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スウェーデン発祥ブランドの「新型ネイキッドバイク」の魅力とは? ハスクバーナの名を世に知らしめた「注目の2台」の気になる進化

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スウェーデン発祥ブランドの「新型ネイキッドバイク」の魅力とは? ハスクバーナの名を世に知らしめた「注目の2台」の気になる進化

ハスクバーナのブランド名を知らしめた立役者

 ハスクバーナというバイクブランドをご存じでしょうか? 昨今、ライダーたちの間で認知度が高まっている同ブランドの人気モデル「ヴィットピレン」と「スヴァルトピレン」シリーズが新型へと生まれ変わったので、その中核モデルに試乗してみました。

【画像】「えっ!…」これがカッコよくて走りも楽しいハスクバーナのネイキッドバイクです(25枚)

 1689年に生まれた、スウェーデン王室に納める銃の製造工場を起源とするハスクバーナ。その後、ミシンやチェーンソー、薪ストーブ、自転車、バイクなどへと事業を拡大した同社は、1902年に最初のバイクを生産しました。現在、バイク部門は、オーストリアに拠点を置くKTMグループの傘下にあります。

 ハスクバーナのオフロードバイクは以前から性能の高さに定評がありましたが、オンロードの世界でも知られるようになるきっかけが、2014年のEICMA(ミラノショー)で公開された「ヴィットピレン401」です。

 単気筒エンジンのカフェレーサーとして話題となったこのモデルは、2018年モデルとして発売され、同時に、スクランブラーテイストをプラスした「スヴァルトピレン401」もリリースされました。

「ヴィットピレン」とはスウェーデン語で「白い矢」を意味し、「スヴァルトピレン」は「黒い矢」を意味します。

 従来は排気量違いのモデルも存在していましたが、2024年モデルではラインナップが整理され、「スヴァルトピレン」には「250」と2気筒エンジンの「701」があるものの、「ヴィットピレン」は「401」のみになりました。

 2台のベースとなっているのは、KTMの「390 DUKE」。ベースモデルと同様、単気筒エンジンは473ccから398.7ccへと排気量が拡大され、最高出力は45psを発生します。

 鋼管を組み合わせたトレリスフレームも、WP製の前後サスペンションも「390 DUKE」と同様。異なるのはホイールと外装だけですが、KTMとは違う雰囲気に仕上がっているのは面白いところです。

 また、「390 DUKE」ではオプション設定となるクイックシフターは、ハスクバーナの2モデルには標準装備とされています。

●見た目だけでなくハンドリングも独自の印象

 新しい「ヴィットピレン」と「スヴァルトピレン」に共通する特徴が、レトロテイストの丸型LEDライトと、個性的な造形のガソリンタンクです。

 このタンクは長さがあるため、着座位置が後方かつ上方となり、“前乗り”スタイルの「390 DUKE」とは異なるライディングポジションとなっています。

 このライディングポジションの違いだけで、乗り味も「390 DUKE」とは大きく変わってくるのが面白いところ。「390 DUKE」はフロントに荷重してコンパクトに曲がるのに対して、「ヴィットピレン401」と「スヴァルトピレン401」はリアタイヤの上に座り、そこを基点に曲がっていくようなハンドリングとなっています。

 エンジン、フレーム、足回りなどは共通とはいえ、そうとは思えないほどの違いがあります。

 そして「ヴィットピレン401」と「スヴァルトピレン401」の2台でも、ハンドリングの印象は異なります。

 先代モデルまでの「ヴィットピレン」はセパレートハンドルで、前傾姿勢で乗るポジションでしたが、新型からはパイプハンドルに。「スヴァルトピレン」との差別化がしづらくなったのではないかと思っていましたが、それは杞憂でした。

 2モデルの違いはハンドルの高さ(「スヴァルトピレン」の方が少し高い)と、ホイールが「ヴィットピレン」はキャストなのに対し、「スヴァルトピレン」はスポークタイプであること。そして履いているタイヤくらいです。

 とはいえ、ロードモデルらしく前後のタイヤをしっかりと路面に押しつけながら曲がっていく印象の「ヴィットピレン」に対し、「スヴァルトピレン」はフロントが軽快に切れ込むオフロード車的な乗り味になっているのが興味深いところです。

「スヴァルトピレン」はスクランブラー的なスタイルなので、ハンドリングもそのイメージに沿ったものとなっていますが、見た目から想像するより2台には違いがあるので、購入前に可能なら試乗しておきたいところです。

 共通の車体でここまでキャラクターを変えられるのかと、KTMグループの開発力の高さに感心させられました。

 近未来的なカフェレーサーとスクランブラーのスタイルがウケ、街中で見かける機会も増えてきているハスクバーナの2モデル。今回の進化により、さらに人気が加速しそうです。

●製品仕様
■ヴィットピレン401
・価格(消費税込):79万9000円
・ホイールベース:1368mm
・シート高:820mm
・重量(燃料除く):154kg
・エンジン:水冷単気筒DOHC4バルブ
・総排気量:398.7cc
・最高出力:45ps

■スヴァルトピレン401
・価格(消費税込):79万9000円
・ホイールベース:1368mm
・シート高:820mm
・重量(燃料除く):159kg
・エンジン:水冷単気筒DOHC4バルブ
・総排気量:398.7cc
・最高出力:45ps

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みんなのコメント

1件
  • kpm********
    ハスクバーナは「アトムの童」で
    山崎賢人さんが乗っていたの見てかっこいいな~って思った。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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