ハイブリッド車の金字塔、それがプリウス!
現在のクルマ選びにおいて、燃費性能は非常に重要な要素のひとつです。「ハイブリッド車=燃費の良いクルマ」というのはもはや常識ですが、そうしたイメージが定着した背景には、プリウスの存在があると言って間違いないでしょう。
「21世紀に間に合いました。」というキャッチコピーとともに1997年に登場した初代プリウスは、28.0km/L(10・15モード)という当時としては圧倒的な燃費性能で人々を驚かせました。
海外でも販売されるようになった2代目は、日本はもちろんアメリカなどでも大きな人気を博し、プリウスの名を世界に知らしめました。
2009年に登場した3代目では、38.0km/L(10・15モード)という世界トップクラスの燃費性能を実現し、2代目以上の大ヒットモデルとなりました。
現行モデルとなる4代目は2015年に登場。「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」と呼ばれる新しいクルマづくりの考え方が採用されたことで、走行性能や快適性が飛躍的に向上したほか、安全運転支援システムなどの最新の機能も搭載されました。
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4代目となり、プリウスの役割は終わった?
一方で、4代目プリウスの販売状況を見ると、苦戦している様子がうかがえます。2代目や3代目では新車販売台数ランキングの常に上位にランクインしていたプリウスですが、2021年は乗用車全体の16位となってしまっているなど、かつてほどの勢いは感じられません。
発売当初からデザインに対するネガティブなコメントが多かったように、4代目プリウス自体の課題もあるものの、苦戦している根本的な原因は、魅力的なクルマ、特にハイブリッド車が増えたことで、プリウスの立ち位置そのものが変化したと考えられます。
現在では、トヨタが販売する乗用車のほとんどにハイブリッド車がラインナップされています。「アクア」や「ヤリス ハイブリッド」といったコンパクトなハイブリッド車も登場しており、燃費性能においても「圧倒的」ではなくなってしまいました。
つまり、ハイブリッド車の先駆けとして、「伝道者」として世の中にハイブリッド車を伝え広めていくというプリウスの役目は現在では十分果たされたということでもあります。
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次期プリウスはスポーティな4ドアクーペに!?
そんなプリウスですが、2022年9月現在、新規の受注はストップしており、在庫車もほとんどありません。したがって、現在ではプリウスを新車購入することが事実上不可能な状態となっています。
販売店関係者によれば「11月頃にフルモデルチェンジを控えている」ことが理由と言いますが、現時点ではトヨタから公式なアナウンスは出されていません。ただ、関係者からの情報を総合すると、次期プリウスは次のような変化を遂げるようです。
まず、エクステリアデザインは、全高を低くし、よりスポーティな印象が強められる見込みです。それにともない、それまでの5ドアファストバックスタイルから、流麗な4ドアクーペのようなスタイリングになるようです。
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HVシステムはノアやヴォクシー譲り。燃費は40km/L超え
心臓部には、すでにノアやヴォクシーに搭載されている新世代のシリーズパラレルハイブリッドが採用されることが濃厚です。このシステムではすべての電動モジュールが刷新されており、モーター・バッテリーの高出力化とシステムの高効率化によりさらなる燃費効率の向上と、走りの性能向上が期待できます。
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「プリウス」と名の付く以上、燃費性能は最重要項目のひとつです。現行の4代目プリウスでは、32.1km/LとなっているWLTCモード燃費ですが、次期プリウスでは40km/Lの大台を超える可能性は限りなく高そうです。
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燃費スペシャルではなくスポーティな走りを重視!?
その一方で、燃費最優先という性格のモデルではなく、エクステリアデザイン同様にスポーティな走りに重きが置かれる見込みです。
よりコンパクトなハイブリッド車も多く存在し、なおかつ電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)という選択肢もある現在、プリウスに燃費性能を追求する意味は薄れているのが実情です。
また、実用性の高いSUVやミニバンも多いなかで、プリウスが生き残る道はスポーティ路線を極めることだというのは理にかなっています。
このように考えると、次期プリウスはこれまでのような圧倒的な販売台数を記録するモデルとはならないかもしれません。しかし、「高い燃費性能をもつスポーティな4ドアクーペ」という唯一無二の存在となることで、一部の人にとっては強烈な印象を与えるモデルとなりそうです。
なお、次期プリウスの価格については、現行モデルの259万7000円~364万円と比べてやや割高となることが予想されます。この点については、高機能化することに加えて、昨今の物価高騰を考えるとやむを得ないことと言えそうです。
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