現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 空冷エンジンの究極形態!? ホンダ「CBX」DOHC6気筒エンジンの迫力!!

ここから本文です

空冷エンジンの究極形態!? ホンダ「CBX」DOHC6気筒エンジンの迫力!!

掲載 13
空冷エンジンの究極形態!? ホンダ「CBX」DOHC6気筒エンジンの迫力!!

空冷4ストローク並列6気筒エンジンを世界で初めて量産化

ホンダのバイク用6気筒エンジンと言えば、1966年のGPレーサー「RC166」や、現行モデルでは水平対向6気筒の「ゴールドウイング」があります。そして1979年型の輸出向け車両として、排気量1000ccクラスのスポーツバイク「CBX」がありました。

【画像】ホンダ「CBX」(1979年型)の詳細を画像で見る(10枚)

現在では「バイクを愛してやまないけれど、メカニズムには全く興味がない」というライダーも珍しくありません。エンジンの排気量や気筒数にとらわれず、自分にフィットするバイク選びも、ある意味では正解かもしれません。

一方、ホンダ「CBX」が発売された1980年頃は、最新のメカニズムこそ、そのバイクを輝かせる最も大事な要素でした。次々と発売されるバイクには新しいエンジンが搭載され、各メーカーが互いに追いつけ追い越せと、開発合戦を繰り広げていました。

新しいバイクは、それまでのモデルよりも高性能で速く、新車を買えば注目が集まり、乗っているだけでヒーロー気分でした。ホンダ「CBX」のエンジンは、そんな時代のメカニズムの頂点とも言える存在でした。

「CBX」が生まれた時代を振り返えると、1969年にホンダは「CB750フォア」を発売し、名実ともに世界ナンバーワンのバイクメーカーとなりましたが、ほどなくして各メーカーからライバル車が続々と発売されます。

1980年代を前に、スポーツバイクの排気量は1000ccクラスの時代に入りました。DOHC(ダブルオーバーヘッドカムシャフト)の4気筒が定番となり、中には1100ccのモデルもありました。ホンダは時代遅れとなった「CB750フォア」の後継車として「CB750/900F」に加え、海外市場へ向けてより大きくて高性能な「CBX」をフラッグシップとして開発したのです。

「CBX」の注目ポイントは、排気量1047ccの空冷4ストローク並列6気筒エンジンです。実車を見ると、説明しなくてもその壮大なエンジンの存在感に目を奪われることでしょう。

単純に、2気筒より4気筒、さらに6気筒と、気筒数が多い方が高性能で滑らかに回転するエンジンとなります。しかし生産コストが高いなど、現在のスポーツバイクの多くが4気筒を採用しており、6気筒はごく一部のモデルにしか採用されないプレミアムなエンジンです。

しかも「CBX」のエンジンは1気筒あたり4本のバルブ、6気筒で合計24本ものバルブをDOHCで正確に作動させました。高回転での伸びが良く、最高出力も並外れた105PSを発揮しました。

「CBX」以前にも、イタリアメーカーの並列6気筒エンジンの市販車はありましたが「CBX」は世界で初めて量産された、6気筒DOHCエンジン車であり、今後同様のエンジンが生産されることは、まずないでしょう。

もうひとつの特徴は、大排気量エンジンにも関わらずダイアモンド形式のフレームを採用したことです。エンジン前方が解放されており、幅の広いシリンダーヘッドや、綺麗に並んだ6本のエキゾーストパイプを見ることができます。

当時、メカニズムも性能も世界最高レベルを誇った「CBX」でしたが、ユーザーはより軽量で、安価で購入できたもうひとつの高性能車「CB900F」を好みました。

「CBX」は1981年モデルでプロリンクを採用したツアラーへとモデルチェンジしますが、その生産年数はあまり長くはなく、「CBX」という車名はその後、「CBX400F」(1981年)などに受け継がれています。

輸出専用車なので日本の公道で目にすることは稀ですが、その迫力あるエンジンと車名は、日本を代表する名車の1台と言えるでしょう。

■ホンダ「CBX」(1979年型)主要諸元エンジン種類:空冷4ストローク並列6気筒DOHC4バルブ総排気量:1047cc最高出力:105PS/9000rpm車両重量:247kg(乾燥)燃料タンク容量:13Lフレーム形式:ダイヤモンド

【取材協力】ホンダコレクションホール(栃木県/モビリティリゾートもてぎ内)※2023年12月以前に撮影

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

特徴が見えにくい? オペル・グランドランド・ハイブリッドへ試乗 ファミリーSUVの要求は満たす
特徴が見えにくい? オペル・グランドランド・ハイブリッドへ試乗 ファミリーSUVの要求は満たす
AUTOCAR JAPAN
「ゴースト シリーズII」の「ブラックバッジ」はどこが違う? ロールス・ロイスが人生のチャレンジャーに送る究極の仕上げを紹介します
「ゴースト シリーズII」の「ブラックバッジ」はどこが違う? ロールス・ロイスが人生のチャレンジャーに送る究極の仕上げを紹介します
Auto Messe Web
史上最高のハイパーカー 52選(後編) フェラーリ・ラ フェラーリからマクラーレンW1まで
史上最高のハイパーカー 52選(後編) フェラーリ・ラ フェラーリからマクラーレンW1まで
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

13件
  • sil********
    実際に設計、開発して販売した事自体は凄い事だと思います、だけどもスポーツバイクとしての当時の評価はよくは有りませんでした、後発のCB900Fの方が間違いなくスポーツバイクとしては上でした、両方持っていましたので間違いない、セールス面、レース結果がそれを証明しています、50年近く経ってから今更良い事を言われても、時代も存在意義も違う現在では単なるノスタルジーな感想であって評価ではないでしょう、当時の批評をないがしろにはしたくはないです。
  • tsd********
    空冷4ストローク並列6気筒エンジンを世界で初めて量産化

    と書いてあるけど

    ベネリが 先に出していたと思うのだけど。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

申込み最短3時間後最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

あなたの愛車、今いくら?
※1:本サービスで実施のアンケートより (回答期間:2023年6月〜2024年5月)
メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

あなたの愛車、今いくら?

申込み最短3時間後最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!

あなたの愛車、今いくら?
※1:本サービスで実施のアンケートより (回答期間:2023年6月〜2024年5月)
メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村

あなたの愛車今いくら?