2002年に商用カローラバンの後継モデルとして発売され、以降、ライトバンカテゴリーのナンバーワンモデルとして君臨し続けてきたトヨタのプロボックス/サクシード。
当初は商用バンだけでなく乗用ワゴン仕様も併売していたが、2013年10月にカローラフィールダーと統合されるかたちでワゴンはモデル廃止。以降、商用バンのみの設定で販売が続けられてきた。
そのプロボックス/サクシードに、この11月、待望のハイブリッドモデルが追加される。以下、取材レポートをお届けしたい。
文:ベストカー編集部
『ベストカー』2018年10月10日号より
■発表発売は11月19日!
新型カローラフィールダーが欧州で公開された(2018年9月4日/正式発表は同年10月2日からのパリモーターショー)直後、某トヨタディーラーから「プロボックス/サクシードにハイブリッドの追加仕様が発売されるらしいですよ」という情報が入った。
え、それってもしかして、冷静に比べてみると、新型カローラフィールダーより魅力的なんじゃないの?
以下、プロボックス/サクシードのハイブリッド仕様について、当編集部が掴んだ概要を説明したい。
パワーユニットは、現行アクアやカローラ(アクシオ、フィールダー)と同じ1.5Lエンジン+モーターを搭載し、燃費はガソリンモデルの19.6km/Lを大きく上回る、30km/L超えを果たすとのこと。
現行型のプロボックス/サクシードは現行型カローラフィールダーと同じプラットフォームを採用しているため、電池の搭載位置はフィールダーと同位置、フロントシート下付近と考えられる。
これにより、商用車に求められる積載性をいっさい損なうことなく、ハイブリッド化による燃費性能向上の恩恵を得られるというわけだ。
エクステリアデザインなどは現行型とほとんど同じだが、「トヨタセーフティセンス」は検知対象を障害物に加え、歩行者まで拡大する最新式を搭載予定。
気になる車両本体価格は、従来型に比べて20万~30万円アップとなる、200万円前後からの設定となる見込み。発表発売は2018年11月19日を予定。ただし目標販売台数が月500台と少ないため、すでに見込み客には「声がけ」が始まっている。今から問い合わせて予約を入れても、実質的な納期は来年にずれ込む見通しだ。
■3ナンバーになるカローラよりも…
2019年春に登場する新型カローラフィールダーは、これまで掴んだ情報によると大幅にサイズアップしそうな見込み。衝突安全性能と高い操縦安定性を両立させるため、プラットフォームをTNGA化するのだから、これは仕方ないところだろう。
またそうなると車両価格も現行モデルからさらに高額になる。
で、あるならば、シンプルでコンパクト、安全装備も充実しているプロボックス/サクシードのほうが魅力的! …というユーザーも増えるのではないだろうか。
おそらく新型カローラフィールダーと新型プロボックスは(ハイブリッド仕様同士で比べても)価格差50万円程度にはなるだろう。
くしくもホンダN-VANやスズキジムニーのように、用途を絞った「一芸車」に注目が集まっている昨今。(社用車ユースはもちろん)プロボックス/サクシードを購入候補に入れるぞ、というユーザーも案外多いのではないだろうか。
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