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エンジンあってこその「アメリカンマッスルクーペ」だろっ! もう現行型が最後かもしれない「3巨頭」を振り返る

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エンジンあってこその「アメリカンマッスルクーペ」だろっ! もう現行型が最後かもしれない「3巨頭」を振り返る

 この記事をまとめると

■アメリカンマッスルクーペと呼ばれるチャレンジャー、マスタング、カマロはアメリカを強く感じさせる

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■現行モデルはいずれも初代モデルをオマージュしたスタイリングを特徴としている

■アメリカンセダンは絶滅寸前でありアメリカンマッスルクーペもいつなくなってもおかしくない

 圧倒的な存在感は健在の現代のマッスルカー

 実家へ帰るときに最寄り駅から路線バスに乗るのだが、そのバス通り沿いの一軒家の駐車場にダッジ・チャレンジャー(現行型)が停まっている。最初はそのまま置いていたのだが、最近はピッタリとしたボディカバーに覆われている。ボディサイズが大きいだけでなく、圧倒的な存在感があるので、いたずらでもされたのかなと少々心配にもなっている。

 チャレンジャーといえば、フォード・マスタング、シボレー・カマロとともに、アメリカンマッスルクーペと呼ばれる、アメリカを強く感じさせる2ドアクーペ。

 マスタングが2005年にラインアップした5代目で初代を強くオマージュしたスタイルで大ヒットすると、2002年に4代目で生産を終了していたカマロが2009年に初代をオマージュしたスタイルで5代目として復活。そしてチャレンジャーも、車名としては1983年に生産終了していた2代目(ギャランΛのOEM[相手ブランド供給]車だった)以来、25年ぶりに初代をオマージュしたスタイルで2008年に復活登場を果たしている。

 3車が揃ったころは、それぞれ初代をオマージュしたモデルが、若いころにリアルタイムで初代を見ていたオジサンを中心に大人気となっていた。マスタングはフォードが日本市場から撤退するまで正規輸入販売されていたし、カマロは日本国内でいまも正規輸入販売されている。

 また、チャレンジャーの現行型は一度も正規輸入されていないにも関わらず、東京都内ではけっこうな頻度で見かけることができる。

 カマロの終売で3ブランド揃い踏みが崩れる

 そんな、アメリカンマッスルクーペだが、すでにカマロが2024年モデルで現行型の生産を終了することが発表されており、これがICE(内燃機関)車としてファイナルモデルとなると噂されている(BEVで復活するとの情報あり)。

 カマロで思い出に残るのは、奥山清行氏がデザインを担当した4代目となるだろう。仕事で5.7リッターV8 OHVを搭載したZ28に試乗したのだが、直線でやや思い切りアクセルを踏むとお尻を左右に振るなど、なかなかまっすぐ走ろうとしない様子がまさにアメリカンだと感動したのを覚えている。

 コルベットは当時のモデルでもカマロに比べれば、出木杉くんのようなところもあり、個人的にはアメリカらしさに欠ける部分が気になっていたが、4代目カマロは日本人がデザインしたとは思えないその見た目も含めて、アメリカンイメージに溢れていた。

 マスタングでは4代目が印象的であった。当時はまだかなりのアメリカンブランド車が日本へも正規輸入されていた。4代目マスタングも日本でのアメリカ車としては売れ筋モデルとなっていたのだが、その4代目では309馬力を発生する、4.6リッターV8エンジンを搭載し、5速MTとなるコブラに乗る機会を得たことがある。

 ここまで大排気量で出力の高いアメリカ車を、しかもMTで運転するのは初めてなのに、乗り出したのは雨天であった。案の定スリッピーな走りで悪戦苦闘したのを覚えている。そして、まるでトラックのような硬めのフィーリングのシフト操作も新鮮なものであった。

 エンジンルームを開けると、フォードのスペシャルビークルチームが開発に携わったこともあるのか、エンジンブロックのところに“俺がこのエンジンを組みつけたボブ”みたいな直筆のサインが施されているを発見し、感慨にふけったことを覚えている。このコブラは縁があって2回ほど試乗する機会に恵まれた。

 チャレンジャーは実際に運転する機会には恵まれていないが、アメリカのオートショーにはたいてい複数台数のチャレンジャーが展示されている。標準V8搭載車のほかSRTや、さらには映画「マッドマックス」のようにエンジンがボンネットフードを突き破っているようなホットモデルまで展示されており、それぞれを入念にチェックしていまも楽しんでいる。

 アメリカンブランド車ではすでにセダンはほぼ絶滅しており、SUVかピックアップばかりとなっている。そんな状況のなか、マッスルクーペもなんとかラインアップが続いていたのだが、カマロの終売を皮切りに、マスタングもチャレンジャーも終売になるのではないかと心配である。

 SUVやピックアップトラックだけになろうとBEVが増えようと、アメリカンブランドの根底には、伝統工芸品と言ってもいいV8 OHV(フォードはOHCだけど)を搭載するアメリカンマッスルクーペのDNAが宿っていると信じている。象徴としてアメリカンマッスルクーペが残ることを期待していたが、世のなかの動きはそこまで甘くはないようである。

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みんなのコメント

5件
  • こういう車こそ迫力あるって言うんだよ
    アルファードみたいに下品さと履き違えないでほしいね
  • 取り上げてる車はごっついのに記事は薄っぺらでしたね・・・
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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