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WEC、2025年からハイパーカークラスの“3名体制”義務化を検討か。チーム側は賛否両論

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WEC、2025年からハイパーカークラスの“3名体制”義務化を検討か。チーム側は賛否両論

 WEC世界耐久選手権は、来季2025年からトップカテゴリーであるハイパーカークラスで1台につき3名のドライバーを起用することを義務付ける可能性がある。これは、シーズン中にいくつかのチームが6時間の短いラウンドで2ドライバーのラインアップを使用してきたことを受けて検討されるものだ。

 チップ・ガナッシ・レーシング(CGR)が運営するキャデラック・レーシングは、アレックス・リンとアール・バンバーの2ドライバー制ですべての6時間レースに参戦しており、このほかにプロトン・コンペティションやハーツ・チーム・JOTA、プジョー・トタルエナジーズも2名で6時間レースを戦うラウンドがあった。

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 ポルシェのファクトリーLMDhディレクターであるウルス・クラトルは今週火曜日、このようなドライバー起用が増加していることを受け、2025年シーズンに向けてドライバー3名体制の義務化が議論になるだろうと記者団に語った。

「この件が議論されているといううわさは読んでいるし、今年の後半には実際にスポーツ・ワーキング・グループで議論されるだろう」とクラトルは語る。

「我々はサーキットで何が起こっているのか、耳を傾け続けている。ドライバーはふたりでも3人でもいい。我々は今年1台につき3名のドライバーを起用した。義務ではなかったが、来年は義務化されるかもしれない」

「それが現在行われている議論のひとつのポイントだ」

 WECが来年からドライバーの3名体制を義務付ける方向に動く可能性はあるかと尋ねられたACOフランス西部自動車クラブのピエール・フィヨン会長は、「それについては考えている」と答えた。

 もしもトリオ制が義務化された場合、ABB FIAフォーミュラE世界選手権にも参戦するドライバーを擁するチームにとってはハードルとなる可能性がある。

 JOTAはベルリンでのフォーミュラEラウンドと重なったため、ノーマン・ナトを欠いたふたりのドライバーでスパ・フランコルシャン6時間を制し、プジョーは同じ理由でベルギーラウンドにジャン-エリック・ベルニュとストフェル・バンドーンを起用しなかった。

 来年はベルリンでのフォーミュラE開催が7月のサンパウロ6時間と重なるため、両選手権に参戦するドライバーを抱えるチームにとっては頭痛の種となりそうだ。

 チームWRTの代表を務めるヴァンサン・ボッセは、ベルリンとサンパウロの日程がぶつかることで影響を受ける可能性があるドライバーのひとりとしてロビン・フラインスの名を挙げ、チームがルール変更に関するさらなる意見を受け取るのを待っているとSportscar365に語った。

「もちろん、それは我々の将来にとって重要なことだからだ」と同氏。フォーミュラEとのバッティングについて尋ねられると、ボッセは次のように答えた。

「どうなるか見てみよう。BMWには非常に強力なドライバーが充分にいるからね」

 ボッセは、個人的には2ドライバー体制が好みだとしながらも、レギュレーションで3名体制が義務付けられた場合は、WECのフルシーズンでチームが行なってきたように3ドライバー体制にこだわることに何も疑問を示さない。

「今日では、ふたりで走る方が有利なんだ。走行時間がより多く、戦略がもう少しオープンであれば2名体制になおさらアドバンテージがある」

「だから、(もし認められるなら)2名体制も検討しよう。もし彼らが『3人にしたいと思う』と言うのであれば3人にするし、それができるかを確認してみよう」

 一方、アイアン・リンクスのチーム代表であるアンドレア・ピッチーニは、ランボルギーニのハイパーカー・プログラムに参加するチームは3人体制にこだわりたいと語った。

「我々は3人のドライバーを起用したいと思っている。それはつねに一緒に進歩し、チームを作り上げていく良い方法だからだ」

「短いレースで3人のドライバーを義務付ける理由は分からない」

「そうしたい特定のレースがあるのなら、ふたりのドライバーでレースをする方が簡単なのかもしれない。正直なところ、個人的にはそれについて問題はないと考えている」

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