スーパーカーといえば「ミッドシップの2シーター、エンジンはDOHCでV8以上。ただし、ほかに惹き付ける魅力があれば例外もあり・・・」というのがざっくりとしたイメージだろうか。1970年代半ばに大ブームが起きてから50年近くの歳月が流れ、そのイメージは少しずつ変わってきているようにも見える。本連載では1966年から現代までスーパーカーを並べていくので、変遷していくさまをお楽しみいただければと思う。【第7回はランボルギーニ ウラッコだ。】
ランボルギーニ ウラッコ(1973-1979年)
V型12気筒エンジンを搭載したスーパースポーツカーばかりを作り続けたきたランボルギーニ社だったが、1970年代前半に入ると、これまで同社が手をつけてこなかったモデルの開発を進める。それが、実用性を持ちつつも価格的にもより多くの人に手の届きやすい、ひとつ下ともいうべきクラス、「ベビー ランボ」と呼ばれるモデルだ。想定ライバルとしていたのは、当時北米市場で人気を集めていたポルシェ 911だ。
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こうして開発されたのが、1970年のトリノ オートショーで発表された「ウラッコ」である。車名は、それまでのランボルギーニ車の多くに使われているものと同様に、闘牛の名前に由来している。車体の設計はジャンパオロ・スタンツァーニ、エクステリアのデザインは当時ベルトーネに在籍していたマルチェロ・ガンディーニと、これもまた当時のランボルギーニ車と同様のスタッフが手がけた。
だが資金難などの影響もあって、ウラッコが実際に販売を開始されたのは1973年に入ってからのことだった。1974年当時の日本で設定された価格は、ポルシェ 911Sの805万円に対して、ウラッコは808万円という戦略的な設定をされていたのが興味深い。ちなみに、当時のインポーターはポルシェがミツワ自動車、ランボルギーニがシーサイドモーター(その前はミツワ自動車)だった。
エンジンをミッドシップ マウントしながら2+2のシートレイアウトを成立させるため、ウラッコは2.5L V8 SOHCのエンジンを横置きに搭載した。ボディワークはモノコックのシャシとして、前述したようにガンディーニによるデザインのボディをまとっていた。ヘッドライトはリトラクタブル式を採用し、リアピラー根元のエラのようなエアインテークが特徴的だった。
ポルシェ 911を意識して生まれたウラッコP250は2.5Lから220psを発生し、最高速度は240km/hとアナウンスされていた。装備を豪華にしたP250S(パワースペックは同じ)、3Lの250psエンジンを搭載したP300、イタリア国内向けのP200、北米市場向けのP111などの派生モデルが存在する。
ランボルギーニ ウラッコ P250 主要諸元
●全長×全幅×全高:4250×1760×1115mm
●ホイールベース:2450mm
●重量:1245kg
●エンジン種類:90度V8 SOHC
●排気量:2463cc
●最高出力:220ps/7800rpm
●最大トルク:23.5kgm/5750rpm
●燃料タンク容量:80L
●駆動方式:横置きミッドシップRWD
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:205/70VR14
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みんなのコメント
2.5LでV8って凄いね