欧米勢に劣る満足度
米国の消費者向け情報誌「コンシューマーレポート」は、製品やサービスを独自の基準で評価し、定期的に比較調査レポートを発表している。
「EV」が日本で普及しない超シンプルな理由 航続距離? 充電インフラ? いやいや違います
2024年12月5日には、自動車について
・信頼性
・満足度
・総合評価
の三つの観点から調査した結果を公開した。これらは米国消費者の購買判断に大きな影響を与える重要な情報となる。
調査結果では、日本車は信頼性で高い評価を受けた一方、満足度では欧米ブランドに大きく差をつけられた。このことから、日本車が
「顧客の期待に応えられていない」
現状が明らかになった。
本稿では、満足度で上位にランクインした欧米ブランドを参考に、日本車が満足度を向上させる方法を探り、今後の商品開発に活かせるポイントを深掘りする。
スバルが1位、技術力で差別化
各レポートのランキングを比較した結果、日本車は信頼性の面で圧倒的な強さを発揮し、依然として「高品質」のイメージを維持していることが明らかになった。信頼性ランキングでは、
・1位:スバル
・2位:レクサス
・3位:トヨタ
・4位:ホンダ
・5位:アキュラ
と、日本車がトップ5を独占している。これは、日本車メーカーが長年にわたり積み上げてきた
・技術力
・品質管理
の成果を反映した結果であり、故障率の低さやメンテナンスコストの安さが消費者の信頼を得ていることを示している。日本車は「安心して購入できる」との認識が広がっている。
特にスバルは、フォレスターやインプレッサが高評価を得ており、モデルチェンジ後も信頼性の高い部品やシステムを維持することで、その高い信頼性を確保している。日本車は
「壊れにくく、長期間安定して使用できる」
といった特徴を持つ製品として、市場での強固な地位を維持している。
リヴィアンが満足度2年連続1位
一方、満足度が高いブランドとしてリヴィアン(米国)、BMW(ドイツ)、テスラ(米国)、ポルシェ(ドイツ)などが上位を占め、日本車の最高位は5位のレクサスにとどまった。信頼性ランキングで1位だったスバルは8位に位置し、トヨタは13位、ホンダは14位、アキュラは19位と、日本車は満足度ランキングで下位に留まっている。
満足度の評価項目には
・快適性
・車両性能
・キャビン収納
・燃費を含むランニングコスト
・インフォテイメント
などがあり、2年連続でリヴィアンが1位に輝いている。電動スポーツタイプ多目的車(SUV)市場の先駆者であるリヴィアンは、快適性やランニングコスト、ユーザビリティの面で高い評価を受けている。
テスラは、先進的なテクノロジーと革新的なインフォテインメントシステムが支持され、BMWは「駆けぬける歓び」というブランド理念に基づく運転の楽しさが満足度を押し上げている。
日本車は信頼性において高い評価を得ており、安心感や実用性では優れているものの、運転の楽しさや所有欲を満たす点では欧米ブランドに劣る傾向が見受けられる。特に若年層や電気自動車(EV)購入を検討している層において、この傾向が顕著になっている。
満足度向上のカギとなる革新性
日本車メーカーが満足度向上に向けて取り組むべき改善点は、
・デザインの革新
・ドライビング性能の強化
・先進技術の積極的な導入
である。それぞれについて解説する。
まずデザインの革新である。現在、日本車のデザインは保守的とされ、特に海外市場では競争力が低いとの指摘がある。より革新的で大胆なデザインを採用することで、若年層を含む幅広い層にアピールできる可能性がある。
次に、ドライビング性能の強化が求められる。欧米ブランドが重視する「運転の楽しさ」に対抗するためには、ハンドリングや加速性能の向上が必要だ。スポーツモデルや高性能EVの導入も重要であり、トヨタのGRシリーズやスバルのSTIシリーズは、運転の楽しさを重視する顧客層から高い評価を受けている。これらの事例を参考にすることが、ブランド力を高めるために効果的だ。
さらに、先進技術の積極的な導入が欠かせない。日本車はインフォテインメントシステムや自動運転技術の分野で他社に追いついているが、さらなる進展が必要だ。テスラのように、定期的なソフトウェアアップデートを通じて車両を進化させ、購入後も顧客に新しい体験を提供し続けることが、顧客満足度向上に繋がる。日本車もこのアプローチを採用し、ユーザーエクスペリエンスを大幅に向上させることが求められる。また、ソフトウェア定義型自動車(SDV)への対応も急務だ。
日本車が高い満足度を獲得するためには、品質の高さだけでなく、購入後の
・ワクワク感
・所有する喜び
を提供することが求められる。感情的価値を重視したブランド戦略と商品戦略が必要だ。
ただし、満足度向上を目指すあまり、信頼性や実用性が損なわれるリスクもある。最新技術を追求する車両が複雑化し、故障リスクが増加することを懸念する消費者も存在している。これらのバランスをどう取るかが、今後の課題となるだろう。
競争力強化に向けた価値の両立
最後に、総合評価ランキングを紹介する。
このランキングには信頼性、満足度、ロードテストの結果などが反映されており、1位にはスバル、3位にレクサス、5位にホンダ、9位にトヨタ、10位にインフィニティがランクインした。トップ10のうち半数を日本車が占める結果となった。
総合評価においては、日本車の強みである高い信頼性が、満足度や先進性における課題を補い、よい結果を生んだと考えられる。満足度向上に向けた改善点に取り組むことで、日本車は今後さらに成長を遂げるだろう。
競争力を維持し進化を続けるためには、消費者が求める
・感情的価値
・実用的価値
の両立を目指すことが重要である。日本車メーカーの今後の取り組みに期待が高まる。
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みんなのコメント
大戦中に飛行機のエンジンを作っていたメーカーはやはりメカニカルな技術は高い。
このあたりの魅力はBEVでは絶対に出せない黄金領域