現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 伝説の名車が蘇った! ニュー・ストラトスは7169万3479円というプライスで間もなく納車開始

ここから本文です

伝説の名車が蘇った! ニュー・ストラトスは7169万3479円というプライスで間もなく納車開始

掲載 更新
伝説の名車が蘇った! ニュー・ストラトスは7169万3479円というプライスで間もなく納車開始

 フェラーリF430をベースに往年のボディラインを再現

スーパーカーというよりはラリーカーとして知られるランチア・ストラトスが現代に蘇った。顧客からの依頼を受けてカスタム・チューンを行うカスタムビルダーの「マニファットゥーラ・アウトモビル・トリノ」から25台限定で発売される。プロジェクト名(車名)はニュー・ストラトスとなる。

スポーツカーの代名詞「リトラクタブルライト」はなぜ消えた?

ニュー・ストラトスを紹介する前に、ランチア・ストラトスを簡単に説明したい。1970年にイタリア・トリノサロンでベルトーネ(イタリアのカロッツェリア:デザイン工房)のチーフデザイナーだったガンディーニの手によってデザインされた、プロトタイプモデル「ストラトス・ゼロ」が登場した。当時は未来過ぎたデザインに誰もが市販するとも誰もが思わなかったという。1.6リッターエンジンを搭載し、乗り込みは驚くことに正面から。フロントウインドウがガバっと開き、先端の黒い部分に足を乗せてコックピットに収まる。

翌年の1971年イタリア・トリノーショーで市販に近いモデル「ストラトスHF」を発表。ストラトスは市販車の開発と同時に、1972年にプロトタイプモデルのままラリーに出場をしていた。さすがにいきなり結果は出せなかったが、ラリーに出場して見えた欠点を解消。そこで培ったノウハウは、すべて市販モデルに取り入れていたこともあり年数を重ねるごとにクルマとしての完成度が高くなっていった。

そして1974年のジュネーブショーで最終形となったモデルがデビューを果たした。ガンディーニが手掛けた直線的なデザインは、勝つために生まれたモデルとは思えぬほど美しく、かっこいい。

全幅はトヨタ86よりも20mmほど縮めた1750mmだが全長は3710mmと軽自動車並みのサイズ。さらにストラトスの2180mmという驚くほど短いホイールベースはホンダ・ビート(2280mm)よりも短いが、これもラリーで勝つための戦略。オーバーハングを可能な限り短くしシャープなハンドリング性能を得た。

ミッドシップレイアウトを採用し、フェラーリ・ディーノへ搭載していた2.4リッターV6エンジンは190馬力を発揮する。開発段階ではエンジンがなかなか決まらず、ランチア製かマセラティ製、さらにはフィアット用の2リッターのエンジンを積むという話もあった。

こうして市販モデルはラリーに出場するレギュレーション(ルール)をクリアするために502台(諸説あり)が生産されたと言われている。ストラトスは1974年にWRC(世界ラリー選手権)に正式参戦。そこから多くの栄光を残していった。ラリーそのものには、1972年か1982年までの10年間出場し、幕を閉じた。ラリーの他にもサーキットで活躍していたこともあり、もう何十年も前の話だが、日本の博物館に展示されていた。現在、日本国内には約50台近くあると言われている。

さて、本題のニュー・ストラトスの話に移ろう。2010年のジュネーブショーで発表された「フェノメノン・ストラトス」から8年の月日が経過し、ようやく販売へと至った。半円形のフロントガラスや、フロント中央に大きく備えたグリル、リヤまわりは丸形のテールランプやルーフとテールスポイラーなど現代の復活ふさわしいデザインモチーフをしている

安全面からも同じようなデザインをそっくりそのまま再現することはできなかったが、遠くから見てもストラトスということがわかる。全長4181mm×全幅1971mm×全高1240mmは、当然ながら初代とは比べられないが、全長はアウディTTの1.8リッターモデルとほぼ同じとなる。

フェラーリF430のアルミフレームを切り詰めたシャシーを使い、エンジンもF430と同じ4.3リッターV8をリアにマウント、最高出力は540馬力/519N・mを発揮する。0-100km/hの加速は3.3秒、最高時速は最大330km/hに到達する。

車両テストはWTCCドライバーと元F1ドライバーのティアゴ・モンテイロさんによって行われ、足まわりやタイヤの組み合わせを探求した結果、ミシュランパイロットスポーツカップ2を採用した。Youtubeなどで公開されている映像を見ても、興奮を覚えるような走りを披露している。

室内の注目ポイントは、ドアインナーのスペースにヘルメットが入るほど広いこと。こちらは、ニューストラトスでも再現されており、ショーに展示されたモデルにも実際にヘルメットを収納していた。

今後の予定は、レース仕様のほかに砂漠地で行われれるラリーのサファリ仕様も展開する予定だという。ボディカラーの情報は特にないが、初代のように、レッド、イエロー、ライトグリーン、ブルー、ネイビーの5色でぜひとも展開してほしいところだ。

価格は7169万3479円(1ユーロ:130.3円換算 3月17日現在)で販売され、納車は2018年4月から行われる。基本的に左ハンドルのみだが、右ハンドルの設定も注文時に設定できるという。当時のライバルだったアルピーヌA110が現代に復活し、ニューストラトスをともにモンテカルロを走行するシーンを見てみたいものだ。

