現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 全長4m級のトヨタ車? アンダー100万円以下の斬新顔「タンダー」を発見… パクリ中国車とは

ここから本文です

全長4m級のトヨタ車? アンダー100万円以下の斬新顔「タンダー」を発見… パクリ中国車とは

掲載 27
全長4m級のトヨタ車? アンダー100万円以下の斬新顔「タンダー」を発見… パクリ中国車とは

■タンドラ風小型トラック? 中国製「タンダー」とは一体何者か

 トヨタが北米向けに専用で展開しているピックアップトラックが「タンドラ」です。
 
  一方中国では、とある自動車販売サイトがオリジナルで制作したタンドラのようなピックアップトラックが話題となりました。どのようなピックアップトラックなのでしょうか。

【画像】小さなトヨタ車に見える…! 全長4m級の謎モデルを写真で見る!(52枚)

 北京市朝陽区に本拠地を置く「Sino Vehicle Hub」は、中国製の乗用車やトラック、バスなどを海外向けに販売するECサイトです。

 アルジェリアやタイ、エジプト、カンボジア、パキスタン、フィリピン、ロシアなどの、中国製であっても比較的登録が容易な国・地域への輸出販売を手掛けています。

 また、完成車だけでなくエンジンやトランスミッション、ステアリング、灯火類などの単体部品も販売を行なっているウェブサイトとなっています。

 そんなSino Vehicle Hubが自社で手がけたと主張する車種があります。

 車体の形状は4ドアのキャビンにベッド部分が付随する4ドアピックアップトラックとなりますが、その前後デザインはトヨタが北米向けに販売する「タンドラ」とそっくりです。

 また後部には「TUNDAR」の文字が確認でき、これが車名であると推測されます。

 本家の「タンドラ」は「TUNDRA」なので、デザインだけでなく車名もコピーしていることがわかります。

 トヨタのタンドラは1998年に販売を終えた北米向けピックアップトラック「T100」の後継モデルとして、1999年に登場しました。

 北米市場では「フォード」「ゼネラルモーターズ」「クライスラー」の「ビッグ3」が手がけるピックアップ車種が絶対王者として君臨しており、そこに日本メーカーが入り込む隙はありませんでした。

 初代モデルはその「ビッグ3」と真っ向から対立するのを避けるためにあえてボディサイズと排気量を小さくして投入されましたが、案の定、販売は芳しくありませんでした。

 その反省を活かし、2007年に登場した2代目モデルからはエンジンもボディも拡大するだけでなく、テキサスに建設した新工場で生産を始めるなど、アメリカの購買層へ向けた積極的なアピールを展開します。

 2012年には、NASAが開発したスペースシャトル「エンデバー」をロサンゼルス国際空港からカリフォルニア化学センターへ移動させる際の牽引車両としても大活躍しました。

 本来の牽引能力の約30倍もの重い物体を牽引する日本製ピックアップトラックの様子は多くのアメリカ人のハートを掴みました。

 こうしたことから、北米特有の需要を汲み取りながら進化を遂げ、現在では3代目モデルが販売されています。

■小さなトヨタ顔「TUNDAR」とはどんなクルマなのか?

 一方で、この中国製のコピー車はその詳細が謎に包まれていますが、ボディサイズは全長4150mm×全幅1540mm×全高1680mmと判明しており、非常にコンパクトな車体です。

 また、エンジンはスズキ製F10A型1リッター直列4気筒エンジンのコピー品を搭載しているとみられ、最高速度は時速100kmとしています。

 同社は「最安のピックアップ」とこのモデルを宣伝しており、実際に価格は本船渡し(=輸送手段や保険は買い手が用意するFOB価格)で5000米ドル(邦貨換算:約68万円)です。

