優れていれば売れるとは限らない!
カテゴリー別の販売1位になる車種には「スター性」がある。外観を見た瞬間に、まず「感じの良いクルマだな」と目を引く。この後、車内に入って運転しても、第一印象を裏切らない。そこで好調な売れ行きに結び付く。その一方で優れた商品なのに、カテゴリー別1位を取れない車種もある。それは主にスター性が欠けて目を引かないからだ。
3列シート+スライドドアでもダメ! 人気ジャンルなのに売れないミニバン5選とその理由
1)ダイハツ・タント(軽自動車)
軽自動車の場合、スター性を伴った販売1位はホンダN-BOXで、勝てないけれど良いクルマはタントだ。タントは外観が地味で、車内の広々感もN-BOXに負ける。
その代わり左側のピラー(柱)をスライドドアに内蔵させて、前後ともにドアを開くと開口幅が1490mmに広がる。子供をベビーカーに座らせた状態で車内に入ったり、高齢者の乗り降りもしやすい。この機能はN-BOXでは得られない。
そして助手席を前側に寄せ、運転席は後ろ側にスライドさせると、子供を後席のチャイルドシートに移した後、降車せずに運転席へ移動できる。この使い勝手もタントの特徴だ。
2)ホンダ・フィット(コンパクトカー)
今はコンパクトカーの販売1位はトヨタ・ヤリスだ。しかし実用性はフィットが勝る。燃料タンクを前席の下に搭載したので、荷室の床が低く、全高を立体駐車場が使える高さに抑えながら積載容量は十分に確保した。後席も広く足元空間はミドルサイズセダン並みだ。電動パーキングブレーキと併せて、全車速追従型クルーズコントロールも採用した。
一方ヤリスの後席は、フィットだけでなく前身のヴィッツと比べても狭い。荷室もリヤゲートを寝かせたから背の高い荷物を積みにくい。パーキングブレーキブレーキはレバー式で、クルーズコントロールは時速30km未満になると解除される。
その代わりヤリスは運転感覚が楽しいが、勝敗の原因はそこではない。フィットの一番の敗因は、N-BOXが好調に売れてN-WGNも伸びていることだ。今では国内で売られるホンダ車の半数以上が軽自動車になり、コンパクトカーのフィットはユーザーを奪われた。
「売れ行きが伸び悩む良いクルマ」の典型例も
3)ホンダ・ステップワゴン(ミニバン)
ステップワゴンは以前から低床設計を採用して、日産セレナに比べると床が70~80mm低い。サイドステップ(小さな階段)を介さずに乗り降りできて、重心も低いから走行安定性は良好だ。ボディが左右に振られにくく、乗り心地も快適になった。
さらに縦開き式のリヤゲートに横開きのサブドアを内蔵させ、狭い場所でも開閉できる。サブドアは縦長だから、乗員の乗り降りにも使える。
さまざまな工夫を施したが、現行型の発売時点では、エアロ仕様のスパーダを含めて外観が地味だった。売れ行きが下がり、標準ボディは生産計画も少なかったため、e:HEV(ハイブリッド)はスパーダのみに追加している。この時にスパーダはフロントマスクも派手に改めたが、遅きに失した印象が強く、2019年1~6月の登録台数はセレナの半分以下であった。
4)スバル・フォレスター(SUV)
フォレスターは最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)を十分に確保しながら床を低く抑え、乗降性や居住性が優れる。水平対向エンジンの搭載と相まって低重心になり、走行安定性も良好だ。居住性から走行性能までバランス良く高め、視界や取りまわし性にも配慮した。
しかし売れ行きは伸び悩む。視界の優れた外観は大人しい印象で、トヨタRAV4や日産エクストレイルに比べると野性味も乏しい。販売店舗数は約460箇所だから、トヨタ4系列の合計に比べると10%で、日産やホンダと比較しても20%にとどまる。
言い換えればスバルの1店舗当たりの販売台数は多く、ユーザーの満足感も高い。フォレスターは「売れ行きが伸び悩む良いクルマ」の典型だ。スバル車を見ると、販売台数が必ずしもクルマの優劣を示していないことが良く分かる。大量に売れるクルマは、多くの人達が使っているから優れた商品と考えられるが、逆は当てはまらない場合がある。
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みんなのコメント
強引に一車種にユーザーを絞り込んだって所詮メーカーの都合 ランキングなんて気にせずバリエーション増やしたほうがユーザーには優しい
逆に10年遅れ位の技術でここまで販売数を伸ばしているダイハツの販売力の凄さかな。