現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタ新型カローラは「VWゴルフに勝った!」 車名で避けるのはもったいない実力とは

ここから本文です

トヨタ新型カローラは「VWゴルフに勝った!」 車名で避けるのはもったいない実力とは

掲載 更新
トヨタ新型カローラは「VWゴルフに勝った!」 車名で避けるのはもったいない実力とは

■VWゴルフよりも良い! 新型「カローラ」の実力とは

 トヨタは、セダンの「カローラ」とワゴンの「カローラツーリング」を2019年9月17日に発売しました。12代目となるカローラシリーズはどんなクルマなのでしょうか。

SUV風トヨタ「カローラ」発表! 新型「カローラトレック」は車高アップで走破性向上

 まず、新型のカローラとツーリングに試乗して驚きます。こういうクルマこそ「VWゴルフに勝った!」と評価すべきです。

 褒める前に弱点から挙げておきます。カローラのプラットフォームは、「プリウス」などと同じTNGAですが、後席の座面が低過ぎる傾向があります。もう少し正確に書くと、屋根が低いためシート座面を高く出来ないようでした。

 先代プリウスくらい座面が高ければ乗り降りしやすかったのにと思います。しかもサイドシルが厚く、ドアの内張は分厚いため、プリウスもカローラも、後席に乗り降りする際「よいしょ!」というかけ声が出ます。

 実際、後席に座っても天井が低く、見晴らしはイマイチです。後席をあまり使わない、というなら全然問題ありません。

 では、良かった部分を紹介していきます。このクルマの素晴らしさは、後席を除くすべての点で「いいね!」と感じさせることだと思います。

 たとえばパワートレイン。売れ筋になる1.8リッターのハイブリッドは、走り出しから巡航、追い越し、加速のすべてで「滑らかだし、パワフル!」と感じます。絶対的な動力性能も2.2リッター程度のエンジンに匹敵するのではないかと。

 それでいて燃費を意識しない走り方で22km/Lから25km/Lくらい走ります。また、コストパフォーマンスを重視するユーザー用には、お買い得プライスを付けたガソリン車(1.8リッター)が用意されています。このクラスの競合車である「マツダ3」やスバル「インプレッサ」のベースエンジンよりパワフルで、1.5リッターや1.6リッターで感じる「もっとパワーを!」みたいな不満はありません。

 乗り心地も上々で、筆者(国沢光宏)は乗り心地については非常にウルサイため、ほぼすべての日本車で納得できません。日本車の乗り心地は、路面のデコボコを通過するとドタバタします。

 しかし、新型カローラはトヨタ車のなかでも余裕でベスト5に入るか、1位「センチュリー」。2位「MIRAI」。3位の海外製のダンパー使っている「C-HR」の次かもしれません。

 それでいて、現行プリウスの初期モデル的な「ふにゃふにゃ」な設定とは違い、減衰力もしっかり確保してあり、高速域までドッシリしてます。

 加えてステアリングフィールが圧倒的に上質になりました。開発者に聞いてみたら「新しい制御を入れました」と説明がありました。日本車が欧州車に大きく負けていた直進安定性を含め新型カローラは、完全に並んだと評価しておきます。

■オプションや安全面も選びやすい新型カローラ

 新型カローラは、動力性能と乗り心地の質感、燃費で現在販売している現行のフォルクスワーゲン「ゴルフ」を大きく凌いでいます。間もなく登場してくる次期型「ゴルフ」も、動力性能と燃費のバランスはカローラに届かないだろうし、乗り心地の質感だって日本の速度域だとカローラの方が快適だと思います。次期型ゴルフは、凄く良くなったとしても総合評価で並ぶ程度でしょう。

 細かな部分でも新型カローラは進化しています。たとえばカーナビ。標準で7インチのディスプレイオーディオを装備し、純正ナビを装着しないでも、トヨタの純正ナビアプリ「TCスマホナビ」や「LINEカーナビ」などが使用可能です。ただし、TVやApple CarPlayやAndroid Autoといったものは3万3000円のオプションとなります。

 また、スマホのナビが苦手な人には、6万6000円というカー用品店の安いナビと同じ金額で「エントリーナビキット」がオプション購入可能です。

 もし、「7インチ画面じゃ物足りない」という人なら、さらに2万8600円のオプションを上乗せすれば手応えのある9インチ画面+6スピーカーシステムにアップグレード可能。10万円以下という手頃な予算でTVからスマートフォンのアプリを経由してインターネット番組まで楽しめちゃうんだから嬉し過ぎです。これは、ゴルフじゃ無理でしょう。

 そのうえで、安全装備まで万全。世界トップクラスの性能を持つ夜間の歩行者対応が付いた衝突被害軽減ブレーキは標準装備。最廉価グレード以外なら6万6千円でバックしたときのブレーキをサポートするシステムまで付けられます。カローラクラスにも関わらず、快適装備から安全装備までテンコ盛りで、クルマ選びで迷ったらカローラにしとけば間違いないです。

 そんな素晴らしい新型カローラながら、筆者の世代だとカローラという車名で購入意欲が薄れてしまう人もいます。良いクルマだとわかっていても「カローラ」を買う気になれないのです。欧州市場で発売したクロスオーバーモデルの「カローラトレック」に別の名前を付けて日本で発売したら、おそらくすべての世代が顧客になってくれると思います。車名にこだわらないのも「顧客第一主義」じゃないでしょうか。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

