AMG・E50、貴方は偉大です!
20代の始め、初任給でパブリカの中古を買って以来の国産車党。不満ゼロの幸せなカーライフを送っていましたが、ある日ドイ
2011.12.10
- 総評
- AMG・E50、貴方は偉大です!
20代の始め、初任給でパブリカの中古を買って以来の国産車党。不満ゼロの幸せなカーライフを送っていましたが、ある日ドイツから黒船襲来です。正体は、知り合いのお医者さんが大切に乗っていた旧いBMWの4ドアセダン(車名?)。2002似のクリーンな佇まいが実に素敵です。恐る恐る運転させていただくと、経験したことがない操作系の節度感と堅実な走りに唖然・茫然!この大事件がその後のカーライフを決定づけました。それからは20台以上のヨーロッパ車(中古)を乗り継ぎ数々の幸酸を経験、2年前、平成9年式W210/AMG・E50に辿り着きました。購入時12万キロだったオドメーターは16万キロを超え益々意気軒昂。覚悟していたトラブルは球切れだけ。ヨーロッパ車らしからぬ(失礼)健康な車です。当時の新車価格は1500万とか。私は30分の1で購入しました。
肝心の走りは、過去に所有したメルセデスベンツと同じで、巌のような安定感が光ります。それに、豪快で濃密な加速と安全に止まる能力、ニンマリするほど滑らかなステアリングや良好な視界が加わり、女房のカローラ並みに気楽に運転ができます。まさにベストフレンド! 但し、足回りは容赦なく締めあげられ凸凹道での突き上げは強烈です。AMGの確信犯的テイストを許容できるかどうかが評価の分かれ目でしょう。
しかるに、AMG・E50を総括すれば、町走りを少しも苦にせず、郊外をユックリ流しても濃い味わいを失わず、山岳道路では水を得た魚となり、高速道路では優雅に素早く遥かかなたにブッ飛んでいく快適全能マシーンなり! まッ、1500万なら間違っても買いません。家が建ちます。
- 満足している点
- ① 豪快な走りを、安全に、しかも気楽に提供。
② 長距離を難無くこなす疲労最小限のドライブフイール。クルコンが良いなあ。
③ 評論家激賞のVW・DSGに負けない優秀な5速AT。新幹線並みにスルスルッと発進(これがDSGには若干欠ける)した次の瞬間、良質なオイルを介したコクのあるパワーの炸裂と味のある制御が実に美味。
④ 小回り大王。大き目の車体を全然苦にしない。息子が乗る独・仏のスアミリーカーよりステアリングが軽くて滑らかでラクチンなんて信じられない。だから、お買い物にも積極的にお付き合いが可能です。
⑤ 剛性なんてAMGなら当たり前。16万キロでも劣化極小。
⑥ タップリサイズのヒーター付きレザーシートとステアリングの自在な調整でドライビングポジションがピタリと決まる。ヘッドレストの角度もジャストフイット。最近の車はヘッドレストの前後調整機構を省く姑息なコストダウンがヨーロッパ車にまで増殖中。激しく遺憾です。
⑦ 国産車なら当たり前だったが、故障で悩むことがない。
⑧ 燃費は、町走り5キロ、郊外8キロ、高速11キロ、90キロ設定でクルコンを使えば13キロはいく。5リッターでこの数値に100%満足です。
- 不満な点
- ① 締めあげられた足回りはもしかしたらやり過ぎ。ベンツ・E430レベルの味付けのほうが日本ではベターかも。
② 前輪235/40ー18、後輪265/35ー18タイヤは若干過剰。製品チョイスに制約があることや、減ってくると不整路面に極端に弱いのが難点。立派なAMGホイールも重すぎてタイヤ交換時に腰を痛める。実際にホイールだけを計測した結果は、前輪8.5J(12.2Kg/オーストリア製)、後輪9J(12.6Kg/ベルギー製)。冬タイヤは7.5Jの軽量アルミ(未計測/中国製)に前後とも235/45ー17のブリザックGZ(イヨ~世界一!)にしたが、雪道に弱いと定評のAMG(FRベンツ全般)を合格ラインに導いた。夏タイヤもこのサイズにするかどうか真剣に悩みます。順法精神に富む私の場合、このほうが良い結果を生む可能性大。狙うならミシュランパイロットスポーツ3か。このタイヤは乗り心地が悪くないらしい。
③ まる~んとしたエクステリアが嫌いではないが、フロント右側の見切りが良くない。コーナーポールを付けたW210Eクラスにやたらと出会う理由が良く分かった。480円の簡易ポールを付けて解消です。
④ 子どもの玩具以下のナビは当時でも笑い物だったと思うが、まあ、笑う気にもならない。愛用のサンヨーゴリラをセンターの丁度いい場所に両面テープで張り付けて満足しています。その完璧な工事費用は僅か10円なり!
以上、短所にもならない短所。最大の短所(長所か?)は、あまりにもE50が良すぎて最新の車に魅力を感じないことです。昨今のベンツ・BMWはデザインが堅いし、車名の数字が排気量を素直に表さないことで情報が正しくインプットされず興味減甚だしい。最新の116だけは試乗したが傑作車の予感ありありです。シトロエンはBXが大好きだったが、その後はヒーターが臭い車ばかり掴まされて辟易です。新車なんてコリゴリ。アルフアはMTにメロメロ、セレスピードにガックリと落差激しい。メガーヌRSは右ハンドルが出たら久しぶりに新車をバーンと買う。あの絶望的後方視界でも右ハンならやれそう。ルノーこそ隠れた実力車かもしれないという密かな思いをチョッと大事にしたい昨今ですね。大穴はW202/AMG・C43の(当然)中古。1540Kgしかないコンパクトサイズに漲る刺激はE50でも敵わないかも。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験