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「クルマの進化を直に味わうことができたのは人生の喜び」ル・マンウイナー関谷正徳が語る「私の印象に残ったクルマ」4台

掲載 更新 3
「クルマの進化を直に味わうことができたのは人生の喜び」ル・マンウイナー関谷正徳が語る「私の印象に残ったクルマ」4台

レジェンドドライバーが語る「印象的だった国産車」

 日本人初のル・マン24時間総合優勝を成し遂げた、日本モータースポーツ界を代表するレジェンドドライバーである関谷正徳さん。そんな日本代表として世界で戦ってきた関谷さんに、印象的だった市販車について伺った。

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マツダ初代カペラ

 市販車で記憶に残っていたり、思い出深かったりするクルマはありますか? と聞くと関谷さんはまずカペラの名前を挙げた。

「市販車で、となるとまず思いつくのはマツダのカペラだね。自分はロータリーエンジンでレースデビューしたんだけれども、最初の1戦だけファミリアで戦って、そのあとはずっとカペラでレースをやっていたんだ」「ロータリーエンジンはお金がかからなくて、それも駆け出しのころレースを続けてこれた理由と言えるね。自分のモータスポーツの原点とも言えるクルマだよ」

トヨタ初代ソアラ

 次に名前を挙げて下さったのは、ハイソカーブームの火付け役とも言えるモデルである初代ソアラ。

「ソアラは世間的に物凄い影響を与えたクルマだったね。自分も所有して乗っていたけれど、当時の日本車にはないカッコいいスタイルと、高い性能を持っていたよ。快適に移動できる高級スポーティカーの先駆けと言えるクルマだったね」

トヨタ初代スープラ(A70型)

 そして、自身もレースで乗っていた70スープラの名前も挙げた。

「70スープラはグループAのレースではもちろん、普段の移動にも乗っていたんだけれども、この頃は随分と飛ばしていたね」

「でも基本的にはノーマルだったよ、変えていたのはホイールくらいかな、トムスの井桁ホイールに履き替えていたんだ。でも随分と飛ばしていたからかホイールにクラックが入っちゃったんだよ。今じゃ市販車でサーキットをガンガン走っても、ホイールにクラックが入るなんて滅多にないのにね。そういった部分だけ見てもクルマってものすごく進化したと思うよ」

トヨタ初代セルシオ

 最後に名前を挙げたのは、トヨタが世界に衝撃を与えた初代セルシオだった。

「セルシオはトヨタ作ったが世界に勝負できる高級車で、その完成度は高くて世界の自動車メーカーに影響を与えたのを今でもよく覚えている」

「自分は何よりその静かさと、振動の少なさに感動したね。クルマは高級車になればなるほど静かで振動が少ないんだけれども、当時のセルシオは値段以上に静かで振動が少なかったよ。自分でも移動用として購入したし、セルシオとエスティマの2台態勢だったことは長かったね」

 そして、このセルシオの静寂性と振動の少なさを振り返ると現愛車であるMIRAIの話をした。

「さっき、クルマは高級車になればなるほど静かで振動が少ないと言ったけれども、その観点から言えば今乗っているMIRAIは数千万円の価値があるね」

自動車進化の最前線に立つことができたことを誇りに思う

 そして、クルマの進化で印象的だった部分を述べた。

「昔はウォーターホースなどのゴム類や、プラグを短期間で定期的に交換しなければ全然まともにクルマは走らなかった。それが今やオイル交換だけで100万kmも走るようになったんだ、自分たちの世代からすれば物凄いことだよ。ステアリングがボールナットからラック&ピニオンになって、レスポンスが良くなったときは驚いたし、ボディ剛性も高くなって、ブレーキもしっかりして、最高出力もだんだんと高まっていって……進化を思い出していくとキリがないね」 最後に、関谷さんは自身の人生と自動車の進化について述べた。

「自分はクルマの進化と共に人生を歩んでくることができた。とくに日本車が世界と戦える存在へと成長していく時代に、自動車進化の最前線の場と言えるモータスポーツに携わることができたのはとても幸せなことで、人生の喜びだね。クルマの進化を直に味わうことができたんだから」

 関谷さんはそう語ってくれた。

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みんなのコメント

3件
  • 関谷さんの、メーカーに忖度ナシのインプレを雑誌で読むのが好きでした。

    復活マクラーレン初の市販車とF社の4○○イタリアを比較試乗された時には、高速域でのイタリアのホイール剛性の甘さを『関谷が言ってた、って書いといて』と。

    痺れましたね。
  • 関谷さんと言えばエスティマのイメージだったけど、意外と普通のラインナップでビックリした。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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