 このような粗悪なコピー品は、たびたび「山寨車」と呼ばれます。

「山寨」とは元々中国語で「山奥の塞」という意味ですが、俗語としては「ニセモノ」「模倣品」などを指します。

 1990年代から2000年代の中国では「山寨機」と呼ばれる著名ブランドの携帯電話や家電の模倣品が大量に市場に出回り、そこから「山寨」というワードがよく知られるようになりました。

 これらの特徴のひとつとして、元のブランド名を少し改変した名前(SONY → SQNYなど)を名乗ることが挙げられ、そこから今回の「TUNDAR」も「山寨」のひとつと言えます。

 ひと昔前の中国の自動車業界では日本やアメリカ、欧州の人気車種をパクった車種が乱立しており、「パクリ大国」と呼ばれてきました。

 ですが、いまや大手メーカーは日欧米メーカーの著名デザイナーを引き抜いて独自デザインを完成させており、かつての面影は感じられません。

 それでもなお、自社でデザインする能力を持たない、本当に「自動車メーカー」と呼べるのかも怪しい弱小規模の会社では、人気車種のコピー品を市場に送り出しています。

 その風潮は電動化の流れとも関係が深く、「老年代歩車」と呼ばれる「自転車よりも便利で、自動車よりも安い超小型電気自動車」は流行りを見せている一方、皆無に等しい安全性を理由に規制強化の道も辿っています。

 中国国内の購買層の間では「パクリは恥」という認識が生まれつつあり、パクリ車種は淘汰される傾向にあります。

 そしてSino Vehicle Hubは主に海外向けのビジネスを展開しているため、今回の「TUNDAR」は中国国内ではなく、海外向けを想定した車種と予想できます。

