車高短好きが高じてシエラでもローダウン
上げたい人がいれば下げたい人もいるのがカスタムの世界。Nさんのスズキ「ジムニーシエラ」は「下げ」を選択するも、ただ単に落とすのではなく、フェンダーアーチいっぱいの大径ホイールを履きながらの下げを選択した。タイヤも40扁平を装着し、ホイールをより大きく見せる仕様にもこだわりを感じる。そんなNさんのシエラを紹介しよう。
「Gクラス」ルックのスズキ「ジムニー・シエラ」はオフロードを走れるか? オーナーにROWEN仕様で悪路を走破できるテクニックを教えてもらいました
アゲ系カスタムが多いなか低車高+圧巻の20インチ履き!
2022年6月19日に「A PIT オートバックス東雲」で開催されたモーニングミーティング。第31回目のお題は「ジムニー」だ。早朝の7:30にスタートする自由参加のミーティングにもかかわらず、会場には新旧ジムニー&シエラが90台以上集結。ジムニーと聞くと、カスタム車両といえばガチな岩山をも登りそうなオフ系が多いと感じるが、新型の64/74ではシティクルーズの似合うストリートスタイルも散見する。それだけにジムニーオーナーにとっては、幅広いジャンルを見ることのできる楽しいミーティングとなったのだ。
そんななか、注目を集めていた1台がNさんのローダウンしたシエラだ。周囲にいた車両よりも明らかに車高が低いが、ホイールは大きい。ハセガレージ製のバッドフェイスなフロントグリルの可愛さと相まって存在感を放っている。
「カクカクしたクルマとローダウンが好き」というNさんは、前車も「カクカク」しているホンダ「S-MX」を所有し、車高短にカスタムしていたとのこと。シエラではさらに攻めたローフォルムを実現するべく、ホイールは20インチを選択する。「サイズは19インチより、“20”の方がキリのいい数字ということで選びました(笑)」と簡単にいうが、リム幅も10Jと太い。
さらにここまで落とすとなると、足まわりのパーツ類がオイルフィルターに干渉してしまう。そのためエンジンを17mmほど底上げした。そうすることで前後の下げ幅はフロント70mm、リヤ90mm以上を達成。ちなみにリヤの下げ幅が多いのは、リヤ上がりの車高を前後同等に整えるためだ。
ホイールはラグジュアリーなデザインが人気の「FABULOUS BARONE LM-9(ファブレス・ヴァローネ エルエムナイン)」を選択。ベーシックなラフメッシュディスクと、2ピースの特性を活かした豊富なサイズラインアップが支持されている。
「S-MXに乗っていたころに流行っていたブランドのひとつです。デザインが好きで、当時から履きたい思いが強かったのですが、いかんせん高価で。今回縁あってシエラで実現しました」。Nさんにとって「いつかはクラウン」的な思いを達成させたのだ。
インテリアもオシャレさを感じさせる仕立て
ステアリングはMOMO製スポーツタイプに変更しているが、純正に備わっていたオーディオ関連のスイッチ類は(JB64/74用)移設キットでカバーしている。ピラーにはツイーターを備えるも、全体的にはスッキリとした印象を受けるインパネまわりだ。
シートは、M.I.C.のデニム素材カバー(M.I.C DENIM)でスタイルアップ。無骨なイメージを放つジムニーをオシャレにコーディネートしている。
給油口は中をくり抜いて強化ガラスでデコレート。おもにワゴン・ミニバンなどで長年人気のカスタムで、S-MX乗りだったNさんからすると自然な流れ。モノトーンでさりげなく仕上げる。
ジムニーでのローダウンは今後も増えそうな勢い
クロカンやSUVでのローダウンは、違和感を狙った車高短好きが興じる手法のひとつ。過去にはトヨタ・ハイラックスサーフやランクル、日産テラノなどをベースにローダウンするオーナーも多数いたほど。2WDのピックアップトラックをベースにしたローダウンは今なお人気だ。
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ただ今のご時世、ローダウンには否定的な意見もあり、「もともとある性能を捨ててまで……」、というような声もよく耳にする。だが、実際にオフロードを走らないオーナーはたくさん存在し、上げたい気分になれば車高調で上げるか純正の足に戻すことで、ある程度のラフロードであればジムニーなら突き進めるポテンシャルを備えている。ぜひ「アゲサゲ」ともに似合う相棒とのカスタムを自由に楽しんでみてはいかがだろうか。
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