0-100km/hは怒涛の3.3秒 小さくないターボラグ
筆者がアストン マーティン DBX707を試乗したのは、数年前。新しいDBX Sの走りが、どう変化したのか比較するのは難しい。それでも、印象深いもので間違いはない。
【画像】一層シリアスな新しい選択肢 アストン マーティン DBX S 高性能な競合SUVと比較 全148枚
縦に重ねられたテールパイプから聞こえる排気音は、707より大きい。ハイパワーなV8ツインターボエンジンへ期待するであろう、マッスルカー的な重厚で激しい響きが放たれる。Sでは最も穏やかなGTモードでも、少しうるさすぎると感じる人はいるだろう。
0-100km/h加速は、怒涛の3.3秒。ただし、エンジンのパワーデリバリーの影響で、727psを活用するには慣れが必要といえる。
殆どの条件でレスポンシブではあるものの、高いブースト圧でターボラグは小さくなく、回転上昇とパワー感も一致しにくい。古風な特性ながら、ドッカンターボがドラマチックなことも事実ではある。
シャシーバランスは完璧 迅速な9速AT
シャシーバランスは完璧といえる。フロントタイヤは路面を確実に捉え、ステアリングの反応は迅速で線形的。適度な重み付けで安心感に優れ、自信を高めてくれる。四輪駆動システムが生み出す、トラクションも素晴らしい。
トラクション・コントロールのトラック(サーキット)・モードも、おせっかいではない。しかし、カーブの出口が見えて右足へ力を込めても、巨大なパワーが展開されるのはストレートに入ってから、という場面はしばしば。早めの操作が求められる。
結果として、スペイン・マヨルカ島のタイトなワインディングでは、有能なシャシーを活かしきれなかった。ボディも大きい。DBX Sの実力を引き出すには、より広い環境が必要といえる。
トランスミッションは、マルチプレートクラッチの9速オートマチック。迅速にギアが切り替わり、意欲的な加速を叶えている。
姿勢制御に無駄がないGTモード
エアサスペンションは、DBX707とほぼ同じ設定にあるGTモードが、一般道との相性はベスト。スポーツやスポーツ+モードを選ぶと明確に引き締まり、乗り心地への影響が大きい。不快に感じる人もいらっしゃるだろう。
GTモードでも、姿勢制御は充分に無駄がない。エアスプリングらしく、市街地などでは僅かに落ち着きに欠けるようだが。
運転支援システムには、高機能なカスタムモードが用意されている。必要な機能だけをオンにして登録すれば、ハードボタンひと押しで、簡単にお好みの状態へ復帰できる。素晴らしい配慮だと思う。
707と同価格 一層シリアスな新しい選択肢
サスペンションやステアリングへ改良を受け、20ps増強された、DBX S。DBX707のアップグレード版と思えるが、実はそうでもないようだ。その理由はお値段。英国では、同じ21万ポンド(約4158万円)に設定される。
更にシリアスな嗜好を持つ人へ向けた、新たな選択肢と表現できるだろう。フェラーリ・プロサングエより2ps強力なSUVだと聞いて、ディーラーへ足を向ける人は増えるかもしれない。
ちなみに、軽量な23インチ・マグネシウムホイールは、1万5000ポンド(約297万円)とのこと。DBX707より車重を軽くするには、更なる出費が必要になる。
◯:素晴らしいV8サウンド 豪華な内装 引き締まったシャシー
△:小さくないターボラグ 707以上の恩恵は限られる
アストン マーティン DBX S(欧州仕様)のスペック
英国価格:21万ポンド(約4158万円)
全長:5039mm
全幅:1998mm
全高:1680mm
最高速度:310km/h
0-100km/h加速:3.3秒
燃費:7.0km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:2245kg
パワートレイン:V型8気筒3982cc ツインターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:727ps/6250rpm
最大トルク:91.6kg-m/3000-5250rpm
ギアボックス:9速マルチプレートクラッチ・オートマチック/前輪駆動
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