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自動車メーカーの常套句! 「人馬一体」「ゴーカートフィーリング」「地を這うような走り」ってズバリどんな走り?

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自動車メーカーの常套句! 「人馬一体」「ゴーカートフィーリング」「地を這うような走り」ってズバリどんな走り?

 この記事をまとめると

■メーカーはクルマの走りを常套句によって表現することがある

「クルマの走りが楽しい」が理解できない人が乗るべき一般道でも楽しさが伝わる中古軽量スポーツ7選

■「人馬一体」、「ゴーカートフィーリング」、「地を這うような走り」など

■今回はこの3つがどのような走りを表しているのかについて解説する

「人馬一体」の根底にあるのは「安心・安全」

 クルマの記事を読んでいるといろんな言葉が出てきますが、わかりにくいのはそのクルマがどんな走りをするのか、乗っているとどう感じるのか、そこだと思います。メーカーの説明にも、その走りを象徴するかのような常套句、つまりよく使われる表現を目にしますが、なんとなくわかったようで、やっぱりわからないような? と、ちょっとモヤモヤしますよね。たとえばマツダの常套句といえば、「人馬一体」。MINIがよく言うのは、「ゴーカートフィーリング」。BMWも意のままの走り、走る歓び、という言葉をよく使うし、スバルなどで「地を這うような走り」という常套句も目にします。今回はそれってなに? どんな走りをするの? という疑問を紐解いていきたいと思います。

 まずは「人馬一体」。これはもともとの意味としては、「人と馬が一つの体となったように、巧みに乗りこなすさま」を指しています。そのため、どうしても山道やサーキットなどをガンガン走るような様子をイメージしがちなのですが、マツダはそうではなく、まず根底にあるのは「安心・安全」だといいます。たとえ運転が初めての人でも不安に感じることなく、思った通りに扱いやすくて、運転の楽しさを発見できるようなクルマにしたい、という思いがベースになっています。

 そして人馬一体が進化していく過程として、「軽快さ」「人とクルマのコミュニケーションの面白さ」「体の一部になったように思い通りに走ること」となっていくといいます。「軽快さ」は、クルマを操る動きそのものを楽しむために意識して開発。次に、クルマ側が人間の意図を感じて、それに見合った動きをすることで、人とクルマとの会話を楽しむ感覚を実現すること。そして、そのコミュニケーションが密接になってくると、人間の無意識と向き合うようになり、意識せずにタイヤが自分の体の一部のように動く世界に到達し、もっと自由で美しい走りを体感できるようになるのです。これこそが、人馬一体の走りということですね。

「ゴーカートフィーリング」は競技用カートを操っているような感覚

 続いて「ゴーカートフィーリング」。日本ではゴーカートと聞くと、子供向けの遊園地にあるような、あまりスピードが出ないようなオモチャのクルマだったり、あらかじめ敷かれたレールの上を進むようになっているようなものを思い浮かべる人も多いかもしれません。でももちろん、MINIが言いたいのはそれではなく、剥き出しのタイヤが四隅にあり、路面スレスレの位置にあるシートのすぐ後ろにエンジンが積んであり、ものすごい体感速度を感じることができる、競技用カートのこと。

 モータースポーツのトップカテゴリーであるF1のドライバーも、幼少の頃からカートに乗っていて、そこで頭角を現したという話も珍しくないですよね。日本でもカート場やミニサーキットなどでたくさんの人がカート競技を楽しんでおり、全日本選手権も開催されているほどです。一度でもカートを走らせた経験のある人ならわかると思いますが、アクセルペダルを踏み込むと、まるでロケットのように吹っ飛んでいく加速フィール。コーナーを曲がる際にはブレーキを踏まなくても、体重移動をうまくかければ面白いようにスーッと曲がっていけます。その代わり、ブレーキペダルの踏み方が強すぎたり、体重移動がうまくできなかったり、ハンドルをラフに切ったりすれば、すぐにスピンしたり体勢を崩してしまう、ある種の危うさを秘めています。気持ちよく走れるかどうかは、自分の腕にかかっているという、スリリングな感覚。そして、うまくコーナリングが決まった時の楽しさ、喜び。もちろん、公道を走る上ではそんなにスリリングだと困りますので、ちゃんと安全性能は備えていますが、そうしたカートの運転感覚に少し似たような楽しさが味わえることを、ゴーカートフィーリングと表現しているのだと思います。

 次に「地を這うような走り」。これはランボルギーニのようなスーパーカーの走りの表現としてもよく目にしますが、メーカー側が使うことが多いのはスバルでしょうか。これはスバルが採用している水平対向エンジンが、一般的なエンジンよりも低く設計できるため、搭載位置も低く抑えることができるので、その分、重心を低くすることができます。しかも左右対称の構造のため、重心のバランスも整えることができるので、これが操縦性と安定性に大きく貢献しているのです。

 また、そのエンジンの長所を生かし、トランスミッションからリヤデフにいたるまで、一直線上に配置することで重量配分も左右対称。これによって、スバルの主力であるAWDも四輪のタイヤにバランス良く荷重をかけることができるので、まるで路面を捉えるように安定した走りを実現しています。カーブを曲がる際などにも、タイヤが浮き上がるような不安感がなく、吸い付くかのように曲がっていく、これがまさに、地を這うような走りのイメージ。よく、競馬の記事で見かける表現に「沈むような走り」という言葉があるのですが、これは馬が体を目一杯使って、手足をしっかり伸ばして一完歩が大きくなっている状態の時に、騎手はまるで馬が沈んだように感じるのだそう。クルマでもまれに、そんな状態に感じられる至極の走りを体験できることがあります。きっとそれと同じような意味合いで使われているのではないでしょうか。

 ということで、それっていったいどんな走り? というモヤモヤを少し取り除くことができれば幸いです。こうしたメーカー側の意図などを知っておくだけでも、実際に乗ってみた時に「これか!」と体感できるようになるかもしれないですね。

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みんなのコメント

26件
  • 自動車メーカーよりも自動車メディアが喜んで使ってる表現じゃないか?
    その実体は、「よくわからないけどそれっぽいことを言っておけ」www
  • >「人馬一体」「ゴーカートフィーリング」「地を這うような走り」

    最初の人馬一体はマツダを代表格とした表現句として浸透もしたが、その後のフレーズなどは自動車メーカー発進の常套句ではない。少なくとも、毎度毎度そんな宣伝文句出してない。絶対だ。常套句のようによく聞くのはクルマジャンルでの俗語のようなものだ。自動車メディアそれも紙媒体での昭和的な時代からの。

    で、そんな理解も判断もできない、クルマシロートが知った風にトピックとしての記事をあげる、キャッチを付けるというお門違いに毎度呆れる。

    そそ、おまえら(クソニワカWEBクルマメディア)のほうが、タイトルキャッチでよっぽど幼稚で陳腐で大げさ下品な”常套句”が多いって言うまさにブーメランで笑える。

    ハッキリ言うか。仕事やる資格ねえんだよ。


    ってズバリどんな走り?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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