海外で話題を集めた「クルマの流行」 おしゃれアイテムから悪趣味な改造まで 34選 後編
海外で話題を集めた「クルマの流行」 おしゃれアイテムから悪趣味な改造まで 34選 後編
AUTOCAR JAPAN
レッドブル育成ハジャー、来季F1デビューの「チャンスは生きている」
レッドブル育成ハジャー、来季F1デビューの「チャンスは生きている」
motorsport.com 日本版
快適な乗り心地と優れたハンドリング性能に貢献! クムホタイヤがフォルクスワーゲン「パサート」とシュコダ「スパーブ」の新車装着用タイヤに「ECSTA HS52」を供給
快適な乗り心地と優れたハンドリング性能に貢献! クムホタイヤがフォルクスワーゲン「パサート」とシュコダ「スパーブ」の新車装着用タイヤに「ECSTA HS52」を供給
くるまのニュース
海外で話題を集めた「クルマの流行」 おしゃれなアイテムから悪趣味なものまで 34選 前編
海外で話題を集めた「クルマの流行」 おしゃれなアイテムから悪趣味なものまで 34選 前編
AUTOCAR JAPAN
マセラティ「ティーポ フォルゴーレ」がフォーミュラEに革命を起こす! シーズン11に向けたブルーを基調とした新デザインを発表
マセラティ「ティーポ フォルゴーレ」がフォーミュラEに革命を起こす! シーズン11に向けたブルーを基調とした新デザインを発表
Auto Messe Web
残り2周でまさか……エンゲルがドラマチックなウエットレースで逆転勝利/マカオGTワールドカップ
残り2周でまさか……エンゲルがドラマチックなウエットレースで逆転勝利/マカオGTワールドカップ
AUTOSPORT web
FFスポーツ実験は大成功! ホンダCR-X シビック 2台の「Si」(1) タイプR誕生前夜
FFスポーツ実験は大成功! ホンダCR-X シビック 2台の「Si」(1) タイプR誕生前夜
AUTOCAR JAPAN
ホンダCR-X シビック 2台の「Si」(2) 現代人へ理想的なデトックス 熱くなれる92ps!
ホンダCR-X シビック 2台の「Si」(2) 現代人へ理想的なデトックス 熱くなれる92ps!
AUTOCAR JAPAN
世界でたった25台!ワンオーナーの2006年式メルセデス・ベンツSLR「マクラーレン エディション」を発見 その落札価格とは
世界でたった25台!ワンオーナーの2006年式メルセデス・ベンツSLR「マクラーレン エディション」を発見 その落札価格とは
VAGUE
新車「800万円超え」の軽自動車! でも乗ればホレる完成度 スズキ製エンジンでなぜ?
新車「800万円超え」の軽自動車! でも乗ればホレる完成度 スズキ製エンジンでなぜ?
乗りものニュース
斬新「ハッチバッククーペ」復活か! 26年に“680馬力”の「画期的システム」搭載で生産開始!? レトロな「カクカクボディ」が素敵な“メーカー初”独自モデル「ポニー」とは?
斬新「ハッチバッククーペ」復活か! 26年に“680馬力”の「画期的システム」搭載で生産開始!? レトロな「カクカクボディ」が素敵な“メーカー初”独自モデル「ポニー」とは?
くるまのニュース
全SUVユーザー必見!? 大容量でスタイリッシュ! デザインと大容量を両立させた INNO新作「ルーフボックス」の魅力とは
全SUVユーザー必見!? 大容量でスタイリッシュ! デザインと大容量を両立させた INNO新作「ルーフボックス」の魅力とは
VAGUE
完全自動運転トラックは想像よりずっと進んでた! ホンモノの高速道路での実験も行われて実用化はもうすぐそこ!!
完全自動運転トラックは想像よりずっと進んでた! ホンモノの高速道路での実験も行われて実用化はもうすぐそこ!!
WEB CARTOP
福島の「新・南北軸」全通遠のく トンネルで“想定超え”の障害物出現 「福島西道路」計画見直しへ
福島の「新・南北軸」全通遠のく トンネルで“想定超え”の障害物出現 「福島西道路」計画見直しへ
乗りものニュース
ロータスのハイパー電動SUV「エレトレR」が体現する近未来のクルマ造り
ロータスのハイパー電動SUV「エレトレR」が体現する近未来のクルマ造り
@DIME
なにもかもが凄い!──新型マクラーレンW1詳報
なにもかもが凄い!──新型マクラーレンW1詳報
GQ JAPAN
新時代のホンダ「モトコンポ」誕生か? “電気自動車への電力供給”&“ラストワンマイルの移動手段”を両立!? 北米での「見逃せない特許」とは?
新時代のホンダ「モトコンポ」誕生か? “電気自動車への電力供給”&“ラストワンマイルの移動手段”を両立!? 北米での「見逃せない特許」とは?
VAGUE
レクサスが高級SUV「“新”NX」初公開! 全長4.6m「ちょうど良いサイズ」に豪華インテリア採用! 超カッコイイ「特別仕立て」の「アニバーサリー」中国で発表
レクサスが高級SUV「“新”NX」初公開! 全長4.6m「ちょうど良いサイズ」に豪華インテリア採用! 超カッコイイ「特別仕立て」の「アニバーサリー」中国で発表
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

202.9251.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.9450.0万円

中古車を検索
カローラの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

202.9251.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.9450.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村