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「事故ゼロ」だけが目的じゃない! 自動運転が担う「安全」以外の「重要な役割」とは

掲載 更新 8
「事故ゼロ」だけが目的じゃない! 自動運転が担う「安全」以外の「重要な役割」とは

交通事故原因の9割が人間の不注意や操作間違い

運転支援の進化の過程で、運転者がハンドルから手を放して走行できるハンズオフは、日産スカイラインのプロパイロット2.0から導入がはじまり、スバルアイサイトX、ホンダセンシング・エリート、そしてトヨタ・アドバンスドドライブと続いて市販されることとなった。

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そのなかで、ホンダセンシング・エリートのみ、自動運転の分類でレベル3を認証されているが、ほかはレベル2のままだ。

レベル2は、運転者が走行中の全責任を負う。レベル3は一部機能において走行をクルマに全面的に任せることができ、そこではクルマが責任を負う。ただし、交通状況や交通環境あるいは天候の変化などによってクルマだけで対処できない場合に、運転者へ操作が移譲されるので、レベル4以上とならなければ完全自動運転とはいえない。

現在、ハンズオフができるのはいずれも高速道路など自動車専用道路上の車線内に限られ、これに渋滞を中心とするか、走行全般におよぶかなどの違いがある。アイサイトX以外は、走行全般で利用できる。これは、高精細の三次元地図を搭載するかどうかの違いにより、その有無は、装備の価格にも関わるので、スバルは事故発生の機会が増える渋滞に特化した機能で普及を目指す判断だ。

いずれにしても、運転支援の進化は今後も続くことになり、現時点での装備や機能の違いで優劣を競うものではない。重要なのは、何のために自動運転開発に自動車メーカーが世界で取り組んでいるかという目標である。

明らかなのは、交通事故低減であり、交通事故死傷者ゼロを目指すうえで自動運転かが欠かせないということだ。交通事故原因の9割が人間の不注意や操作間違いなどによるとの世界的な認識により、機械に任せて行った方が被害を低減できるとの期待がある。

万人のための乗り物への進化が最大の目的と考える

次に、法規制にのっとった適切な走行をすべてのクルマが行うことにより、交通渋滞を減らし、快適かつ短時間での移動の実現と、あわせて余計な燃料を使わないことによる環境保全の視点もある。

そのうえで、私が最大の目的と考えるのが、健常者のための乗り物から万人の乗り物への進化である。現状、クルマは健常者のためのものだ。福祉車両はあるが、介助者や介護者の手を借りるのが前提だ。一部、ホンダフィットには手だけで運転できるテックマチックがあり、今秋にはマツダMX-30に自操車が加わる予定だが、現実問題として障害を持つ人が一人でクルマを利用する機会は限定的だ。また、高齢者の運転免許証の返納も薦められており、移動の自立が制約されている。

しかし、完全自動運転が実現すれば、障害を持つ人も高齢者も一人ではじめての場所へクルマで移動できるようになる。こうしてはじめて、クルマが万人のための移動手段となるのだ。究極は、目の不自由な人が一人ではじめての場所へ出かけられることだと私は考えている。

いま、技術や機能の各論を論じるべきではない。目的意識を明らかにし、それに向かって世界の自動車メーカーと部品メーカー、そして法規制を行う行政や政府とが一体となり、万人にとって快適で安全な交通社会を構築するため邁進することが重要なのである。

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みんなのコメント

8件
  • 自動運転もいいが、幸三被告が足を引っ張っているのでしばらく無理なのでは?すぐできそうなこととしたら、「もっとしっかり加速しましょう」とか「信号が赤になりました。止まりましょう」などとドライバーに促す運転支援の方が、有効な気がする。あとは馬鹿な「運転スコア」を外してもらいたい。
  • 県外の日本全国から集められた血税は一旦日本の都心中心部に集められる、そこから必要な場所に平等に使われるべきだが与党政府は工事請負業者と癒着して工事落札業者も談合で最初から決まってる出来レースで都会だけどんどん発展させていった、その一方で地方は血税奪い盗られるばかりで公共機関の乗り物はほぼ無いに等しく田舎では公共の乗り物は完全に無い所もある!だから車が無いと生活出来なく車社会なのは地方の人ばかりで高齢ドライバーは免許返納出来ない切実な問題点があるからこそ自動運転車は必要な課題になるのでしょう。都心だけに血税注ぎ込み続けた問題点の一つがこうして目に見える結果になったのでしょう、ならば県外住民の車購入代金全額補助金出して欲しい!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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