早くも1億円以上のプレミアムを得た
2024年3月8日、RMサザビーズがドバイで開催したオークションにおいてランボルギーニ「チェンテナリオ LP770-4」(以下:チェンテナリオ)が出品されました。車名は、ランボルギーニの創業者であるフェルッチオ・ランボルギーニの生誕100周年を意味しています。生産台数はクーペが20台、ロードスターも20台と、合計で40台限定のモデルです。
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フェルッチオ・ランボルギーニ生誕100周年を記念したモデル
ランボルギーニが、ジュネーブ・ショーで「チェンテナリオ」、すなわち「100周年」とネーミングされた限定車をワールドプレミアしたのは2016年のことだった。プレゼンテーションの檀上で、100周年がランボルギーニの創業者であるフェルッチオ・ランボルギーニの生誕100周年を意味すること。そしてクーペとロードスターの各々で20台、トータルで40台のみの限定車であり、すでにそのいずれもが完売していることを発表したのは、この大切な舞台を最後に当時のクワトロ社(のちのアウディ・スポーツ社)のトップに就任することが決定していたステファン・ヴィンケルマン氏だった。
氏はアウディ・スポーツ社からブガッティ社を経て、再びランボルギーニのCEOへと返り咲くことになるのだが、創業者の生誕100周年という節目を祝する限定車の発表に当事者として立ち会えたことは、彼自身のキャリアの中でも大きな節目だったに違いない。ちなみにチェンテナリオをデザインした、ランボルギーニ・チェントロ・スティーレのチーフデザイナー、フィリッポ・ペリーニも、この仕事を最後に、やはりVW&アウディ・グループのメンバーとなったイタル・デザインへと移籍している。
2016年のジュネーブ・ショーに出品されたチェンテナリオはクーペ・ボディのものだったが、それは今後のランボルギーニの新しいデザイン言語に基づくものだという説明があった。一見チェンテナリオのデザインは、12気筒ミッドシップの「アヴェンタドール」からその多くを受け継いでいるようにも思えるが、実際のエアロダイナミクス向上への取り組みはさらに積極的なものであり、ボディに採用されたすべてのディテールは、たしかなファンクション=機能を持っていると評しても、間違いではなかった。
インパクトのあるフロントとリアの造形
チェンテナリオのデザインで最もインパクトがあるのは、やはりフロントとリアの造形だろうか。フロントのボンネットには1対の巨大なエアアウトレットが設けられ、バンパースポイラーから導入されたエアを排出するプロセスにおいてもダウンフォースの発生を狙う。ボディサイドを前後に流れるラインは側面のエアを整流し、こちらも大型のディフューザーとアクティブ・リアウイングが、リアエンドの安定性とダウンフォースを得るために連動して作動する。
搭載されるエンジンはアヴェンタドール用の6.5L V型12気筒をベースとするもので、最高出力は770psにまでチューニングアップされている。これはアヴェンタドールの高性能版であるSVと比較して20psのエクストラを得たもので、トランスミッションはシングルクラッチ式の7速ISR。駆動方式は電子制御多板クラッチをセンターデフに使用する4WDとなっている。プッシュロッド方式のサスペンションもアヴェンタドールと共通だが、そのセッティングはチェンテナリオ独自のもの。そしてメカニズム上での最大の話題は、このチェンテナリオでランボルギーニは初の後輪操舵を採用したことで、それによってホイールベースを擬似的に1200mmも伸縮する効果が得られるという。
ジュネーブ・ショーのプレゼンテーションで、もうひとつ聞き逃すことができなかったプライスは、当時のレートで約2億1500万円、175万ユーロというプライスだった。はたしてその価値は現在ではどれだけ高騰しているのか、RMサザビーズがドバイ・オークションでクーペ・モデルを出品。その落札価格の行方に注目していた。その結果、200万ドル~250万ドル(邦貨換算約2億9800万円~3億7250万円)という比較的幅広いエスティメート(推定落札価格)に対して、落札価格は214万2500ドル(邦貨換算約3億1495万円)という数字に落ち着いた。
デリバリーからわずかに112kmという走行距離はもちろんのこと、やはりその希少性や限定車としてのバックグラウンドが、早くも1億円以上のプレミアムを得る理由となったのは間違いないところだ。
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みんなのコメント
こんなこと記事に書いてて肝心のフロントからの写真が無い。
車の記事はだいたいそう。
頭の悪いクソしかいないのか?