トヨタが革新的な燃費の良いエンジンを出したそうですけれど、ホンマなのでしょうかね？

Question

３割ほど燃費が良いエンジンだそうですけれど、ほんまもんでしょうか？

Answer 1

dywgb533さんへ

何をもってホンマ物とするかは意見が分かれる所でしょうが、いきなり、革新的なエンジンを出して来た訳では無く、プリウスで十二分に実績を積んだ方式を、ハイブリッド式との組み合わせでは無く、単独で繰り出して来た、と考えれば大筋で間違い無いでしょう。
だから、ホンモンです。d(^=^;)

実は、プリウスで実現されたハイブリッド式の低燃費、高効率と言う物は、決して電動でのエネルギー回生、加速補助に拠る物だけではありません。それじゃあ、高速道路を延々と巡航するシチュエーションでは、何ら低燃費に寄与する事は無いばかりか、却って重荷(蓄電池 + 電動機 + 結合の為の変速機や歯車類)を背負っただけの代物に堕してしまいます。
そうでは無くて、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%82%B9
から判る様に、高膨張比の自然吸気アトキンソンサイクルミラーシステムエンジンの併用によって、実現された性能だったのです。
「ミラーシステム(サイクル)」によって生じてしまう低出力化傾向を、電動で補助する、と言った相補的な構成にする事で成立させた訳です。

・・・

エンジンは、燃焼で得た高圧を膨張させる事で仕事に変換し、取り出す物である。

これは良いですよね?
では、一体どの位膨張させるのが良いか?

古くから設計者が目星を付け、計算機の発達に伴って計算される様にも成って判って来た値は、膨張比14でした。
でも、圧縮比が14だと
・ガソリンでは高過ぎで、ノッキング等の自己不正着火でエンジンを壊す事を解決出来ない
・ディーゼルでは、冷間始動時の着火や低負荷低回転時の綺麗な燃焼に要する圧縮上死点温度が不足する
と言う事で、採用したくても中々採用出来ない歴史が続いて来たのでした。
そんな中から一早く、マツダがSKYACTIVEコンセプトで、-G、-D共に圧縮(膨張)比14を謡って登場する事と成りました。

圧縮比14では高過ぎるが、吸気弁が閉じるのを遅くして、一度吸入した新気を吐き戻す(遅閉じ式)か、通常より早めて吸気行程長を短くする事(早閉じ式)で、圧縮比だけを下げる。(高膨張比なまま)
圧縮比 = 膨張比のオットーサイクルに対して、アトキンソンサイクル、を、複雑なクランク軸機構
http://www2.tbb.t-com.ne.jp/atc/Run/Engines/atkinson.html
http://www.honda.co.jp/tech/power/exlink/
を使わずに、単に吸気弁の閉じ時期を変えるだけで実現したのが
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB
なのです。適用事例の一番最初に載っているのがマツダ：KJ-ZEMで判る様に、市販車として着手はマツダが一番手だったのです。

膨張比は理想の14に近づけたい。
マツダ以外は未だ到達出来ていませんが、14に近い程良い、と考えると、過給器等の補機を増やしたり、ガソリンエンジンの長年の宿願であるスロットルバルブ廃止を実現出来ていないとしても、熱効率(燃費)の良いエンジンに仕上げる事が出来た、と言うのは嘘では無いと判るのでした。d(^^)

<追加>
以前から何度もご紹介しているので今更なんですが、今回も引用してしまいますね。f(^_^;)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13100548288

早い話が、スロットルバルブレスで、高効率機械式過給器を併用して排気量半分と言った大胆なダウンサイジングを断行したエンジンが、一つの理想であり、現時点で待望されている究極なのです。
排気エネルギーの回収という点で見たらTurboも好ましいのですが、それだけでは、アイドル回転から大気圧の2倍と言う高過給圧を常用して、排気量半分と言った革新は不可能です。から、先ずは内部圧縮を持つ高効率な機械式過給器の併用から始まり、更に余地余裕が在れば、Turboも追加するのが好ましかろう、と言う順序なのでした。(スロットル弁廃止は必然)
残念ながら、今回発表のエンジン群では、未だこの境地に迄は至れていない様です。から、発展の余地(可能性)は未だ在るのです。d(^^;)

Answer 2

次の記事です。確認してください。

レスポンス 自動車 ビジネス
2014年04月10日（木） 14時15分
トヨタ、高熱効率・低燃費エンジン群を開発…全世界で14機種を順次導入
http://response.jp/article/2014/04/10/220931.html

エコカー 2014年04月11日（金） 12時00分
トヨタ、過給機エンジンは一部モデルのみに
http://response.jp/article/2014/04/11/221004.html