こんな記事も読まれています

フェラーリ、F1ラスベガスGPのフリー走行でフロアの”実験”。来季マシン開発のために実走行データを収集
フェラーリ、F1ラスベガスGPのフリー走行でフロアの”実験”。来季マシン開発のために実走行データを収集
motorsport.com 日本版
レッドブル・ホンダのフェルスタッペン、F1ドライバーズチャンピオン獲得!!
レッドブル・ホンダのフェルスタッペン、F1ドライバーズチャンピオン獲得!!
レスポンス
全長4.4m! 日産の「4ドア“5ナンバー”セダン」がスゴかった! めちゃ「スポーティな画期的モデル」は世界一が目標! 隠れ名車「プリメーラ」はイマ求められる1台か
全長4.4m! 日産の「4ドア“5ナンバー”セダン」がスゴかった! めちゃ「スポーティな画期的モデル」は世界一が目標! 隠れ名車「プリメーラ」はイマ求められる1台か
くるまのニュース
なぜマクラーレンはクルマ好きを魅了するのか? 新型プラグインハイブリッド「アルトゥーラ スパイダー」の絶妙な味わい。【試乗レビュー】
なぜマクラーレンはクルマ好きを魅了するのか? 新型プラグインハイブリッド「アルトゥーラ スパイダー」の絶妙な味わい。【試乗レビュー】
くるくら
むかしは「車庫飛ばし」してでも欲しかった「品川」「横浜」ナンバー! いまは引っ越し時にうっかり…!? 悪意はなくとも違法行為となるので要注意
むかしは「車庫飛ばし」してでも欲しかった「品川」「横浜」ナンバー! いまは引っ越し時にうっかり…!? 悪意はなくとも違法行為となるので要注意
Auto Messe Web
ベントレーが新型コンチネンタルGTなどをクリスマスまで麻布台ヒルズで特別展示【イベント】
ベントレーが新型コンチネンタルGTなどをクリスマスまで麻布台ヒルズで特別展示【イベント】
Webモーターマガジン
マセラティ、フォーミュラEに2030年まで参戦。次世代『Gen4』レギュレーションにコミット
マセラティ、フォーミュラEに2030年まで参戦。次世代『Gen4』レギュレーションにコミット
motorsport.com 日本版
モノクロのアルピーヌ A110が登場!? 写真家とコラボ、デザイン際立つ内外装
モノクロのアルピーヌ A110が登場!? 写真家とコラボ、デザイン際立つ内外装
レスポンス
もしもポルシェが「356RSR」を作ったら……を実現しちゃった男がいた! 世界的有名ショップが魔改造した356の完成度がヤバい
もしもポルシェが「356RSR」を作ったら……を実現しちゃった男がいた! 世界的有名ショップが魔改造した356の完成度がヤバい
WEB CARTOP
OEMなのに専用キャラ「ルクラッコ」を使った超力作CMが大ブレイク! なのにクルマ自体は影薄だった「スバル・ルクラ」を憶えてる?
OEMなのに専用キャラ「ルクラッコ」を使った超力作CMが大ブレイク! なのにクルマ自体は影薄だった「スバル・ルクラ」を憶えてる?
WEB CARTOP
スズキの新型「軽“5ドア”SUV」がスゴイ! 広々“タフ”内装×「スライドドア」がめちゃ便利! 「車中泊」も可能な新型スーパーハイトワゴン「スペーシア“ギア”」で寝てみた!
スズキの新型「軽“5ドア”SUV」がスゴイ! 広々“タフ”内装×「スライドドア」がめちゃ便利! 「車中泊」も可能な新型スーパーハイトワゴン「スペーシア“ギア”」で寝てみた!
くるまのニュース
ヒョンデ「アイオニック 5 N」オーナーになるとこんなに「オイシイ」のか! 特別すぎるイベントで見た光景とは
ヒョンデ「アイオニック 5 N」オーナーになるとこんなに「オイシイ」のか! 特別すぎるイベントで見た光景とは
WEB CARTOP
日本市場に復活した韓国ヒョンデと大々的な広告展開を広げている中国BYD。その現状と今後の戦略は?
日本市場に復活した韓国ヒョンデと大々的な広告展開を広げている中国BYD。その現状と今後の戦略は?
LE VOLANT CARSMEET WEB
余った土地に「ヨシ! 急速充電器を設置するか」は現実的? 個人がEVの充電サービスで儲けられるか考えてみた
余った土地に「ヨシ! 急速充電器を設置するか」は現実的? 個人がEVの充電サービスで儲けられるか考えてみた
THE EV TIMES
「ジープ・コマンダー」の限定車「オーバーランド」発売!人気のオプションアイテムを標準装備
「ジープ・コマンダー」の限定車「オーバーランド」発売!人気のオプションアイテムを標準装備
LE VOLANT CARSMEET WEB
「すごい多重事故…」 関越道で一時「トラックなど玉突き衝突」発生! 追越車線が規制で「通過時間70分」の大渋滞 「電車で行くか…」の声も
「すごい多重事故…」 関越道で一時「トラックなど玉突き衝突」発生! 追越車線が規制で「通過時間70分」の大渋滞 「電車で行くか…」の声も
くるまのニュース
大人のレゴ「フェラーリF1」モデル発売へ…MGU-Hが回転するV6エンジンのこだわり
大人のレゴ「フェラーリF1」モデル発売へ…MGU-Hが回転するV6エンジンのこだわり
レスポンス
【比較試乗】街乗りからオフロード走行まで可能な本格オフローダーを比較検証。タフな相棒の戦闘力は?「ランドローバー・ディフェンダー vs トヨタ・ランドクルーザー vs メルセデス・ベンツ Gクラス vs ジープ・ラングラー」
【比較試乗】街乗りからオフロード走行まで可能な本格オフローダーを比較検証。タフな相棒の戦闘力は?「ランドローバー・ディフェンダー vs トヨタ・ランドクルーザー vs メルセデス・ベンツ Gクラス vs ジープ・ラングラー」
LE VOLANT CARSMEET WEB

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

138.8145.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.0298.0万円

中古車を検索
ビートの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

138.8145.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.0298.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村