新型X2のハイライトは、エクステリアデザインがクーペライクになったことで明確にBMWのSACらしい格好になったことだ。新型X2は2023年のジャパンモビリティショーでワールドプレミアされ、2024年から販売が開始。ルーフラインがリヤに向けてなだらかなシルエットになり、BMWの偶数がつくX系モデルのスポーツアクティビティ・クーペへと変身した。
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X2はルーフがなだらかなシルエットのクーペスタイルに変わったiX2はEV仕様。外観のデザインで大きな違いはないそれと試乗してみて改めて感心したのは、ICEとEVというパワートレインの違いがもたらす世界観の違いも確認できたことは大きな進化として受け止めている。
プラットフォームは1シリーズ、2シリーズ、そしてMINIシリーズにも採用されている横置きエンジン用UKL2でCセグメントサイズだが、実際は全長4555mm、全幅1845mm、全高1575mm、ホイールベース2690mmと大きく、かつてのX3サイズ、Dセグメントサイズに近づく大きさになっている。
X2
X2のボディサイズはかつてのX3に迫るサイズになってきたX2 xDrive20iに搭載するエンジンは、2.0Lの直列4気筒ガソリンターボエンジンを横置きに搭載し、7速DCTを組み合わせている。出力は150kW(204ps)、300Nmの4WDだ。そして同じく2.0Lターボの高出力版も用意され、317ps/400NmのX2 M35i xDriveもある。これはM Performanceモデルである。
2.0L 4気筒ターボに7速DCTを搭載試乗したのはX2 xDrive20i M Sportで、ドライブフィールはエッジのあるデザインと同様、個性的に感じるものがあった。高速道路を静かに走っていれば滑らかで高級感の漂うフィーリングが全身に行き渡るが、市街地やワインディングなどでは、元気に走るやんちゃな印象に変わる。
全体に滑らかには走っているのだが、その滑らかさがしっとりとした人肌に触れるようなしっとりしたものではなく、ツヤツヤに磨かれた高品質な金属に触れているような滑らかさなのだ。敏感に反応するステアリングレスポンスは、時にソリッド感を生み、切れ味の鋭さと言えばそうなのだが、あまりにも切れ味の良いナイフを手にした驚きにも似た感覚もある。
先代X2も似たようにスパッと切れる感覚はあったので、X1との違いはこうした切れ味でもその違いを明確に感じる。また試乗車はM Sportだったので、アダプティブMサスペンションを装備し、硬めの足回りもより切れ味、足さばきに磨きをかけていると感じる足回りだ。
コーナーではロールを感じることなく、ノーズの回頭が始まりアンダーステアが出てもおかしくない場面も、瞬時にコーナリングブレーキ機能がわずかに作動しアンダーを消す。そしてノーズはさりげなくインを向いていくのだ。その間、ずっとステア応答は感じられ、操舵フィールは申し分ない。
またセミ・コマンドポジションと言われるドラポジも乗用車ライクを助長し、視界は確かに高いポジションからの景色を見ているのだが、こうしたハンドリングを感じていくうちに乗用車を操っている感覚に変わってくるのだ。
さて、Power of Choiceの戦略を取るBMWは、X2にもEVを投入している。iX2がそれで試乗車はiX2 xDrive30 M Sport。190ps/247Nmのモーターを前後に搭載するAWDで、システムトータル出力は272ps/494Nmと破壊力のある大トルクを持っている。
シートポジションやエクステリア、インテリアは基本的にはX2と同じで、EVに伴う装備の違いからメーターや充電口があるなどの違いになる。
iX2のドアを全部開けてみたところが、乗り味はエンジン車とは似て非なる印象で、同じように切れ味の鋭さは同様なのだが、X2のICE搭載モデルはボディとシャシーが鋭く、そのハンドリングを演出しているのがエンジンだと感じる。一方、iX2の切れ味はボディとシャシーとモーターの全てが鋭く切れる印象で、三位一体となった切れ味を出していると感じるのだ。
この違いはモーターのレスポンスの良さからくる違いだと感じていて、新しいBMWの駆けぬける歓びの世界観になっていると感じた。
もともとBMWはバイエルン地方のエンジン工場の意味の社名で、エンジンの名機をたくさん輩出し、直列6気筒の滑らかさは随一であり、エンジン製造のお手本と言われてるメーカー。その裏にはしっかりとしたボディがなければその名機を活かすことはできず、ハンドリングのお手本といわれるのもBMWでもあったわけだ。
EVユニットがエンジンのように格納されている。モーターは前後アクスルに搭載いいクルマとは、いいボディのクルマを指すとも言われ、いいボディ&シャシーに搭載されるパワートレインは、走りの演出をどうするか決めていくスパイスでもあるわけ。だからX2のICEはボディ&シャシーが作り出すBMWのハンドリングを味付けするパフォーマンスに仕上げてあり、また組み合わせていると感じる。
遊び心も忘れず、左側のパドルレバーを長引きすると「Boost」がかかり、最大トルクが10秒間増し、モーターならではの出力変化を楽しむこともできるのだ。それもしっかりとしたボディ&シャシーがあるからこそ、受け止められる大人の遊びなのだ。
だからモーターをパワートレインにすると、全部の切れ味が一体化した、それでもボディ&シャシーが際立つハンドリングと加速力の世界観へ、そして駆けぬける歓びを味わい、没入していくことになる。
BMWが提案するPower of Choiceは乗れる環境次第でパワートレインが選べるという意味だが、やっぱり、パワートレインが異なると提供される価値も異なってきて、乗れる環境がなくてもEVを選択したい衝動に駆られるのは罪なことだと嘆息する。
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