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大人気、ホンダ新型N-BOX公道初試乗!軽自動車の概念を変えるようなしっとりした乗り味に驚いた。

掲載 更新 5
大人気、ホンダ新型N-BOX公道初試乗!軽自動車の概念を変えるようなしっとりした乗り味に驚いた。

2023年10月5日、ホンダ N-BOXが3代目へとモデルチェンジした。2011年12月に発売を開始した初代N-BOXは、2012年には早くも軽自動車No.1セールスを記録。2位だった2014年度を除き、現在に至るまでNo.1を守り続けるホンダの大ヒット作は、今後も首位の座は揺らがないと確信できる仕上がりだった。

新型N-BOXは「百聞は一見に如かず」といいたくなるクルマ
この新型N-BOXの公道試乗を終えて皆さまに伝えたいことはただひとつ「実際に見て、乗ってほしい」ということである。そんな無責任なレポートあるかよ、と非難を浴びるかもしれないが、新型N-BOXはそういった「百聞は一見に如かず」と言いたくなるクルマだった。

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初代N-BOXが異例の大ヒットを収めたことで、2017年に登場した2代目でプラットフォームやパワートレーンを刷新。圧倒的な動的質感、オーバークオリティと評されるほど贅沢なクルマづくりが多くのユーザーを驚かせたのは記憶に新しい。

そしてN-BOXは3代目へ進化を果たした。今度はどんなびっくり箱を用意して登場してくるのかと思えばプラットフォームやパワートレーンは先代からのキャリーオーバーで、ホイールデザインまでほとんど変わっていないという具合。きっと写真を見たり情報を得た人たちは少し残念に思ったかもしれない。

自分もそのひとりだったため、先に行われたホンダの栃木県にあるテストコースで行われた先行試乗会に参加したモーターマガジン編集長の「本気で欲しくなっちゃった」という言葉を、半信半疑に思いながら公道試乗会へ赴いた。

まずはNAエンジンを搭載するノーマルモデルから
初めてN-BOXに対面したその時、写真で見るよりもずっと静的質感が高いことに驚いた。フルLEDヘッドライト、フルLEDリアコンビネーションランプを備えた新型は、佇まいからシンプルかつモダンさを感じる。例えるならば、昨今巷で大人気の高級オーブントースターのブランドのようだ。またN-BOXカスタム(以下、カスタム)は先代よりもギラギラ感が抑えられていた点も好印象だった。

ドアを開けて乗り込むと、インテリアの圧倒的な開放感に驚いた。ダッシュボードがフラットで良好な視界は運転しやすそうだと直感的に確信できる。ちなみにこの開放感の実現には、フロントガラスのハーフシェイドを廃止したことも効いているという。

いよいよ試乗を始める。まずはNAエンジンを搭載するノーマルモデルから。走り出してすぐに、ターボモデルかと感じさせるほどの出だしの軽快さやハンドルの切り始めからしっとりとして安心感もあるステアリングフィールで、先代からの明確な進化をすぐに感じることができた。またアクセルペダルを踏み込んで加速するまでのタイムラグがほとんどなく、踏み加減に応じて素直に反応した。

速度を50~60km/hまで速度を上げていくと、エンジン回転数を3000rpm程度を維持しながらバイブレーションや嫌なノイズを乗員に伝えることがなかった。乗り心地はクラス離れした優しくしっとりとした印象で、NVHを徹底的に改善していると感じた。

とくに静かだったのは、停車時だ。対向車が横切る音や環境音がうまく抑えられている。開発主査の諌山博之氏によると、ルーフライニングの基材構成を変更したことで乗員の頭のあたりで感じる音が小さくなったのだという。

ターボはより落ち着いた乗り味が好印象
続いてターボエンジンを搭載するカスタムに乗り換える。天井がノーマルと異なりブラック基調に変更されており、インテリアはより引き締まった印象を感じた。ノーマルと大きく差別化できているのも好印象だった。

走り出しの軽快さはノーマルと変わらない印象だったが、アクセルペダルを踏み続けるともりもりと湧き出るトルクを感じる。また常用加速時の回転数も低く抑えられており静粛性もより高かった。これはカスタムには防音材がより多く配置されている効果だろう。

また乗り心地はノーマルよりも大きい15インチタイヤ&ホイールを履くにもかかわらずカドの取れた上質さを感じた。むしろこちらの方が落ち着いた乗り味で、背の高い軽自動車に乗っていることを忘れてしまった。

高速道路でもストレスなく走り、運転支援機能も充実
さらにカスタムは高速道路も試乗することができた。合流加速もキックダウンする必要はなく、ストレスフリーに法定速度まで到達する。ここで進化したホンダセンシングを体験した。

ACC(アダプティブクルーズコントロール)とLKAS(車線維持支援機能)の作動は、ホンダで初めてワンアクションで行えるようになった。ステアリングホイールに備わる「SET」と書かれたスイッチを押すだけ。これならより多くの人に利用してもらえそうだと確信した。

さらに以前より大幅に検知範囲の広がったワイドビューカメラの搭載で、ピタっと決まるライントレース性や、周囲にいる他車の認識性能も上がっているように思えた。

さらに新型N-BOXでは、ホンダの軽で初めて車載通信モジュール「ホンダ コネクト」を搭載した。これにより車内Wi-Fiや、専用のスマートフォンアプリを用いてクルマの位置を探したり、ドアロックやエアコン操作、さらにスライドドア操作まで遠隔で行うことができる。

新型N-BOXに興味が少しでもある方はぜひ一度乗ってみてほしい
もはやクラスを超え、高級車並みの充実した装備を手に入れた新型N-BOX。その公道試乗で感じた動的質感の進化は凄まじかった。

けれど自分がこれだけ良さを語っても伝わらない魅力をまだまだ秘めているのも事実。このクルマに興味が少しでもある方はぜひ一度乗ってみてほしいと強く思う、そんな1台だった。(写真・伊藤嘉啓)

N-BOX カスタム ターボ(2WD) 主要諸元
●全長×全幅×全高:3395×1475×1790mm
●ホイールベース:2520mm
●車両重量:940kg
●エンジン:直DOHCターボ
●総排気量:658cc
●最高出力:47kW(64ps)/6000rpm
●最大トルク:104Nm(10.6kgm)/2600rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:FF
●車両価格(税込):204万9300円

[ アルバム : ホンダ新型N-BOX公道試乗会 はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

5件
  • ********
    なぜN-BOXが売れてるのか。

    乗った人なら分かるだろうけど
    皮肉にも「運転ワクワクする、スポーツのホンダ」と言う概念の全く逆の車。
    悪い言い方だと、快適すぎてツマラナイ、眠くなるの一言。
    まあ、これが生活車に求める事なんだろうけどね。
  • ネイトン
    軽自動車でここまで良いのが作れるなら、ソリオ/ルーミー対抗の小型車出せば良いのにな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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