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モーターファン編集部年末トーク2018(4輪編)「今年を代表する4輪はやっぱりスズキ・ジムニー! COTYを辞退したとはいえ……」

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モーターファン編集部年末トーク2018(4輪編)「今年を代表する4輪はやっぱりスズキ・ジムニー! COTYを辞退したとはいえ……」

年の瀬も押し詰まるモーターファンjp編集部。会議室に集まってゴーンショックやモータスポーツを含めて2018年4輪業界を振り返りつつ、今年のクルマを考えた。局長S 三栄書房の自動車メディアをとりまとめる。この年末にBMWを買い換え、それすらもリポートにする貪欲な心の持ち主。局次長W カスタムカー、モータースポーツ担当。業界を正面から見るのではなく、斜め後から眺めることで真実を見いだす。編集長K モーターファンjp編集長。4輪誌編集長も兼務。無類の車輪好き。ややフランスびいき。愛車はクルマ1台、バイク4台。技術担当編集M モーターファンテック編集長としてあらゆる技術を辛口評価。信念あるクルマ造りを求める煩型(うるさがた)。司会:輸入車担当編集Y 4輪誌編集部にも所属。日本車から離れて久しく、輸入車も偏ったクルマばかり担当しており浦島太郎状態。

今年はやはりスズキ・ジムニー?

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輸入担当Y:今年のMOTY(モーターファン・カー・オブ・ザ・イヤー)がなにか、今年の話題も振り返りつつ討議しましょう。やっぱりジムニーでしょうか。


局長S:ボクは試乗会にも行って、ちゃんと乗ったけど、クルマ自体のハードウェアは昔ながらのフレームだし機械式の4WDだったり素朴なんだけど、でも純粋に走らせていて楽しいクルマって印象だったな。なんかわからないけど楽しいってのが、それこそ今年のジムニー人気の本質だと思う。安いから手軽に買えるってのもある。

編集長K: 5速MTと4速ATってところがまたそそられるんだよな。

局長S:ああいう純粋に走らせて楽しいっていう性能も充分価値があるってことだよ。

技術担当M:そういうクルマってじつは最近他にもあって、それはスイフトだったり、アルトだったりするんですけど、それらは図らずも全てスズキなんですよ。スズキは抑えるべき所と、追求すべき所をきちんと理解している。チーフエンジニアが選択と集中をできている。

輸入担当Y:私もほんの数百mでしたが乗ったら、これ所有して、スキーとか行ったら楽しいだろうな、とかライフスタイルを含めて考えさせられる楽しいクルマでしたね。まあ、クルマ自体は軽自動車なりの部分が多くて、たとえばホンダN-VANみたいに新しい提案はないんですけど。

編集長K:大学時代の女友達が新潟でアルトの最上級仕様に乗っているんだけど、女性だからパステル調とか、かわいいとかそういうことで選んだんじゃなくて、アルトはカタチも走った感じもクルマって感じがするから買ったって言ってたな。

局長S:ホンダS660だってそこまでならなかったんじゃない?

局次長W:いやいや、そんなことないですよ。イベントとか行くと、BBSを履いているS660の多いこと。つまり安いから軽自動車を買っているわけじゃない。だからジムニーもカスタムで盛り上がってるし、クルマをいじる喜びがある。ディフェンダー風とかGクラス風とか東京オートサロン行ったら、そんなのが見られるでしょうね。

トヨタ・センチュリーは世界に誇れる日本車だ

局長S:今年はトヨタ・センチュリーを忘れちゃいけないよ。日本製高級車はまだ世界で通用すると思った。来年の新天皇のパレードではセンチュリーベースのオープンカーに乗って欲しいなって思う。ああいう伝統芸能っぽい自動車の技術も大切だよ。センチュリーが日本にあってよかった。

編集長K:日本で国賓を迎えるなら、やはりセンチュリーであるべきでしょうね。ロールス・ロイスだと「あ、これ持ってる」って言われちゃうけど、センチュリーは持っていないだろうし。

局長S:技術担当Mは30km/h以下は世界一って言ってたね。それ以上はどうなんだって話もあるけど……。

技術担当M:それが正しい使い方です。あれで新東名をかっ飛ばすとかありえないですから。さっきのジムニーも飛ばすとうるさい。そういう最近の新車にあまりない“運転している感”があっていいんだと思う。

編集長K:うるさいクルマは巡航速度が下がるからいい。Sクラスとか高速域が快適だから気づくとスピードが出ちゃってる。

局次長W:カスタム担当としては、モリゾウさんのGRMNセンチュリーは気になったな。

編集長K:たしかにあれは格好良かったですね。
局次長W:仕様は謎だけど、夢があってよかった。

輸入車はどうだったか

編集長K:あと個人的に今年のクルマはアルピーヌA110だな。あれは最高のスポーツカーだ。

局長S:でも700万円は高いよ。500万円くらいならいいんだけど。

輸入担当Y:この20年日本人の収入が増えていないから仕方ないです。それはともかく、似たような価格のミドシップのポルシェ・ケイマンが徹頭徹尾スタビリティ重視なのに対して、割と挙動変化を許してくれる、っていう話を聞きました。それも最近ない、クルマとしての魅力かと。

編集長K:クリオV6なんてのもありましたけど、あれは例外中の例外で、このアルピーヌは普通に運転していても楽しい。

局長S:横置きミドシップで初めて成功したクルマになるかな?

編集長K:たしかに楽しさという点ではロータス・エリーゼも素晴らしいですけど、あれほどの苦労を強いないところがA110は素晴らしい。エリーゼはあのスパルタンさが魅力でもあるんだけど。

SUVブームはいつまで続くの?

