現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日産「新型エルグランド」いつ出る!? 元祖“ド迫力”スタイル復活か? 次期「高級ミニバン」に最も期待したいこととは

ここから本文です

日産「新型エルグランド」いつ出る!? 元祖“ド迫力”スタイル復活か? 次期「高級ミニバン」に最も期待したいこととは

掲載 15
日産「新型エルグランド」いつ出る!?  元祖“ド迫力”スタイル復活か? 次期「高級ミニバン」に最も期待したいこととは

■初代「エルグランド」の商品価値を最も正確に評価したのは「トヨタ」だった!?

 トヨタが誇るラージサイズの高級ミニバン「アルファード」は、2023年6月に登場した4代目が先代と比べて100万円近く価格が上昇したにも関わらず、2024年1月度の新車販売ランキング(軽を除く)で7位にランクインし、月に6777台も販売するなど、超「爆売れ」モデルとなっています。
 
 そんなアルファードが初代開発の際にベンチマークとしたのが、当時同クラスでトヨタを上回る販売実績を誇っていた日産の「エルグランド(初代)」でした。

【画像】めちゃカッコいい! これが次期「エルグランド」!? 画像で見る(30枚以上)

 日産のラージサイズ高級ミニバンであるエルグランドは、1997年に初代モデルが登場しました。

「大人数が快適に移動できる空間」というコンセプトで登場した初代エルグランドは、全長4740mm、全高1940mm、全幅1775mmという背高な立派なボディサイズで登場。

 荷物を大量に積んでもトラクションがしっかりとかかるよう、後輪駆動をベースとしており、リアサスペンションにはマルチリンク式(コントロールロッド付5リンク式)を採用したことで、コーナリングと乗り心地を両立。

 高性能なV型6気筒ガソリンエンジンのパワーと相まって、評論家やクルマ好きからは「走りのミニバン」と評価されたほか、ユーザーからもこれまでにないコンセプトが評価され、一躍人気モデルとなりました。

 しかしこの「背高ミニバン」という初代エルグランドの商品価値(ウリ)をもっとも評価し、そのうえで「廉価な4気筒ガソリンエンジン仕様の設定がない」という初代エルグランドの欠点を補ってかたちにしたのが、2002年に対抗馬として登場した初代「アルファード」なのです。

 加えて、初代エルグランド最大のセールスポイントを取り入れたアルファードは、その点を4代目となる現行型にいたるまでしっかりと継承し、今も人気モデルの座を維持しています。

 ところが当のエルグランドはその後、最大のウリであるところの「背高ミニバン」という特徴をなぜか自ら捨てていきます。

 エルグランドは2代目以降、初代のもうひとつの良さであった「走り」にこだわりを見出しました。

 2代目でも後輪駆動と4WDは踏襲しながら、V35スカイラインや初代フーガにも採用した高性能なマルチリンクサスペンション(トーコントロールリンク付4リンクコイルスプリング式)を新開発。

 2トンを超えるミニバンなのに、俊敏なハンドリングを実現させています。

 そしてFFベースとなった3代目では、さらに走りにこだわるために低重心化を図り、全高は2代目の1910mmから1815mmへと一気に下げられました。

 実はこのことが、現行型エルグランドの人気の失墜とともに、アルファード(と兄弟車の「ヴェルファイア」)が市場を独占していった最大の原因だったと筆者(吉川賢一)は考えています。

■人気を得た「アルファード」とそうではなかった「エルグランド」の「致命的な違い」とは

 アルファードの全高は、2代目が1915mm、3代目(先代)は1950mm、そして4代目(現行)は1935mmもあります。

 背高であることは、ドライバーや乗員に優越感をもたらします。

 コーナリングの安定性なんていうのは、ミニバンを購入するユーザーにとって実は優先度が低いもの。

 高級なラージクラスミニバンには、走りの良さの前に、見晴らしの良い視界のほうが重要ということを、日産は見落としてしまったのです。

 3代目エルグランドは、2019年にフェイスリフトを伴う大規模なマイナーチェンジをしましたが、このときも歌手の近藤真彦氏(最近はモータースポーツのチーム代表のイメージが強い)を起用し、ワインディングをスイスイと走り抜けるエルグランドのCMを放映しており、「走りのミニバン」を捨てきれないことがわかります。

 このマイチェンでは従来型に比べ高級感を強調したギラギラしたフェイスになり、販売数向上が期待されましたが、結果としては、進化するアルファードに追従するどころか、少ないときには月販100台という無残な状況に陥ってしまいました。

 エルグランドに関しては、近々新型(4代目)が登場するのでは、と期待されています。

 もしこの先新型エルグランドが登場するのであれば、何よりもまず、アルファード並みの全高(1935mm以上)を持った背高プロポーションは必須です。

 それによって、必然的にフロントマスクの迫力も今以上に増すことでしょう。

 2023年10月25日から11月5日に開催された「ジャパンモビリティショー2023」に出展されたコンセプトカー「ハイパーツアラー」が、ラージクラスの高級ミニバンを思わせるボディスタイルであったことから「次期エルグランドはバッテリーEVなのか!?」と話題になりました。

