デイムラー デイムラー 「女王陛下のデイムラー＋スーパーチャージャー」のユーザーレビュー

女王陛下のデイムラー＋スーパーチャージャー

2022.7.5

総評

当時の英国王室公用車はデイムラー8。こちらはその強化版ど言えるスーパーチャージャー付きのスーパーV8。大英帝国の伝統を感じさせる佇まいに、ドイツのライバル達に引けをとらないハイパフォーマンス。存分に所有欲を満たしてくれる車でした。

満足している点

初代ジャガーXJシリーズ1からシリーズⅢつまりデイムラーダブルシックスとフィロソフィーを共有する優美なデザイン。英国の貴族主義的なインテリア。そして軽量なオールアルミニウムボディ。ロングホイールベースによりリムジン並みに広い後席。

不満な点

工業製品としての品質。特にボディのチリやインテリアは最高級車に似つかない粗雑な作り。

デザイン

5

古くなく、新しくもない丸目4灯のフロント。英国車の伝統的な尻下がりのリア。ライバル達と比べ格段に低いルーフ。そしてジャガーとは違う波打つデザインのフルーテッドグリル。最高です。

走行性能

4

375ps/53.5kgを発揮する4リットルV8スーパーチャージドエンジンは、同時期のライバルであるドイツ勢と比べるとスペックの割には大人しい印象。しかしながら比較的軽い車重はアクセルを踏み込めば相応の加速をする。またデイムラーはショーファードリブンである為、所謂カックンブレーキを避けるためペダルは深く、最初は戸惑うほど。しっかり踏み込む必要がある。

乗り心地

5

国内正規輸入のジャガーXJにはないロングホイールベース。その甲斐もあり非常に安定した直進性を誇る。乗り心地はXJRと同じサスペンションのため多少引き締まった印象。エアサスではない為、浮遊感はなく、ジャガー本来の猫足と言える好ましいもの。

積載性

4

トランク容量は縦サイズが大きくないが、必要にして十分。後席は望外に広いため、荷物を積載する事も可能。

燃費

5

X300系ダブルシックスまでの6リットルV12エンジンは劣悪な燃費であったが、X308系スーパーV8の4リットルV8スーパーチャージドエンジンは非常に優秀。アクセルを踏み込み過ぎず、緩やかな加速（それでも充分速い）から一定の速度での走行を心がければ一般道でも12km/リットル以上の高燃費が望める。高速道であれば14.5km/リットルを超える事もしばしば。

価格

5

ライバルとなるメルセデスやBMW、アウディに比較すると比較的安価な新車価格。オプションもそこまで高額なものはない。下取りも同型ジャガーよりは良い。

故障経験