人気車種「ジムニー」の初代とは
現在、人気絶好調のクルマと言えばスズキ「ジムニー」だ。色々な意味で遊べるクルマとして注目されているジムニーの歴史を紐解くと、初代は1970年に本格的なオフロードマシンとしてラダーフレームに空冷式直列2気筒エンジンを搭載してデビュー。いわゆる2ストジムニーとして注目され、生産は1970年~1981年。その間、ボディ形状はほぼ同じであったが、エンジン排気量が見直され、360ccから550ccへと進化。初代モデルにはLJ10、LJ20、SJ10型が存在した。
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初代「ジムニー」もまだまだ現役
今回、AMWで紹介するジムニーは初代モデル末期に登場したSJ10型である。オーナーは所有歴7年目の鹿山利尚さんで、4×4トライアル仕様としてジムニーライフを満喫している。
排気量550ccの2スト3気筒エンジン搭載のSJ10型ジムニーがデビューした当時、ボディタイプは、バンと幌掛けキャンパスドア、メタルドアの3タイプが存在した。鹿山利尚さん所有のSJ10は、キャンパスドアタイプで、内装は鉄板むき出し、軍用車のように武骨でヘビーデューティーな作りが魅力的な1台だ。
鹿山利尚さんは以前、ジムニー専門店に勤めていた経歴の持ち主。その頃からトライアルレースにハマり、実際のレースに参戦していたそうだ。その成績は関東選手権シリーズランキング2位、そして、関西選手権はシリーズランキング3位という実力の持ち主だった。
まさにジムニーに関しては専門家──実際に様々な仕様を手掛け、見て来ただけに、オーナーの愛車には、たくさんのこだわりが詰まっている。
ノーマルの良さをいかしたチューニング
鹿山利尚さんは、自身の愛車について次のように話してくれた。
「この4×4トライアル仕様のSJ10ジムニーは、なるべくシンプルにノーマルの良さを活かす方向でチューニングしました。レースだけでなく自家用車としても使うので、そのあたりを考慮してパーツ選びを行っています。
最近の4×4トライアル仕様の傾向は、ストローク重視の考え方でサスペンションをイジりますが、私の考えは、SJ10の武器でもある軽量ボディを重くしたくないので、基本的に純正マウントベースで軽さとバランスを考えたセットを組む方向です。
よって交換しているパーツは、サスペンションが以前勤めていたジムニー専門店インプス製のキットで、これで約2インチ程度リフトアップさせることが出来ます。また、エンジンはノーマルですが、点火系はパワーコードで強化、排気系はアピオのマフラーをセットしています。なるべく必要最小限のパーツを選び、セットしています」
基本的にボディはストック状態だが、4×4トライアル仕様として主張すべくタイヤがポイントとなっている。これはオフロードレースをやっている人ならわかると思うが、旧ダンロップのデコボコタイヤ、通称「ゲタ山タイヤ」を履かせている。性能的な面ではもっと良いタイヤはいくらでもあるが、やはりこのSJ10のレトロな雰囲気に合わせるなら、このタイヤ以外は考えられない。
このタイヤを履いてトライアルをすると、悪路でフェンダーを押してしまう場面があるので、接触するフロントフェンダーを一部カットしている。また、ドアは純正の幌ドアも持っているが、見切りが悪いのでベニア板でハーフカットドアを製作、フロアの傷みを防ぐサイドシルガードも作って取り付けている。
今後の課題は腐食しているボディ
今後の予定はフロアを含めてボディに巣穴が多く、また、錆によって鉄板がクッキー化しているので、すべて補修しオールペンするという。
今発売されているジムニーももちろんカッコ良いが、この頃のエンスーなジムニーは頑丈でタフなルックスが、むしろオリジナリティがあって魅力的だ。普通に乗っても遊びの道具として考えても、この雰囲気は他に代えがたいものがある。
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みんなのコメント
これ異次元の軽さで泥の上、赤土の上滑るように走っていくんだよね。そんで音も独特でかわいい。集合場所で待ってると遠くからポポポポポロンって響いてくる。
この上げ過ぎてないバランス感がとってもそそる。うらやましい。