ホンダの新型「ステップ ワゴン」に試乗したライフスタイル・エディター、イナガキの驚きとは?
歴代初のPREMIUM LINE
“トヨタ”らしさはアッパークラスのセダンを彷彿とさせる乗り味にあり!──新型bZ4X試乗記
新型ステップ ワゴンの実車を見て、「高級車だなぁ!」と、驚いてしまった。
試乗車が「e:HEV SPADA PREMIUM LINE」と呼ぶ最上級仕様だったとはいえ、ファミリータイプのミニバンとは思えぬ仕上がりだ。ボディカラーの「スパープラチナグレー・メタリック」も艶があって、美しい。初代ステップワゴンのライトな雰囲気と較べると随分立派である。
PREMIUM LINEは歴代初の設定で、ホンダのカタログには「SPADAの質感をさらに高め機能を充実させたタイプ」と謳う。
エクステリアには、SPADAとおなじエアロパーツを装着しつつ、フロントグリルなどのまわりにプラチナ調クロームメッキ加飾を追加し、専用デザインの17インチ・アルミホイールを装備。ほかのモデルとの差別化を図る。
車内に乗り込んだ瞬間、再度「高級車だなぁ!」と驚く。ブラックのシートは2つの人工皮革(スエード調とプライムスムース)を組み合わせたもので、本革の風合いにはちょっと劣るけれども、ステップ ワゴンの高級感を高めるには十分なクオリティを有する。シートには、フロントにくわえ、2列目にもヒーター機能を備えたから寒い時期はありがたい。
インパネ・トリムにも、シートに使われるスエード調の人工皮革を使う。視界によく入る箇所に見栄えの良い素材があしらわれているのは、オーナーからすると、運転する度にちょっと誇らしい気分になるだろう。
上質なドライブ・フィール
ドライブ・フィールも、内外装の高級感を裏切らない上質さが魅力だった。試乗時はあいにくの雨で、強風だったが、それでもステップ ワゴンの美点はよくわかった。
搭載するホンダ独自のハイブリッド・システム「e:HEV」は、発電用と走行用、ふたつのモーターを組み合わせているのが特徴だ。乗り出しから、60km/h前後まで、ほとんどのシチュエーションはモーターで駆動し、高速走行時のみエンジンと車輪を直結し、エンジンの力で走行する。
市街地では、モーター由来の加速感を味わえた。ただし、アクセルをちょっと踏んだだけで、ガバッと前に出てしまうような荒々しさではない。人によっては物足りなさを感じるかもしれないが、ファミリーカーであれば必要十分な加速力だと思った。
乗り心地もソフトで、路面の凹凸を丁寧に吸収する印象があった。30~50km/hで市街地を走っている限り不当な突き上げはほとんどない。これは運転席に限らず、2列目でもおなじだった。訊くと、2列目と3列目のシートクッションを厚くし座り心地を高めたとともに、リア・サスペンションのストローク量を増やしたからという。
静粛性が高いのも魅力だった。吸音材などを追加した結果、遮音性が向上したという。ロードノイズもよく抑えられており、運転中、ボディに落ちる雨音のほうが大きく感じるほどだった。
高速走行時、風の影響を受けやすい箱型のボディ形状ゆえ、とくに風の強かったベイブリッヂでは若干、ふらついた。もっとも以前運転した初代ステップ ワゴンはもっとふらついた記憶があるので、それと較べれば、頼もしい走りである。
もし不安であれば運転支援機能を併用すれば良い。ミリ波レーダーと単眼カメラ、前後8つのソナーセンサーで構成する「ホンダ・センシング」(全車標準装備)には、車線維持システム(LKAS)も搭載。高速道路や自動車専用道路を走行中、車線の中央に沿って走行出来るようステアリング操作をアシストする。本機能を使えば横風の影響で多少ふらついても安心というわけだ。ちなみに試乗中、雨が強くなったときでも機能がキャンセルされることはなかった。ホンダ・センシングの初期では、間違いなく機能停止になるような状況だったから、システムは着実にアップデートされているのだ。
ちなみに風の影響を受けない長いトンネル区間では安定性および直進安定性の高さを実感出来たことを記しておく。新型ステップ ワゴンは高速走行も得意とするのだ。
2列目シートはすこぶる快適!
ミニバンの特等席といえば2列目である。新型ステップ ワゴンもまた然り、居心地の良い空間だった。
左右にアームレストが、そしてレッグレストがそなわる。願わくば、足を置けるオットマンがあるとなおリラックス出来そうだ。
さらに、フロントシートのバックレスト背後には2列目シート専用のテーブル(カップホルダー付き)があるし、スライド・ドアには手動式のサンシェードもある。前述のようにヒーター機能も備わるから至れり尽くせりだ。
ちなみに3列目シートも快適だ。厚みのあるクッションのおかげで、しばらく座っていてもお尻も背中も痛くならなかったし、サイドにはカップホルダーと充電用のUSB端子(Type-C)も備わる。なによりクオーターウインドウの開口部が大きいので、閉塞感をあまり感じないのがイイ。ミニバンの3列目シートというと息苦しいイメージがあるけれど、新型ステップ ワゴンでは心配無用だ。
テールゲートは、先代と異なり一般的な上下開閉式にあらためられたけど実用上の不都合はなし。むしろ、これまで技術上難しかった電動開閉機能が採用されたため、ワンタッチで開け閉めできるようになったことで利便性が大きく向上した。
全方位で進化した新型ステップ ワゴンは“高級車”と呼んでも違和感のない仕上がりだった。日本では生産が終了した1クラス上の「オデッセイ」ユーザーもカバーしなくてはならないから高級化は必然かもしれない。
試乗車のe:HEV SPADA PREMIUM LINEの価格は384万6700円。このプライスもまた「高級車だなぁ!」と、驚くのだった。
文・稲垣邦康(GQ) 写真・小塚大樹
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