードのような車が好まれるでしょうし、出来のいいコンパクトな実用車なら日本車・ヨーロッパ車にいくらでもあります。
またコンパクトカーなのかSUVなのかクロスオーバーなのかいまひとつはっきりしない点も、この車のキャラクターをあいまいにしているような気がします。
かつて日本市場にデビューしたアメリカ製の小型車は、クライスラーネオン、キャバリエ、サターンなどことごとく失敗していますが、それにもかかわらずなぜこの種の車を日本で売ろうとしているのか理解に苦しみます。楽しい思い出を作ってくれた車にこのような評価をするのは残念ですが、日本市場での前途はあまり明るくないでしょう。
- 満足している点
- ・トルクフルなエンジン
排気量が2Lですがトルクフルで、回転を上げなくてもスピードに乗せて楽に走ることができます。ピークパワーはそれほどでもなく、回転フィールも繊細さはありませんが、豊かなトルクでゆったり走ることができます。
・操作がシンプル
アメリカ車らしく各種操作系が非常にシンプルでわかりやすいです。日本車から乗り換えてもすぐに馴染めると思います。
・アメリカ車としては操安性がよい
時速40~60マイル程度で流れている山間部の道でもあまり不安なく走ることができました。
また大径のオールシーズンタイヤを装着している割には、舗装の荒れたフリーウェイでも強い突き上げ感はなく、比較的乗り心地も良好でした。
・前方視界がよい
角ばったボディと高い全高、アップライトな着座姿勢で前方の視界が良く、運転がしやすいです。また全幅が1.8mもある割には余り幅を感じません。日本の道でもさほど違和感なく運転できるでしょう。
・シートがしっかりしている
アメリカ製の大衆車としてはシートは堅めでサポート性も良く、一日中乗っていても疲れは少なかったです。
- 不満な点
- ・キャラクターが不明確
それほどスタイルがかっこいいわけではなく、ハッチゲートはあるが荷室が広いわけではなく、多人数乗車できるわけでもなく、価格が安いわけでもない(本国で約$15,500~)と、非常に中途半端に感じます。
アメリカ本国でもあまり人気はないようで、旅行中にも日本車の同クラスの車(RAV4、マツダ3、ヴォルツなど)はゴロゴロしていましたが、キャリバーはレンタカーらしき車以外全く見かけませんでした。
・室内があまり広くない
全幅の割には室内の横幅はそれほど余裕がありません。また後席は頭上・ヒザ周りとも余裕がなく、小さなサイドウインドウともあいまって圧迫感が強いです。
・荷室が狭い
荷室は横幅がなく、フロアも高いためあまりスペースは大きくありません。ハッチゲートがあることによるユーティリティを期待すると裏切られるのではないでしょうか。
・後方視界が悪い
小さなリヤウインドウや高いウエストラインの影響か、後方視界が非常に悪いです。日本で乗るにはバックモニターが必須ではないでしょうか。
- デザイン
-
-
- 走行性能
-
-
- 乗り心地
-
-
- 積載性
-
-
- 燃費
-
-
- 価格
-
-
- 故障経験