2022年1月
■2022年1月
アウディ ジャパンは、クーペSUVタイプのEV(電気自動車)「Q4スポーツバックe-tron」を2022年1月17日に発表、同年秋以降の発売を予定している。
アウディブランドでは第3弾となるQ4 e-tronシリーズは、アウディがコンパクトSUVセグメントに導入する初のEV。フォルクスワーゲングループのEV専用プラットフォーム「MEB」を採用し、アウディブランドの電動化戦略における重要なステップを担うモデルと位置付けられている。
Q4スポーツバックe-tronのエクステリアは最新のQファミリーに共通するオクタゴン(8角形)かつ開口部のないシングルフレームグリルを装着。ひと目でアウディの電気自動車とわかるデザインとした。また、マトリクスLEDヘッドライトには量産車としては世界初となるMMIを通じて4つのデザインから選択可能なデジタルLEDランニングライトを採用。ボディサイズは全長4588㎜×全幅1865㎜×全高1614㎜、ホイールベース2764㎜(欧州値)。Q3とQ5の中間に位置するサイズでありながら室内長はQ5を凌ぎ、ラゲッジルームも535Lの容量を確保する。
空力性能にも注力しており、電動開閉式の冷却エアインレットやフロントスポイラーに対して垂直に配置されたディフレクター、立体的なホイールディフレクター、空力性能を最適化したデザインのエクステリアミラーハウジング、リヤスポイラーなどにより、Cd値はルーフラインの異なるQ4 e-tronを上まわる0.26を実現している。
グレード構成は、「アドバンスト」/「Sライン」の2タイプ。アドバンストはフロントグリルのカラーがヘクラグレーとなり、マトリクスLEDヘッドライト、19インチアルミホイールを装備する。Sラインではグリルがプラチナムグレーとクロームパーツを組み合わせたものとなり、フロントバンパーやサイドシル上部にセレナイトシルバーのカラーリングが施される。さらに20インチアルミホイールを装着することでスポーティさが強調されている。
インテリアはセンタークラスターをドライバー側に向けたドライバーオリエンテッドなデザインとした。特徴的なセンターコンソールと専用デザインのシフター装備するほか、メーターには10.25インチの「アウディバーチャルコクピット」を、センターには11.6インチの「MMIタッチディスプレイ」を配置。フルデジタルのコクピットを形成し、上下ともにフラットな形状のステアリングホイールにはシームレスなタッチ式のスイッチを採用した。フロントスクリーンには上下2つに分けて情報を表示する「ARヘッドアップディスプレイ」も装備されている。
パワーユニットはシステム電圧400Vのテクノロジーを用いた総電力量82kWh(実容量77kWh)の駆動用バッテリーを前後アクスル間の床下に搭載。リヤアクスルに1基の電気モーターを搭載し、後輪を駆動する。駆動用の電気モーターは最高出力150kW、最大トルク310Nmを発揮し、0-100km/h加速は8.5秒、一充電走行距離は576km(欧州値)としている。200Vの普通充電は標準は3kW、オプションで最大8kWまで対応する。急速充電はCHAdeMO規格の125kWに対応しており、125kW対応の急速充電を使用した場合は残量5%から80%まで38分で充電可能(理論値)という。
モーターの始動・停止方法もユニークで、着座してスタートボタンを押す従来の方法か、もしくはブレーキペダルを踏むだけでイグニッションをオンにすることが可能。停車時はサイドのブレーキボタンを押し、ブレーキを離すとイグニッションオフになる。パーキングブレーキのボタンはない。回生ブレーキの強さは3段階の調節が可能で、アクセルペダルだけで速度調節のできるアウディ初のBモードも採用された。
最新の安全技術とアシスタンスシステムも搭載されており、フロントカメラをはじめ、車体前後に中距離レーダーと超音波センサーを搭載し、さらに車体前後と左右ミラーに計4つの360°周辺カメラを内蔵。従来のアダプティブクルーズコントロールとアクティブレーンアシストを統合した「アダプティブクルーズアシスト」をはじめ、死角を並走する車両を検出する「アウディサイドアシスト」、後方から近づく自転車や車両をセンサーで監視する「エグジットワーニング」などが装備される。