車両本体ではなく、オプションのクルコンについてのインプレッションです。
レーザーレーダーで先行車との距離を測りながらコントロールしますので、設
2012.5.30
- 総評
- 車両本体ではなく、オプションのクルコンについてのインプレッションです。
レーザーレーダーで先行車との距離を測りながらコントロールしますので、設定した希望速度以内であれば、一定の車間距離を保ちながら先行車の挙動に追随してくれます。
今回のモデルでは先行車が停止した場合は、自車も停車してくれます。
メーカーからは推奨されていませんが、普通の街乗りでもかなりの状況でこのアダプテイヴクルーズコントロールを使用可能です。
旧来の、自動車専用道位でしか使えなかったクルコンとは全く別次元の装備ですので、折角装着したけれども宝の持ち腐れになってしまうということは無いでしょう。
軽自動車としては異例と言って良い程の高度な装備だと思います。
また、ダイハツではアルティス(笑)を含めた他車種には設定されていない装備ですので、装着している事だけでも充分喜びです(笑)。
クルコン単独ではなく、TSC、VSC、レーン逸脱警報、プリクラッシュセフティー、サイドエアバッグ、カーテンシールドエアバッグ(+なぜかツイッタースピーカー(笑))をセットにした「インテリジェントドライビングアシストパック」となりますので快適面のみならず、安全面でも大きく寄与してくれます。クラッシュマージンの少ない軽自動車ですから、プリクラや付加エアバッグは評価されると思います。
カーナビやドレスアップパーツの様に、車両購入後に装備できるものではありませんので、個人的には後付けパーツ用の費用をこちらに回してでも装備する価値はあるかなとも思います。
なお、クルコン付き試乗車は全国に何台というレベルのようですので、メーカー希望車両本体価格の2割の装備を、ある意味清水の舞台から飛びおりる気持ちで導入しなければなりませんが、期待を裏切らない装備だと感じております。
ただし、2012年5月の小改良でeco IDLEが装備された関係で操作性が煩雑になっています。
今後導入を検討されている方はメーカーのWebSiteで公開されている取扱説明書をご覧になられる事を強く推奨いたします。
また、4駆には設定がありませんので、VSCやTRCでかなりカバーされるとはいえ、生活4駆が必須な方には残念だと思います。
なお、ecoかどうかは、クルコンを作動させると各種ecoモニターがなぜか消灯してしまいますので、なんとも言えません(笑)
個人的には構造上難しい4駆は仕方ないとして、他の2駆モデルには設定があっても良いとまで思えるCOOLな装備です。
- 満足している点
- 一旦先行車にロックオンすれば、ほぼアクセルペダルもブレーキペダルも踏む必要はありません(ブレーキ制御も行います。)。
先行車がいない場合は普通のクルーズコントロールとして働きます。
その後自車より遅い先行車に追いつけば、再びロックオンして追随してくれます。
クルコンへの指令は全てハンドルからニョキと生えたレバー1本で制御できますので、足を使う必要が有りません。迅速に設定速度を変更したい場合は、足を使って現在速度を変更した後に再設定すればその速度で巡航してくれます。108Km/hまで設定できますので、高速道路でも十分です。
最初に設定する際は40Km/h以上である必要がありますが、先行車に追随して停車した場合は7km/hからレバーをチョンと触るだけでリジュームしてくれますので、ブレーキを離した足でほんの少しアクセルを踏んでやるだけでOKな点も評価できます。
もちろん旧来のクルコンの様に、ブレーキを踏んで解除されたのち、レバーを操作して元の設定速度にリジュームする事も可能です。
クルコンの制御そのものは、ややランブルな面も無きにしも有らずすが、急アクセルや急ブレーキ程にはなりませんし、加速については現在速度と設定速度の差にも因りますが、後続車に迷惑をかけるほど遅くは有りません。CVTとの組み合わせですから、キックダウンのショックも有りません。普通の搭乗者なら不快に思うことは無いでしょう。
急なコーナーリングになった等、挙動が不安定になる場合は自動的に制御が解除される点も安全面から評価できます。
プリクラも故意に試してみた感じではなかなか正確に作動するようです。シートベルトを巻き取る力も強からず弱からずで上手に設定してあります。一旦巻き取りが発生すると、再び軽く引っ張られて、車から「大丈夫ですか」「しっかりして下さい」と言われているようでCOOLです。後面反射鏡を備えていれば2輪車であっても感知するようです。
滑りやすい路面でテストしてみた感じではTSCやVSCによる挙動の安定性を感じることができます。
VSCは登録車では既に義務付けられた、軽自動車でも今後義務化される装備ですので国が認めた安全装備を先取りで装着できることも大きく評価できます(但し、VSCのみのオプション設定も有りますが…)
- 不満な点
- まず、レバーによる設定速度変更の際にチョン操作でチョイ変更させる機能が無い事が挙げられます。レバーで設定速度を変更する場合は、結局のところメータークラスター内のインジケータに表示される設定速度を注視しながら希望する値になるまでレバーを操作し続けることになりますので使いづらいどころか危険ですらあります。
先行車を、ロックオンしたあるいはロストしたかは、インジケータ内の小さな表示にしか出ませんので、カーブや坂が連続する場所では不安を感じる時もあります。ロストした場合は、設定速度まで自動的に加速しますので驚かされる場合も有ります。またロストしたあとの再ロックオンにはやや時間がかかる感も有ります。
センサーの関係でしょうが、ワイパーがOFFもしくは間欠までしか作動しませんので、雨の日は実質的に使用できません。また、ワイパー作動中はエラー表示とプリクラOFFの表示がディスプレー内で点滅し続けるのも鬱陶しいと言えば鬱陶しいです。更に、電波を利用したレーダーでは有りませんので、先行車や障害物の反射率が低いと上手く作動しないようです。クルコンなら笑って済ませますが、プリクラの場合はシャレになりません。
設定車間距離は3段階用意されていますが、最短に設定しても広すぎる感があります。普通に横から入り込まれる間隔ですので、その度に(車間距離確保のために)減速しますので、スムーズではなくなります。
普段の車間距離は広い一方で、メーカーからは誤動作を防ぐためとアナウンスされていますが、停止している先行車に対する車間距離は結構狭めになる関係で、やや強いブレーキングになるキライが有ります。また、先行車に追随している場合は上手にブレーキ介入をしてくれますが、通常のクルコンとして作動している場合は今のところブレーキが作動したことが有りません(エンジンブレーキによる減速しかしない(・・?。下り坂では設定速度よりかなり高速になってしまいます。
ブレーキ作動時、テールのブレーキランプは点灯しますが、運転者に対する表示は有りませんので減速感やかすかに聞こえる音で判断するしかありません。
写真をご覧いただければお判り頂けますが、バンパー左にかなり大きい開口部ができます。気になる方も有るでしょう。この近辺への塗装その他は禁じられています。
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