Da-iCE花村想太×ハーレーダビッドソン──Vol.3 ナイトスタースペシャル

ハーレーダビッドソンをこよなく愛する5人組アーティスト「Da-iCE」の花村想太。彼と元バイク雑誌編集長・カワニシが、さまざまなハーレーダビッドソンについて語り合う。次は最新の「ナイトスタースペシャル」だ！

父にプレゼントした大型二輪免許取得費用

河西啓介（以下、カワニシ）　最新ハーレー4台イッキ乗り企画、続いて今回は最新のナイトスタースペシャルに挑戦してもらいます。水冷Vツインエンジンを積んだ、ハーレーのラインナップではスポーティなキャラクターを与えられたモデルですね。ところで、花村さんのバイク好きはお父さんからの影響が大きいということですが、実はお父様に、“大型二輪教習”をプレゼントしたとか……。

花村想太（以下、花村）　そうなんです。コロナ禍の時期、父がちょっと元気をなくしているように感じられたときがあって。昔はかなりワイルドだったんですけど、だいぶ丸くなっちゃったなぁ……って、僕としてはそれがちょっと寂しくて。だったら、若いころからの趣味だったバイクに乗ればまた元気になるんじゃないかと思い、「教習所の費用を出すから、大型二輪免許取ってきてよ」って、頼んだんです。

カワニシ　息子からそんなこと言われたら、お父さん、がんばっちゃいますよね。

花村　父はもともとハーレーに憧れていたんですが、中免（普通二輪免許）しか持っていなかったので、国産400ccのホンダ「スティード」や、ヤマハ「ドラッグスター」に乗っていたんです。ちゃんと大型二輪免許を取ってくれたんで、僕も嬉しくて、「これに乗ってね！」と、ハーレーの「ストリートボブ」をプレゼントしました。

カワニシ　ハーレーをプレゼント！ それはお父様、喜んだでしょうね。

花村　最初は「いいよ……」と、遠慮していたんですけど、受け取ってくれました。父は僕にとって憧れの存在ですし、いつまでも“男らしく”いてほしいと思っているので、絶対ハーレーに乗ってほしかった。結果的には、めちゃくちゃ喜んでくれましたよ。

水冷スポーツスターにハーレーらしさはあるか？カワニシ　ナイトスターは、ハーレーのスポーツモデル、スポーツスターに流れを汲むモデルで、日本では2022年に発売されました。1957年に初代が登場して以来、空冷Vツインエンジンの伝統を守ってきたスポーツスターが、ついに水冷エンジンになったということで話題になりましたが、丸型ヘッドランプ、フロント19インチ、リヤ16インチのホイールサイズ、ロー＆ロングなプロポーションなどは空冷モデルのクラシックなイメージを受け継いでいます。

花村　ひと目見て「あ、スポーツスターだ」ってわかるデザインがされていますよね。ハーレー・ファンとしては嬉しいところです。

カワニシ　燃料タンクはシート下に配されているんですが、従来の燃料タンク位置にはスポーツスターのアイコンと言える、小ぶりなピーナッツ型のタンク風カバーを使うなど、イメージを継承する工夫をしていますね。

花村　ナイトスターには初めて乗ったのですが、僕が以前所有していた「ストリート750」の乗り味にかなり似ていました。ストリート750は水冷750ccVツインを搭載していましたが、このナイトスターは975cc水冷Vツインで、ちょうど排気量のぶん余裕をもたせて、乗りやすくした感じというか。想像以上に好印象でした。

カワニシ　ナイトスターに搭載されるのは新開発された「レボリューションマックス975T」と呼ばれるエンジン。最高7500rpmを許容し、95Nmの最大トルクを発揮します。実際、空冷エンジンに比べると、軽く回る感じですよね。

花村　水冷エンジンって確かに軽快なんですが、サウンドもちょっと軽いというか、「ウィーン、ウィーン」という感じで、僕はちょっと物足りなさを感じていたんです。でもこのナイトスターにはアフターパーツの「ジキル＆ハイド（Dr.Jekill&Mr.Hyde）」のエキゾーストシステムが装着されていて、空冷ハーレーのようなドコドコいう排気音だったので「こんなカッコいい音が鳴るんや！」と、驚きました。

カワニシ　電子調整式のバルブシステムによって、段階的にエキゾーストサウンドを切り替えられるマフラーですね。確かにノーマルとは印象がかなり変わりますね。

「軽い」ことが楽しさにつながる花村　試乗して最初に感じたのは、クラッチのつながりが遠くて、ちょっと唐突かな？ という点でしたが、これは調整の範囲かもしれないですね。走り出すと、軽い！ それがなんといってもいちばんの利点だなと思いましたね。車体自体も、動きも軽いから、運転するのが楽しいんです。

カワニシ　ナイトスターの車両重量は221kgで、空冷モデルに比べるとじつに30kg以上も軽量化されていますから、走りや取り回しにおける影響は相当に大きいはず。加えて燃料タンクをシート下に移すなど低重心化も図っているので、そうとうスポーティな印象になっていますね。

花村　それと足つきがいいんですよ。見た感じは「足つきあまり良くないのかな？」と、思ったんですが、シート形状がいいのか、安心して跨がれました。女性ライダーでも乗りやすいと思いますね。

カワニシ　花村さんが跨って走っている姿を見ていたら、ライダーとマシンのバランスがすごくよかったですね。人が乗ってカッコよく見えるデザインなんだなと思いました。

花村　僕も走行シーンの写真をチェックさせてもらったんですけど、置いて見ているとスポーツバイクっぽいかなと感じていたのが、走っている姿は意外に “クルーザーっぽい”なと。「やっぱりハーレーなんだ」と、思いましたね。空冷ビッグツインのハーレーって、大きさや重さなどを考えると、走り出すまでひと苦労……というのもあるんだけど、ナイトスターだったら街乗りからツーリングまで、気軽に出かけられそうですね。

花村想太（はなむらそうた）1990年8月15日生まれ。兵庫県出身。Da-iCEのボーカル兼パフォーマー。Da-iCE楽曲の作詞・作曲も行う。男性では珍しい4オクターブ高音ボイスを持つ。2020年には自身のバンドプロジェクト「Natural Lag」を始動。ブロードウェイ・ミュージカル「RENT」、「ジャージー・ボーイズ」では主演を務めた。

【過去記事】
Vol.1 X350
Vol.2 ロードグライド

文・河西啓介　写真・安井宏充（Weekend.）　編集・稲垣邦康（GQ）

Comments

[ryo*****]

ドコドコがカッコ良いって耳悪いとしか思えない
ハーレー乗りと珍走はホントに不快な音させてる

[evz********]

へ〜
大変だねw