ダイハツ ムーヴカスタム 「レビュー:ダイハツ ムーヴカスタムRSハイパー(SA2)」のユーザーレビュー

レビュー:ダイハツ ムーヴカスタムRSハイパー(SA2)

2016.8.19

総評

ドライブ好きの自分でも満足できる軽トールワゴン。

初代タントのデビュー以来、「走りのムーヴ、広さのタント」というキャラクター分けがされてきましたが、今回のモデルでは更にそのキャラクター分けが進められた印象です。

あえて燃費競争からは離脱し、ブレーキのタッチや、足回りのブッシュの硬さやバンプラバーの材質、モノコックの補強など、カタログには載らない部分のチューニングを行うなど、非常に真面目に作られているところにクルマ好きとして強く好感を持てます。

満足している点

上質な走りと快適な乗り心地、優れた使い勝手。

ファイバーLEDを多用した前後コンビネーションランプやイルミネーション類。

フロントグリルやリアコンビネーションランプがスモーク調になるなど、落ち着いた外観。

ハーフレザーシートの青ステッチや、ギャラクシーマーブル(宇宙柄の大理石調)のインパネ等、ユニークなインテリア。

モデルチェンジで横開きバックドアを廃止し、ハッチバックとなったところ。

オートライト、フルオートエアコン、LEDルームランプ、車速感応式ワイパー、リバース連動リアワイパー、ステアリングスイッチで操作するフルカラーTFTマルチインフォメーションディスプレイ等々、挙げだすとキリがないほど充実の装備。

不満な点

リアシートの乗り心地の悪さ。

座面、背もたれともにサポートのかけらもない平べったいシートは身体をまったくホールドせず、段差やカーブで落ち着かないし短距離でも疲れる。

広さだけはあるので、むしろ余計に落ち着かない。

フロントシートはあんなに良いのに、どうしてリアシートはこんなに酷いのか不思議です。

あと、ロービームに4灯のプロジェクターを備えたLEDヘッドランプは非常に明るく見やすいのですが、ピッチングやアップダウン等で他車への眩惑が凄まじく、田舎道を走っていると対向車からよくパッシングされます。

また、スマートアシスト2という単眼カメラとレーザーレーダーを用いた衝突回避支援システムはまだまだ誤作動が多いです。

特にレーザーレーダーを用いた自動ブレーキ機能は立体駐車場のスロープを「壁」だと認識するようで、何度か怖い思いをしました。

それと「燃費競争からは降りた」くせに装備されているアイドリングストップ機能。
普通に停車中にエンジンが切れるくらいなら良いのですが、灯火類がOFFのときは停車前アイドリングストップが作動してしまいます。

これが非常に鬱陶しく、停車直前にエンジンが停止すると急にクラッチを切ったように急減速するので、カックンブレーキにならないようにブレーキペダルの踏力を緩めると、一度は止まったエンジンが再始動して再び駆動力が掛かってしまい、まるでMT初心者のようにギクシャクしながら停車してしまいます。

デザイン

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走行性能

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もはや軽自動車とは思えない…とまでは言い過ぎかもしれませんが、驚くほど上質な乗り味です。

元々CVTとの相性も良い低速トルク重視のKF型エンジンに、極めて低い回転域からしっとりとブーストを掛け始めるターボ、更にDVVTと呼ばれる連続可変バルブタイミング機構により、非常にスムーズで力強く加速します。

特にこのターボはレスポンスも良く、MT派でCVTの苦手な自分でも意のままに加減速できます。

何よりブーストが掛かり始める回転数が極めて低く、コールドスタート直後のアイドルアップ時にはアイドリングでも過給音が聞こえてくるのには笑ってしまいますw

CVTなので巡航時の回転数も低く、常に上質で快適。


また、ボディ剛性、シャーシ剛性ともに非常に高く、軽トールワゴンであることを忘れるほど操作性は素晴らしいです。

特にリアクオーター周辺の剛性が極めて高く、少々ムチャをしてもちゃんとリアがついてくるのには驚きました。

もちろんムチャをしなくても、普通に交差点を曲がったり、普通に車線変更をするだけでもその操作性の高さは実感できます。

また、電動パワステなのにまるで油圧式のような自然な重さとフィーリングで、ワインディングや高速道路でも安心して走れます(^-^)/

乗り心地

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カタログにスポーツサスペンションと表記されているだけあって、乗り心地は純正にしてはやや硬めです。

ただ、非常に高い剛性のお陰でサスペンションがしっかり動くため不快感はありません。

何より素晴らしいのがフロントシートの出来。
ベンチシートなのにしっかりとしたサポートがあって、下手なセパレートシートよりホールドします。
背もたれのサイズ、厚みともにしっかりしていて、長時間の着座でも疲れ知らずです。

静粛性に関しては、風切り音、メカノイズは抑えられていて確かに静かではあるのですが、ロードノイズが少々気になります。
恐らく純正装着タイヤが静粛性の面で不利なエコタイヤなので、コンフォートタイヤへの履き替えで改善されると思います。

振動は3気筒であることを考慮すると驚くほど少ないです。

積載性

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基本的に通勤用なので限界まで積むことはありませんが、広大な室内スペースと多彩なシートアレンジのお陰で使い勝手は良いです。

2WDグレードだとトランクスペースの床下収納も大きく、シートアレンジ時に取り外したヘッドレストもすっぽり入るので助かります。

また、ダッシュボード周辺を始め、収納スペースやポケットも多いので車内がすっきり片付きます。

燃費

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エアコン使用時で約15〜18km/L、エアコンOFFで約18〜20km/L、長距離で20km/Lオーバー。

メーカーもこのムーヴの開発時には「燃費レースからは降りる」と明言しているので、ターボモデルでこれだけ走ってくれれば十分です。

価格

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故障経験

スターターモーターのリコールでECUリセット。

時々運転席リクエストスイッチが効かなくなる。

時々パーキングブレーキの保持ができなくなる。

この程度です。