現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > いまどきのクルマのランプは凝りに凝った形状だらけ! LEDはカーデザインに革命をもたらしたのか考えてみた

ここから本文です

いまどきのクルマのランプは凝りに凝った形状だらけ! LEDはカーデザインに革命をもたらしたのか考えてみた

掲載 35
いまどきのクルマのランプは凝りに凝った形状だらけ! LEDはカーデザインに革命をもたらしたのか考えてみた

 この記事をまとめると

■LEDヘッドライトになって変わったクルマのデザインについて考察

後続車からは「見えにくい」との声! 新型ハリアーの「リヤウインカー」位置が「低い」ワケ

■ヘッドライト以外にもグリルやバンパーの形状も大きく変化している

■ヘッドライトは目に付くパーツだが、あくまで一部のパーツに過ぎない

 ヘッドライトの自由度が増したことによるメリットとは

 先日発表された16代目の新型クラウンは、4つのボディでの登場が話題沸騰ですが、LEDによる特徴的なフロントフェイスもまた注目の的です。では、このLEDの普及はカーデザインに進化をもたらしていると言えるのでしょうか? 今回はその是非をあらためて考えてみます。

●多くのメリットで急速に普及したLEDランプ

 かつて、クルマのランプといえば電球(ハロゲンライト)が市場を占めていましたが、2000年前後にはディスチャージライト(HID)が登場、フロントフェイスに新しい表情を与えました。ただ、明るさなどの性能は優れるものの、コスト高もあって広い普及には至りませんでした。

 そうした中、2010年代半ばから採用が始まったのがLED(発行ダイオード)です。これは明るさはもちろんのこと、長寿命、小型軽量など多くの長所を持ち合わせており、さらにクルマ以外の使途も極めて多く、一気にコストダウンが進んだのです。

 では、このLEDの普及はカーデザインにどのような自由度を与えたのでしょうか?

●圧倒的な表現の幅広さで多様な展開が可能に

 普及当初はLEDを列状につなげて配置し、たとえば流れるコーナーランプ(シーケンシャルウインカー)などの使い方が見られました。目立ち度抜群のこの手法はアッという間に軽自動車まで広がりましたが、最近はあまり見かけないようです。

 次の段階はランプ内の凝ったグラフィック表現。たとえばアウディは「マトリクスLEDヘッドライト」を謳い、上部はデイライトとしてストライプ模様を描き、下部はメインランプとしてシャープな表現を作りました。また、リヤランプ内にユニオンジャックを描いたMINIの手法はよく知られているところです。

 そして、最近ではより細くシャープな表情が主流です。VW「ゴルフ」の「IQ.LIGHT」では左右ランプをつなぐ表現を試みていますし、トヨタの「ハリアー」など、リヤランプを横一文字にする手法も絶賛増加中です。新型クラウンはまさにこの最新の流行を取り入れたと言えるでしょう。

 プロダクトデザインは常に技術の向上に沿っていますが、それはクルマも一緒です。目の前に最新の技術があれば、取り入れたくなるのがデザイナーの性というもの。そういう意味で表現の自由度が上がったのは間違いありません。ただ、それを「デザインの向上」と言えるかどうかは難しいところです。

 デザインの自由度は上がったが、あくまで全体の一部である

●LEDによる表現はあくまでもカーデザインの一部

 最近はとにかくクルマの顔がやたらに話題になります。オラオラ系グリルのミニバンが代表格ですが、たとえばBMWなどドイツプレミアム勢も巨大グリルでユーザーを驚かせていますし、フランス車では縦型のデイライトがフロントのシンボルになっています。

 たしかに、クルマの顔はさまざまな要素が集まっていて表現の幅が広く、特徴が出しやすい「場所」と言えます。ただ、当然ですが顔はあくまでもクルマの一部であって、カーデザイン全体を示すものではありません。

 つまり、本来は全体の造形こそが大切なのであり、顔やそこに置かれるランプはひとつの要素に過ぎないのです。まず優れたデザイン、スタイリング先にあって、自由度の増したLEDがそこにどのような味付けをするのか、ということです。

 たとえば、最近ではホンダの「ステップワゴン」がいい例でしょう。初代や2代目をモチーフとしたシンプルで明快な箱型スタイルに、フロントランプではL字型、リヤランプでは縦の極めて細いLEDライトが、造形に溶け込みながら絶妙なアクセントになっているのです。

 単に新しい技術に飛びつくのではなく、いかに巧くカーデザインに落とし込むのか? 今後はそこに注目するべきなのかもしれません。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

レッドブル&HRC密着:フロントタイヤへの熱入れを苦手にするRB20。弱点が露呈し初日は2台とも下位に沈む
レッドブル&HRC密着:フロントタイヤへの熱入れを苦手にするRB20。弱点が露呈し初日は2台とも下位に沈む
AUTOSPORT web
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
AUTOSPORT web
見かけ倒しでもいいじゃん! ルックスと性能が釣り合わないスポーツモデル5選
見かけ倒しでもいいじゃん! ルックスと性能が釣り合わないスポーツモデル5選
ベストカーWeb
2025年WEC暫定エントリーリストが発表。ハイパーカーは2社が撤退もLMGT3と同数の18台が参戦
2025年WEC暫定エントリーリストが発表。ハイパーカーは2社が撤退もLMGT3と同数の18台が参戦
AUTOSPORT web
【角田裕毅F1第22戦展望】昨年の反省をもとにセットアップを2種類用意。FP2で「だいたいの方向性は見つかった」
【角田裕毅F1第22戦展望】昨年の反省をもとにセットアップを2種類用意。FP2で「だいたいの方向性は見つかった」
AUTOSPORT web
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
ベストカーWeb
勝田貴元、パンクで後退も挽回「まだ諦められない。ファンの声援が力になる」/ラリージャパン デイ2
勝田貴元、パンクで後退も挽回「まだ諦められない。ファンの声援が力になる」/ラリージャパン デイ2
AUTOSPORT web
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
ベストカーWeb
荒野にポツンと1軒のカフェ!?…25ドルでキャンプサイトを確保。オーストラリアはトレイルも何もかもナメてかかってはいけません!【豪州釣りキャンの旅_10】
荒野にポツンと1軒のカフェ!?…25ドルでキャンプサイトを確保。オーストラリアはトレイルも何もかもナメてかかってはいけません!【豪州釣りキャンの旅_10】
Auto Messe Web
ローソン初日15番手「路面コンディションに苦労。今日の学習を役立て、トップ10に食い込みたい」/F1第22戦
ローソン初日15番手「路面コンディションに苦労。今日の学習を役立て、トップ10に食い込みたい」/F1第22戦
AUTOSPORT web
ボッタス、PUエレメント交換で5グリッド降格が決定。RB勢はエキゾーストを交換/F1第22戦
ボッタス、PUエレメント交換で5グリッド降格が決定。RB勢はエキゾーストを交換/F1第22戦
AUTOSPORT web
タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
AUTOSPORT web
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
AUTOCAR JAPAN
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
Auto Messe Web
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
AUTOSPORT web
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
くるまのニュース
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
AUTOCAR JAPAN
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
Auto Messe Web

みんなのコメント

35件
  • 写真のCH-RみたいなツブツブのLEDってダサいよな。
    特ににレクサスでよく見るツブツブのLEDが順番に付いてるようにしか見えない流れるテールランプを見ると、やっぱ所詮トヨタなんだなと悲しくなる。
  • 降雪時は使いものにならない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

509.9575.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

48.0890.0万円

中古車を検索
クラウンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

509.9575.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

48.0890.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村