ウインターテスト前半の三日間に、カタロニア・サーキットを訪れ、ホンダのパワーユニットが搭載されているレッドブルとアルファタウリの走りを注視していた浅木泰昭HRD Sakuraセンター長。その最終日に「後半の三日間もいらっしゃるのですか?」と尋ねると、「もう、これでHRD Sakuraへ戻ります。もし、まだ私が残っていたら、それは問題が起きたと思ってください」と笑っていた。
浅木センター長が帰国の途についていたころ、カタロニア・サーキットには、ホンダの現場部隊が残って、2回目のテストに向けた準備を行なっていた。
ホンダF1の両パートナーにトラブルも、4人がトップ6入り「PUに大きな問題はなくスムーズに作業」と田辺TD/テスト2初日
「1回目のテストを終了してから、カタロニア・サーキットで(2チームに供給している)パワーユニットの詳細をチェックしました。また、メンテナンスパーツの交換を行いました。そのうえで、どちらのパワーユニットも健全性が確認されたので、1回目のテストの最終日に使用したパワーユニットを引き続き搭載して、2回目のテストに備えました」(田辺豊治F1テクニカルディレクター)
2月26日、9時。2回目のテストが開始されるとホンダ勢はまずピエール・ガスリー(アルファタウリ)がコースイン。しばらくしてアレクサンダー・アルボン(レッドブル)もインスタレーションラップに出た。ところが、ガスリーは2周後に、アルボンは1周後にピットインすると、そのままガレージに収まり、両チームのガレージ前には衝立が立てられた。
今年のプレシーズンテストから、FIAはガレージ前にスクリーンやカバー類の衝立を設置して隠すことを原則として禁止することで各チームと合意している。ただし、フロアを外さなければならない作業を行う場合は、適用されないことになっている。
つまり、レッドブルもアルファタウリも、フロアを外すようなトラブルが発見されたということだ。
まず、アルファタウリは配管の緩みだった。インスタレーションラップ中にエンジン側のデータに異常なデータが見つかり、ピットインさせて調べたところ、エンジンにつながっているパイプに問題が発見されたという。
一方、レッドブルはサスペンションの問題だった。フロアを外していたということは、リヤサスペンションだった可能性が高いが、チームはこの件に関して、これ以上は明らかにしていない。
いずれにしても「どちらもパワーユニット側への影響はない」というトラブルで、パワーユニットを交換することなく、トラブルがあった箇所を修復した後、コースイン。ただし、修復したのが昼前だったため、ガスリーとアルボンの走行は約1時間に終わった。
午後のセッションは、開始から両チームとも問題なく走行を開始。予定していたプログラムを順調にこなし、午後のセッションを担当したマックス・フェルスタッペンは1分17秒347で2番手、ガスリーからステアリングを譲り受けたダニール・クビアトも1分17秒456の4番手と気を吐いた。
終了間際の17時55分に、2台がほぼ同じタイミングでコース上にストップするおまけがついたが、田辺TDは「止まったことに関しては、コメントはありません」と語っていることから、機械的なトラブルが起きたのではなく、ガス欠といった類のマイナートラブルだった可能性が高い。
いずれにしても、1回目のテストから4日間が終了して、ホンダはパワーユニットに関して、コース上で止まるようなトラブルは起こしていない。
「今年はここまでは順調に来ています」と語った田辺TDだが、「ただ、これからあさっての最終日にかけてが山場です」と、表情を緩ませることはなかった。
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