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日産・NEW軽EV! サクラ先行試乗リポート

掲載 24
日産・NEW軽EV! サクラ先行試乗リポート

新車試乗レポート [2022.06.10 UP]


日産・NEW軽EV! サクラ先行試乗リポート
2019年の東京モーターショーに出品されて話題を集めた「Nissan IMk Concept」。
これをモチーフに開発された軽自動車規格の新型EV「SAKURA(サクラ)」がついに正式発表された。
ここでは、事前にクローズドコースにおいてテストドライブした
インプレッションをお届けしよう!

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●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之


NISSAN サクラ
●発表日:'22年5月20日
●価格:233万3100~294万300円
●問い合わせ先:0120-315-232(日産自動車お客様相談室)


G ●車両本体価格:294万300円 ●ボディカラー:暁-アカツキ-サンライズカッパー/ブラック 2トーン(特別塗装色)

2019年の東京モーターショーで出展された「Nissan IMk Concept」。新型SAKURAはほぼそのままフォルムを継承していることが分かる。ホイールデザインまでソックリ!
気持ちが豊かになる!
軽乗用の最高峰モデル
 BEVは航続距離や充電スポットの面から都市間移動も含むコミューター用途との相性がいい、というのは今さらの話。コミューター用途を主とする軽乗用へのBEVの導入は必然と考えていい。もっとも、価格との折り合いがつけばという前置きは必要だが……。価格に応じた魅力の重要なバランスシートのひとつは走り。結論から述べてしまえば「アリ」だ。
 搭載モーターはノート系e-POWER 4WDのリヤモーターと同型。軽自動車の自主規制で最高出力は47kWに制限されるが、最大トルクは軽ターボの倍近く、その駆動力を30km/hまで維持。発進や発進での素早い反応と加速の盛り上がりは内燃機では得られないもの。加えて、滑らかな加速の繋がりで巡航に移行する時などのコントロール性に優れ、加減速によるストレスも少ない。その「品良く速い」ドライバビリティは速度上昇とともに穏やかさを増し、80km/h程度まで持続する。
 こういった特性はノート系やアリアなど最新のニッサン電動車に共通するが、そのデチューン版と捉えるのは間違いだ。なお、e-ペダル及びドライブモードの制御特性はアリアに準じた設定。電子制御ブレーキの採用もあって滑らかドライブならe-ペダル・オフのノーマルモードが良かった。
 80km/hを超えるあたりから加速が徐々に鈍るが、130km/hを超えるまでは軽ターボを上回る加速を示す。唸るエンジン音がないこともあり、体感面ではコンパクトクラス以上のゆとりが感じられる。WLTC電費では高速モードは市街地モードの3割減、カタログ航続距離の2割減となり、電費面では不得手な領域だが、高速道路でも非力さを意識させない軽乗用モデルとしても魅力的だ。
 フットワークも興味深い。低重心設計の難点となるロールの初期の入り方も滑らか。それでいて収束もいい。OPの15インチを履いていたせいか、若干車軸周辺の揺動も感じられたが、いい意味での重みを感じる乗り味だった。
 前後の荷重移動を抑えてやや深めの舵角を維持する弱アンダー特性を幅広い速度域でのコーナリングで示す。切れ味等々の演出を抑えてドライバーや乗員のストレス減を重視した操縦性も好感だ。
 ニッサンBEV戦略のミニマムにして軽乗用の最上位がサクラの位置付けだが、そのことよりも電動の使いこなしの上手さが印象的だった。先進プレミアムはセールスポイントではあるが、さらにユーザーにメリットのある実践力に昇華。見た目は軽乗用だが、豊かな気持ちにしてくれるのだ。

速くてコントロール性も良好!
軽自動車とは思えない上質さだ
 具体的かつ大きなメリットの一つが動力性能。即応性のよさはもちろん、巡航時の余力感や一気呵成の加速でも軽ターボ車を上回っている。しかも、コントロールしやすい。e-ペダルのエンブレ回生強化に馴れが必要なくらいで、多少雑なペダル操作も程よく滑らかに反応。高速加速でエンジンが唸るわけでもない。穏やかな車体挙動としなやかなストローク制御もクラス上と比較しても遜色ない出来のよさ。性能面の汎用性と車格感は大きなアドバンテージだ。


主要諸元(SAKURA G)
●全長×全幅×全高(mm):3395×1475×1655 ●ホイールベース(mm):2495 ●車両重量(kg):1080 ●パワートレーン:前モーター(最高出力47kW/2302-10455rpm、最大トルク195Nm/0-2302rpm) ●駆動用バッテリー:リチウムイオン(350V/20kWh) ●充電ポート仕様:普通充電AC200V、急速充電DC(CHAdeMO規格対応) ●駆動方式:FWD ●トランスミッション:一段固定式 ●交流電力消費率(Wh/km)WLTCモード:124 ●一充電走行距離(km)WLTCモード:180 ●サスペンション前/後:マクファーソン式/トルクアーム式3リンク ●ブレーキ前/後:ベンチレーテッドディスク式/リーディングトレーリング式ドラム ●タイヤサイズ:165/55R15(試乗車はメーカーOP装着)


主要装備(SAKURA G)
●プロパイロット ●プロパイロット緊急停止支援システム(SOSコール機能付) ●インテリジェント エマージェンシーブレーキ ●踏み間違い衝突防止アシスト ●車線逸脱防止支援システム ●前方衝突予測警報 ●ふらつき警報 ●標識検知機能(進入禁止標識検知、最高速度標識検知、一時停止標識検知) ●先行車発進お知らせ ●SRSエアバッグ ●フロント&バックソナー ●LEDヘッドランプ(ハイ/ロービーム) オートレベライザー付 ●シグネチャーLEDポジションランプ(アクセント機能付) ●アダプティブLEDヘッドライトシステム ●インテリジェント オートライトシステム(フロントワイパー連動、薄暮れ感知「おもいやりライト」機能付)●サイドターンランプ付電動格納式リモコンカラードドアミラー(ドアロック連動自動格納機能付) ●アドバンスドドライブアシストディスプレイ(7インチカラーディスプレイ)ほか

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みんなのコメント

24件
  • 都内は補助金で130万ぐらいでしょ。
    鬼安いと思うよ。
  • 「搭載モーターはノート系e-POWER 4WDのリヤモーターと同型。e-ペダル及びドライブモードの制御特性はアリアに準じた設定。」これが先行組の強みだろう。
    リーフ→部品共有でe-POWER→軽のさくら。これ最初から狙っていたなら作戦勝ちだね。まあ時代の流れでまぐれもあるだろうけど、三菱とのアライアンスも大きかったはず。
    部品や制御系の共有化はコスト低減と生産設備や設計の共有化がはかれる。
    遅ればせながらトヨタもe-POWERをダイハツから出してきているが、まだまだ経営資源の共有化には遠い。
    THSをいつ捨てるかも絡んで興味深いが、当面、価格や性能で太刀打ちできないだろう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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