日産の新型BEV(バッテリー式電気自動車)である「アリア」に、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキが乗った!
久しぶりの高級車
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新型アリアは、日産が投入する久しぶりの“高級車”だ。
かつての日産は、「セドリック」や「グロリア」、「レパード」、「インフィニティQ45」など多種多様な高級車をラインナップしていた。
とくに1988年に登場した「シーマ」は、セドリックとグロリアの派生モデルだったにもかかわらず、専用の3ナンバー・ボディを新たに開発し、大ヒット。“シーマ現象”なる言葉もうまれた。
しかし、1990年代後半から徐々に日産の高級車は減っていく。レパードや「インフィニティQ45」はカタログから消えてしまい、セドリックとグロリアも「フーガ」に統一された。
しかし、フーガも、シーマとともに今夏に生産が終了するニュースが飛び込んできた。となると、日産の高級車は「スカイライン」と新型アリアのみになる。
現行スカイラインは2013年の登場で、すでに約9年目。ガソリンモデルの足踏み式パーキングブレーキなどに古さを感じてしまう。日本初のハンズ・オフ運転を可能にした「プロ・パイロット2.0」を搭載した点は評価出来るけれど、いかんせん、同セグメントのメルセデス・ベンツの新型「Cクラス」やBMWの「3シリーズ」と比べると、気になってしまう部分が多い。
しかし、日産は高級車をあきらめていなかった! と、思わせたのが新しいアリアである。公式ウェブサイトでも「新時代のプレミアムSUV」と謳うから、日産も高級車として販売するつもりなのだろう。
コレは高級車だ!
はじめて実車を見たとき、「これは高級車だ」と感じた。ボディサイズは全長×全幅×全高:4595×1850×1655mm。ホイールベースは2775mm。全長は4.6mに満たないけれども、ずいぶん立派に見える。
アリア専用デザインのアルミホイールは、これまで日産車とは異なるデザイン・コードを感じさせ、新鮮かつスタイリッシュな雰囲気だ。
鮮やかなボディカラーも魅力的だ。広告などによく登場するサンライズカッパーとミッドナイトブラックの2トーン仕様「暁-アカツキ-」は、ありそうでなかったカラーリングだ。
すっきりとしたインテリアも、高級車らしくクオリティが高い。とくにシートの座り心地は最高! 上級モデルではナッパレザー仕様も用意しているから、こだわった部位なのだろう。
この座り心地、なにか似ているぞ……と、思い出したのがレパードJ.フェリーだ。レザーの質は違うけれどもポルトローナ・フラウが手がけたシートは最高だった。座った瞬間、贅沢さが身体に伝わってくる感覚は新型アリアもレパードJ.フェリーもおなじだった。
エアコン・パネルやステアリング・ホイールを操作感に安っぽさはない。コストをかけてつくられているのがわかる。日産のイメージリーダーとしての役割も務めるのだから当然か。
運転しても“高級車”という印象は変わらなかった。瞬時にトルクが立ち上がるBEVだから、加速力は素晴らしい。ただし、プレミアムSUVらしく乱暴な印象は受けない。ゆるやかに、気持ちよく加速していく。
ブレーキのタッチもイイ。回生ブレーキの効き具合は絶妙で、このあたりは「ノートe-POWER」や「リーフ」で研究してきた成果が存分に活かされている。アクセルから足を離しただけで、ゆるやかに減速していく「ワン・ペダル」の使い勝手もよく、慣れてしまうと足の動きを抑えられ、疲労が軽減される。
試乗会場だった羽田空港周辺で乗った限り、“しなやか”という言葉がよく似合う乗り心地も魅力だと感じた。車内の静粛性は高く、ロードノイズも少ない。10スピーカーで構成される「BOSE Premium Sound System」が奏でる上質な音楽も存分に楽しめた。
新型アリアは、誰が見ても乗っても“高級車”と思うだろう。また、従来の日産高級車との共通点が少なく、それゆえ個性が溢れている点も評価したい。つまり、それってレパードJ.フェリーとおなじじゃん! と、試乗終了後、筆者は感じた。
レパードJ.フェリーのような“高級車”が復活したことを筆者は高く評価したい。
文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend,)
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みんなのコメント
海外メーカーがよくやるEVだからといって、子供っぽい青いラインが無いのが凄くいい。