3月15日、2025年F1世界選手権の開幕戦となる第1戦オーストラリアGPの予選が行われ、ランド・ノリス(マクラーレン)が自身通算10回目となるポールポジションを獲得した。
2番手はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)となり、角田裕毅(レーシングブルズ)は5番手となっている。
オーストラリアGPの予選は現地時間16時、上空を雲が覆うメルボルンのアルバート・パーク・サーキットを舞台に、気温32度、路面温度38度、湿度51パーセントというコンディションで始まった。
■Q1:昇格のローソンは歯車噛み合わず。ベアマンをトラブルが襲う
18分間のQ1が始まり、各車続々とコース入り。そんななか、コースイン直後のオリバー・ベアマン(ハース)が無線でギヤボックスの不調を訴えた。ベアマンはアタックに入ることなく、ガレージにマシンを戻すことに。
セッション開始から5分が経過すると各車最初のタイム出しを行い、ノリスが1分16秒003をマークしてトップに浮上。続けて0.015秒差の2番手にフェルスタッペンが続く展開に。ノリスはその後、昨年のポールタイム(1分15秒915)を上回る1分15秒912までタイムを上げて他を寄せ付けない。
一方、レーシングブルズの2台はセッション後半に差し掛かろうかというタイミングでコース入り。ファーストアタックはアイザック・ハジャーが1分16秒725、角田裕毅がハジャーから0.027秒遅れの1分16秒752となった。
そんななか、リアム・ローソン(レッドブル)は苦戦。3セット目のソフトを投入して終盤もアタックに入ったが、アタックラップ中に複数のコーナーでコースオフを喫するシーンを見せ、ローソンはチェッカーを受けずそのままピットへ。
一方、角田は1分16秒225までタイムを上げ、首位のノリスから0.313秒差、上位4チームの6台に続く7番手に浮上。さらにハジャーも12番手でレーシングブルズは揃ってQ2進出を決めた。
Q1トップはノリスのまま、0.059秒差の2番手にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3番手にフェルスタッペンが続いた。
16番手アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、17番手ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)、18番手ローソン、19番手エステバン・オコン(ハース)、そしてタイムを記録できなかったベアマンの5台がQ1敗退となった。
なお、2024年FIA F2王者のガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)は、同じくルーキーのアントネッリを0.009秒、チームメイトのヒュルケンベルグを0.063秒上回り、Q2進出を決めている。
■Q2:角田が健闘、ハミルトンはスピンを喫する
続く15分間のQ2でも前年のコンストラクターズ王者、マクラーレンが速さを見せつけた。セッション前半は1分15秒468をマークしたピアストリが暫定トップ、0.088秒差の2番手にノリス、0.220秒差の3番手にフェルスタッペンが続く。
角田のQ2ファーストアタックはターン6でわずかなロスがあったようだが1分16秒009で暫定7番手。トップのピアストリからは0.541秒開いたが、それでも暫定6番手につけたルイス・ハミルトン(フェラーリ)とは0.090秒差で引き続き、トップ4チームに続くスピードを見せた。
Q2終盤、アタック中だったハミルトンがターン11立ち上がりで単独スピンを喫してしまう。これでセクター3にイエローが振られ、ハミルトンの後方に位置していた角田はタイム更新ならず。
一方でノリスが1分15秒425をマークしトップに浮上しチェッカー。2番手にピアストリ、3番手にフェルスタッペンと、Q2はマクラーレンがワンツーとなった。
なお、ハミルトンのスピンの影響を受けなかったカルロス・サインツ(ウイリアムズ)が角田を0.078秒上回り7番手に。角田は8番手でQ2を終えた。
Q2敗退は11番手ハジャー、12番手フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)、13番手ランス・ストロール(アストンマーティン)、14番手ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)、ミスがあり15番手に終わったボルトレートの5台となった。
■Q3:角田裕毅が大健闘の5番手。フェラーリ2台を上回る
ポールポジションを決める最終Q3は12分間のセッション。マクラーレンの2台がニュータイヤを履いて先陣を切ってコース入り。なお、ハミルトン、サインツ、角田、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)の5台はユーズドで最初のアタックを迎えた。
フェルスタッペンが1分15秒671をマークする一方、ノリスはターン4のトラックリミット違反でタイム抹消に。2番手ラッセル、3番手ルクレール、4番手ピアストリ、5番手アルボン(ユーズド)、6番手角田(ユーズド)、7番手ハミルトン(ユーズド)、8番手ガスリー(ユーズド)、9番手サインツ(ユーズド)というオーダーでセッション前半を終えた。
セッション残り4分を切り、2025年シーズン最初のポールシッターを決める最後のアタックに挑むべく、各車最後のコース入り。上位チームが先にコース入りするなか、角田は残り2分弱に、路面コンディションの最も良くなる一番後ろのポジションでコース入り。
そんななか、ノリスが1分15秒096をマークしてトップに浮上、自身通算10回目となるポールポジションを獲得した。このタイムはピアストリに0.084秒差、フェルスタッペンに0.385秒差をつけるものだった。
4番手にラッセル。そして、角田は1分15秒670をマークし5番手に。6番手アルボン、7番手ルクレール、8番手ハミルトン、9番手ガスリー、10番手サインツという結果となり、角田とアルボンがフェラーリ2台の前という好位置を確保した。
2025年F1第1戦オーストラリアGP、58周の決勝レースは16日の日本時間13時にスタートが切られる予定だ。ウエットコンディションとなることが予測されるなか、どのようなレース展開となるだろうか。
[オートスポーツweb 2025年03月15日]
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