 ただ、こうしたパワートレインがどうなるかという議論の前に、まずラージミニバンの生命線は「背高」であることを忘れてはいけません。

 評論家に何をいわれようと、ユーザーが求める価値を大事にしていく覚悟が必要でしょう。

 極論を言えば、ミニバンにおける走行性能で必要なのは、高速走行でふらつかずに真っ直ぐ走り、乗り心地もクルマ酔いをしない範囲で柔らかければOKなのです。

※ ※ ※

 それでも日産が「走りのミニバン」を極めたいというのならば、ライバルよりも背高の姿で、コーナリング性能ナンバー1を目指すべきです。

 それができてこそ、古くから知られる「技術の日産」としての腕の見せ所ではないでしょうか。

こんな記事も読まれています

好調の角田裕毅、モナコでの初ポイント獲得へ「まずは昨年と同じように予選Q3進出を目指す」
好調の角田裕毅、モナコでの初ポイント獲得へ「まずは昨年と同じように予選Q3進出を目指す」
motorsport.com 日本版
大人“6人”乗れるレクサス「高級ミニバン」初公開! 1500万円の豪華仕様、反響は?
大人“6人”乗れるレクサス「高級ミニバン」初公開! 1500万円の豪華仕様、反響は?
くるまのニュース
マクラーレン、アイルトン・セナを称える…800馬力スーパーカーをカスタム
マクラーレン、アイルトン・セナを称える…800馬力スーパーカーをカスタム
レスポンス
後席の広さで選ぶミッドサイズ以下の国内メーカーSUVランキングTOP10
後席の広さで選ぶミッドサイズ以下の国内メーカーSUVランキングTOP10
@DIME
RB、上位入賞妨げる“スタート問題”解消へ。原因はタイヤとクラッチ?「安定感のあるレッドブルとは同じエンジン」と角田裕毅
RB、上位入賞妨げる“スタート問題”解消へ。原因はタイヤとクラッチ?「安定感のあるレッドブルとは同じエンジン」と角田裕毅
motorsport.com 日本版
ランボルギーニ初のプラグインハイブリッド スーパーSUV「ウルス SE」を日本初公開!
ランボルギーニ初のプラグインハイブリッド スーパーSUV「ウルス SE」を日本初公開!
Webモーターマガジン
未来の新幹線? いいえ、トラックです…米ケンワースがプロトタイプを発表
未来の新幹線? いいえ、トラックです…米ケンワースがプロトタイプを発表
レスポンス
レッドブル重鎮マルコ、F1モナコGPでの最大の敵はフェラーリと予想。一方ホーナー代表はマクラーレンを警戒?
レッドブル重鎮マルコ、F1モナコGPでの最大の敵はフェラーリと予想。一方ホーナー代表はマクラーレンを警戒?
motorsport.com 日本版
京急バスが東急バスを運行! 会社間の垣根越え初タッグ 横浜本社から遠隔監視
京急バスが東急バスを運行! 会社間の垣根越え初タッグ 横浜本社から遠隔監視
乗りものニュース
ポルシェジャパンが若者の夢に投資する「Porsche.Dream Together」プロジェクト
ポルシェジャパンが若者の夢に投資する「Porsche.Dream Together」プロジェクト
Webモーターマガジン
トヨタ「アルファード」が欲しい! けど“現行”は高すぎ… 「先代アルファード」なら200万円程度で買える!? 狙い目の「お買い得中古車」とは
トヨタ「アルファード」が欲しい! けど“現行”は高すぎ… 「先代アルファード」なら200万円程度で買える!? 狙い目の「お買い得中古車」とは
くるまのニュース
ポルシェ911をレストモッド…シンガーがコーンズ・グループと日本における代理店契約を発表
ポルシェ911をレストモッド…シンガーがコーンズ・グループと日本における代理店契約を発表
レスポンス
マフラー出口の本数やデザインに意味はあるのか? なつかしの「竹ヤリ」から最新トレンドまでを元チューニング雑誌編集者が解説します
マフラー出口の本数やデザインに意味はあるのか? なつかしの「竹ヤリ」から最新トレンドまでを元チューニング雑誌編集者が解説します
Auto Messe Web
“分離・合体”できる次世代モビリティ!? 電動3輪モビリティプラットフォーム「ラプター」が一般公開。年内に市販化?
“分離・合体”できる次世代モビリティ!? 電動3輪モビリティプラットフォーム「ラプター」が一般公開。年内に市販化?
くるくら
データシステム、レクサスLBX用「TV-KIT」シリーズを発売開始
データシステム、レクサスLBX用「TV-KIT」シリーズを発売開始
月刊自家用車WEB
アストンマーティンのアップデートは失敗じゃない! クラック代表「みんな結論を出すのが早すぎる」
アストンマーティンのアップデートは失敗じゃない! クラック代表「みんな結論を出すのが早すぎる」
motorsport.com 日本版
現行ベントレー・コンチネンタルGTの日本限定モデル「コンチネンタルGTアズール ラスト・オブ・ライン コレクション」が登場
現行ベントレー・コンチネンタルGTの日本限定モデル「コンチネンタルGTアズール ラスト・オブ・ライン コレクション」が登場
カー・アンド・ドライバー
次期型はポルシェの兄弟車に!? VW『シロッコ』、電動スポーツカーとして復活か
次期型はポルシェの兄弟車に!? VW『シロッコ』、電動スポーツカーとして復活か
レスポンス

みんなのコメント

15件
  • キャンプヤロー
    で、いつ出るのか全く触れてないやん。
    20年目に突入したウチのE51が悲鳴を上げてます💦
    日産に行くとセレナを勧められますが、雪道走るのでe4orceが無いセレナでは駄目なんです😭
    20年車貯金して来たので、懐の準備は出来てるから早く出して😆
  • xia********
    トヨタはパクリの歴史しかないもんなぁ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.2837.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0569.0万円

中古車を検索
エルグランドの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.2837.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0569.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村