こんな記事も読まれています

井戸田潤、メルセデス・ベンツ絶版「Gクラス 320」ショートボディに一目惚れで購入決断!?
井戸田潤、メルセデス・ベンツ絶版「Gクラス 320」ショートボディに一目惚れで購入決断!?
グーネット
履き替えた古いタイヤってどこいくの!?!? 廃タイヤの99%がキチンとリサイクルされている衝撃!! じつは超絶エコだった
履き替えた古いタイヤってどこいくの!?!? 廃タイヤの99%がキチンとリサイクルされている衝撃!! じつは超絶エコだった
ベストカーWeb
総額100万円以下で買える!コスパ+アルファの中古ミニバン5選
総額100万円以下で買える!コスパ+アルファの中古ミニバン5選
グーネット
ショウエイヘルメット、アレックス&マルク・マルケスと2026年まで2年間の契約更新/MotoGP
ショウエイヘルメット、アレックス&マルク・マルケスと2026年まで2年間の契約更新/MotoGP
AUTOSPORT web
ディーラーOPチラシで見る“名車・迷車の魅力”『TOYOTA スプリンター(80系)』
ディーラーOPチラシで見る“名車・迷車の魅力”『TOYOTA スプリンター(80系)』
グーネット
角田裕毅、スプリント予選では痛恨の大スピン。SQ2敗退にも影響「これは僕の責任。受け止めて前に進む」
角田裕毅、スプリント予選では痛恨の大スピン。SQ2敗退にも影響「これは僕の責任。受け止めて前に進む」
motorsport.com 日本版
骨折でル・マンを欠場したコンウェイ、サンパウロでの復帰は未確定。WEC第5戦のエントリーリスト発表
骨折でル・マンを欠場したコンウェイ、サンパウロでの復帰は未確定。WEC第5戦のエントリーリスト発表
AUTOSPORT web
フェルスタッペン、レッドブルの地元で最速! マクラーレン勢が続く。角田裕毅14番手|F1オーストリアGPスプリント予選
フェルスタッペン、レッドブルの地元で最速! マクラーレン勢が続く。角田裕毅14番手|F1オーストリアGPスプリント予選
motorsport.com 日本版
最速はヒョンデのタナク。トヨタは6-7-8番手でスロースタートに/WRCポーランド シェイクダウン
最速はヒョンデのタナク。トヨタは6-7-8番手でスロースタートに/WRCポーランド シェイクダウン
AUTOSPORT web
F1オーストリアGPスプリント予選速報|フェルスタッペンがSQ1~3全てでトップタイムの完全制圧。角田裕毅SQ2敗退14番手
F1オーストリアGPスプリント予選速報|フェルスタッペンがSQ1~3全てでトップタイムの完全制圧。角田裕毅SQ2敗退14番手
motorsport.com 日本版
【MotoGP】プラマック、2024年限りでドゥカティ陣営離脱! 2025年以降はヤマハのサテライトチーム化を発表
【MotoGP】プラマック、2024年限りでドゥカティ陣営離脱! 2025年以降はヤマハのサテライトチーム化を発表
motorsport.com 日本版
[新型マツダ6]は直6ガソリン!? ロータリーエンジンの電動モデルも!? セダン・ワゴン改革が期待大すぎ
[新型マツダ6]は直6ガソリン!? ロータリーエンジンの電動モデルも!? セダン・ワゴン改革が期待大すぎ
ベストカーWeb
マセラティのV6「ネットゥーノ」搭載3車種をイッキ乗り!「MC20」「グラントゥーリズモ」「グレカーレ」の走りの違いは?
マセラティのV6「ネットゥーノ」搭載3車種をイッキ乗り!「MC20」「グラントゥーリズモ」「グレカーレ」の走りの違いは?
Auto Messe Web
ホンダ、新型フリードを6月28日に発売。e:HEV搭載ハイブリッドと1.5Lガソリンで250万円から
ホンダ、新型フリードを6月28日に発売。e:HEV搭載ハイブリッドと1.5Lガソリンで250万円から
AUTOSPORT web
ファッショナブルかつエレガントなメルセデス・ベンツCクラスの新しい4名乗りオープンカー「CLEカブリオレ」が日本デビュー
ファッショナブルかつエレガントなメルセデス・ベンツCクラスの新しい4名乗りオープンカー「CLEカブリオレ」が日本デビュー
カー・アンド・ドライバー
MotoGPオランダ|バニャイヤ絶好調! コースレコード更新でプラクティストップタイム。ビニャーレス2番手で追う
MotoGPオランダ|バニャイヤ絶好調! コースレコード更新でプラクティストップタイム。ビニャーレス2番手で追う
motorsport.com 日本版
ディフェンダーがピックアップトラックに!?ワイルド感あふれるモデルの正体は…?
ディフェンダーがピックアップトラックに!?ワイルド感あふれるモデルの正体は…?
グーネット
遂に「楽しい」電動スポーツ生誕! ロー&ワイドなボディにシザーズドア 新MGサイバースターへ試乗 
遂に「楽しい」電動スポーツ生誕! ロー&ワイドなボディにシザーズドア 新MGサイバースターへ試乗 
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

27件
  • 中国っておもろい国(笑)
    パクリ大国かと思ったら、実は文化破壊大国でもあるのよw

    1つの王朝が終わると、前の王朝の歴史を全部壊してゼロにしようとする。だから中国には仏像が残ってないわけ。前王朝の印が入ったものは全て破壊するから。
    特に今の中国共産党なんて、文化大革命で過去の歴史・書物・文化・伝統を全部根こそぎ破壊し尽くしたのね。
    日本だって中国の漢字を使ってる、などという歴史知らずがいるが、現代中国と古代中国は全く関係ない別の国だからw ギリシャと一緒よ。
    だって、清朝も満州族、モンゴル帝国はもちろんモンゴル人など、唐の時代が終わって国が乱れに乱れた以降、漢民族が支配したのは、明と今の中国くらいで、後は他民族支配だったんだから。

    とにかく、文革で自国の歴史を根こそぎ破壊しまくって、今では先進国の車をパクリ中ってことw

    よっ、さすがサンツァイ文化!!
  • なんかかわいいw
    軽トラの変化球で受けそう
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村