局長S:今年に限ったことじゃないけど、ネコも杓子もSUVってのはどうなんだろう。出していないメーカーなんてほとんどないじゃない。

編集長K:出してないのはマクラーレンとロータスくらいだ。

輸入担当Y:SUVはもはや普通に快適に走れて、サーキットでも速くて、背の高さが違うだけで、運転感覚も普通のサルーンと変わらないですから。フェラーリも2020年頃出すって言ってます。マルキオンネ前FCA会長最後のプロジェクトと言われていますね。

局長S:この手のブームには必ず終わりがあるけど、SUVブームにも終わりは来るかな?

編集長K:いやSUVはブームではないんですよ。クルマの車高があの高さになったんです。背が低いクルマが好きとか駐車場の問題とかで、SUV以外を選ぶ人もいるでしょうけど。要はセダンの高さは人間が乗るには低すぎるんですよ。昔の馬車とかって背が高かったですよね? でもクルマが登場して高速走行性能が上がって、やむを得ず重心を下げたんです。ところが今はクルマ自体の性能が上がって、重心を下げなくても走れるようになった。目線の高さはSUVが正しい。セダンは正装する時にタキシードを着るような様式として残るんでしょう。

局長S:たしかに同じプラットフォームでアルファロメオ・ジュリアよりもステルヴィオのほうがいいもんな。

編集長K:目線も自然だし、運転姿勢もいい。昔はスポーツカーが大好きだったのに気づけばミニバン的なクルマに乗っていたりしますからね。これからはSUVが普通になっていくんです。

モーターファン・マン・オブ・ザ・イヤーを考える

輸入担当Y:今年の“ひと”は誰ですかね?

局長S:FCAのセルジオ・マルキオンネの急逝は驚いたね。まだまだこれから何か見せてくれる人だったと思うけど。

輸入担当Y:惜しい人を亡くしました。最後のプロジェクトがフェラーリSUVかと思うと微妙ですが。

局長S:とはいえ豊田章男社長かな。年初のCESでのeパレットのプレゼンも現地で聞いたけど、あれは感動した。世界の人に向けて発信できていた。自工会の会長としてもきちんとこなしていたし、各社が少なからず巻き込まれた不正がらみもなかったし。今年の自動車業界マン・オブ・ザ・イヤーは豊田章男さんじゃないかな。

局次長W:モリゾウさんとして前からニュルブルクリンクで走っているけど、今年も耐久レースに参戦して、スープラのプロトタイプで単独走行していたから、かなり現場では驚かれていたな。自動車メーカーの社長があんな激しいレースにガチで参戦してるのはたいしたもんだと思う。

三菱とマツダ、それにホンダを考える

局次長W:ところで三菱デリカD:5どう?

編集長K:最初5秒くらい「わ!」と思ったけど今はカッコいいと思いますよ。子供が4人くらいいたら、買ってもいいんじゃないかな。

局長S:子供が3人いる局次長Wは?

局次長W:初めて見た時は「やっちゃったな」と思ったけど。だんだん慣れてきたら格好良く見えるようになった。外観にアレルギーのある人は売れ残りのデリカD:5でもいいと思うけど。でも最新は安全装備が進化しているから素直に新型を買いましょう。

技術担当M:初期型コンバージョンキットを出したら売れるんじゃないですかね。MG-Bのウレタンバンパーを鉄バンパーに代えるみたいな。

局長S:三菱からもう一台、エクリプスクロスは?

技術担当M:クルマは素晴らしいけど、デザインがダメ。

編集長K:厳しいな(笑)。三菱は以前PSAにOEM供給していたけど、今度はルノーだから、ヴァン・デン・アッカー(ルノーのデザイン本部長)がデザインしたらいいんじゃないかな。

技術担当M:次のアウトランダーも近いうちに出るだろうから、それは期待できるんじゃないですかね。

局長S:あともちろん最近ずっと好調のマツダは、今年もよかったね。

編集長K:マツダ3に対する注目度も高かった。リヤクォーターパネルが印象的で早く実物を見てみたい。

輸入担当Y:あれって車名がアクセラじゃなくてマツダ3とかに変わっていくんですね。

編集長K:たぶんロードスター以外は変わらないんじゃないかな。

局長S ロードスターなんて固有名詞として通じているのに手放すには惜しいからね。

輸入担当Y:ホンダは?

局長S:今年はN-VANじゃないかな。なにより出来がいいし、商用車としてもいい。これはジムニーにも通じるんだけど、安く買って、楽しく使えるクルマ。もちろん便利で長尺モノを載せられて、初代のシティみたい今のクルマヒエラルキーの外にあるクルマって感じだな。

で、今年のクルマは?

輸入担当Y:さあ、時間が来ました。今年のMOTY(モーターファン・カー・オブ・ザ・イヤー)は何にしましょうか。

技術担当M:ジムニーでいいんじゃないですか。

輸入担当Y:普通過ぎませんか?

編集長K:自分は買えもしないのに、よくフェラーリやポルシェの外装や室内色の組み合わせで悩んだりするんだけど、軽自動車でそういうことを夢想させてくれるクルマってあんまりない。軽自動車でそこまで商品力高めるってなかなかのもんだよ。

局長S:クルマの価値はハイテクだけじゃないってのを教えてくれた。燃費とか静粛性とか安全性とかサイズとか価格とか、すべて超えたところにジムニーの魅力があると思う。

局次長W:ジムニーシエラもいいな。660ccと1.5ℓとエンジン排気量は違うけど同一車種として扱っていいでしょ。

局長S:今回は同じフレームに載ってるから同一車種としてジムニー/ジムニーシエラでいいしょう。

輸入担当Y:それでは満場一致で今年のMOTYはジムニー/ジムニーシエラに決定しました!

モーターファン・カー・オブ・ザ・イヤー2018 スズキ・ジムニー/ジムニーシエラ

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