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レクサス初のミニバンLMとは? 最高級モデルのプレミア度は期待以上?

掲載 更新 48
レクサス初のミニバンLMとは? 最高級モデルのプレミア度は期待以上?

 この記事をまとめると

■LMはレクサスのラグジュアリーミニバン

日本仕様がないなら作ってしまえ! 右ハンドルの「レクサスLM」は純正パーツ移植のアルファードだった

■中国や東南アジアで販売されている

■車両の詳細を詳しく解説する

 国内販売されていないのに注目度が高いラグジュアリーミニバン

 “レクサスLM”と聞いて、「はて、そんなクルマあったかなぁ…」と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。

 それもそのはず、同車は2022年1月までに国内販売はされておらず、中国や東南アジアで販売されるラグジュアリーミニバンだからです。

 日本で販売されていないクルマのため情報は限られたものになりますが、レクサスブランドで販売されているラグジュアリーミニバンがどういうクルマかをお伝えします。

■レクサス初のミニバン『LM』とは

 2019年4月に開催された上海国際自動車工業展覧会(上海モーターショー)でワールドプレミアされたレクサスLMは、2020年2月より中国での販売をスタート。その後、アジア地域での販売を開始していきました。

 レクサスで販売される車両であり、車名に同ブランドのフラッグシップモデルに名付けられる“L”が入っていることからわかるように、最上級ミニバンとして販売されるレクサスLMの価格は116万6000元(約2097万円)からと超プレミア価格!

 国内で販売されているアルファードの最上級仕様“HYBRID Executive Lounge S”の価格が775万2000円であることからも、レクサスLMの価格がスペシャルなことがわかるでしょう。

 そのレクサスLMですが、エクステリアデザインを見てわかるように、アルファードをベースに開発されました。 ただし国内で販売されているアルファードとは違い3列シートの7名乗りに加え、2列シートの4名乗りのVIP仕様がラインナップされています。

 レクサスLMとアルファードとの違い

 レクサスLMがアルファードをベースに開発されたことをお伝えしましたが、外観や内装で異なる部分も多く見られます。

・エクステリア

 見た目でいうとベースのアルファードと大きく違うのがフロントグリルであることは言うまでもないでしょう。レクサスブランドの象徴である“スピンドルグリル”を備えたフロントマスクは開口部が巨大にもかかわらず、オラついてるわけでもなく意外と悪くないなと思ってしまうのは筆者だけではないはず。 事実、アルファードをLM風のフェイスにカスタムするキットが人気を集めているようです。

 またフロントだけでなく、L字型基調のリアコンビネーションランプの形状もアルファードとは異なります。メッキを施されたパーツがアルファードよりも多く用いられているのも、レクサスブランドで販売されるミニバンであることを誇っているよう。

 メッキされたパーツといえばスライドドア上部のウインドウ部にもレクサスLM独自の加飾が施されています。派手好きのユーザーが多い中国がメイン市場となりますが、上品なメッキ使いで洗練されたイメージを備えているのも特徴といえるでしょう。

・インテリア

 インテリアもアルファードをベースに開発されていますが、2000万円以上のミニバンらしくインパネやシートなどに配されるパーツの素材を変更するなどで質感が高められています。 また先程もお伝えしたように国内ではすでに生産が終了となったトヨタモデリスタが販売していたVIP仕様“Royal Lounge”と同じ4名乗りが用意されているのもアルファードとの違いといえます。

 その4名乗り仕様ですが、1列目と2列目との間に大型ディスプレイ(26インチ)が配されるなど、パーテーションで仕切られているのが大きな特徴といえるでしょう。

 ショーファーカーとして活用されることを想定しているための独自設計ですが、小型の冷蔵庫やハイエンドサウンド・システムも装備。左右独立式の2列目シートは当然のようにオットマン機能が備わるだけではなくマッサージ機能も装備されました。

 ただ、3列シートの7名乗り仕様についてはベースとなるアルファードの最上級グレードと大きな違いは見られません。

・パワーユニット

 内外装とは違い、パワーユニットはアルファードと違いはありません。 ただ、デビュー時に用意されたのはハイブリッド仕様のみでした。2AR-FXE型2.5L直4エンジンに2つのモーターを組み合わせシステム出力197psのハイブリッドユニット搭載のアルファードはモーターアシストによる伸びやかな加速に定評あり。2tを軽く超えているレクサスLMをスムーズに走らせているはずです。

 デビュー後、ハイスペックモデルとして追加された3.5LV6エンジン仕様もアルファードと同じパワーユニットを搭載しています。

 ハイブリッド仕様と比べ大排気量エンジンらしい力強さと図太いトルクを誇る2GR-FKS型3.5LV6エンジンに8速ATを組み合わせたパワーユニットはスムーズかつ豪快にエンジンが回ると好評で、中国やアジアのお金持ちにも満足感を与えることは間違いないと思われます。

 日本と同じ? 違う? 海外におけるミニバンの捉え方

・“特別なモノ”がステータスを満たす中国

 ひとえにミニバンといいますが、活用方法や利用シーンは日本と海外で同じだったり異なったりしています。

 レクサスLMが披露目された中国ですが、日本同様、ミニバンの人気は高く価格が安い日本でいうところのスズキ・ソリオ的な小型ミニバンから、富裕層が好むラージサイズミニバンまで多彩なモデルが揃い市場での注目を集めています。

 レクサスLMが発表される以前もアルファードの人気が高く、同じラグジュアリーミニバンを同国で高い人気を誇るGMなども同ジャンルにモデルを投入しています。

 ただ、ミニバンに限りませんが中国のユーザー、とくに富裕層は「特別なモノ」を好む傾向にあるのが特徴。

 どういうことかというと、中国で販売されるメルセデス・ベンツやBMW、アウディなどのプレミアムセダンにはロングホイールベース仕様を用意するモデルが多いのですが、これは本国では販売されない中国独自の仕様が大半です。

 標準仕様と比べ後席の足元空間が広くなるだけでなく、中国独自に開発されたモデルだからとステイタスを満たすことが人気の理由だといいます。

 元々はトヨタ・クラウンがロングホイールベース仕様を広めたのですが、いまやメルセデス・ベンツCクラスまで同仕様が用意されるほどになりました。

 レクサスLMも「日本では販売されてなく、中国で最初に発表した」ことが中国人富裕層のステイタスを満たしていることは間違いありません。

・人と同じモノが欲しくなるインドネシアのお金持ち

 ただ、同じアジアの富裕層でもインドネシアではその思考が異なります。 同国でもミニバンは人気を集めており、国産メーカーが東南アジア向けモデルをこぞって投入しています。大家族で生活していることで多人数が乗車できることが人気を集める要因なのですが、インドネシアの富裕層からもアルファードが「成功の証」とも言われるほど憧れを抱かれています。

 私も以前、インドネシアの首都ジャカルタにある中古車販売店に日本から中古車を輸出するために訪れたバイヤーとともに同行しましたが、現地スタッフはバイヤーが持参したアルファードの仕様書を手にすると、走行距離や年式を気にするわけもなくグレードや人気の装備が装着された中古車があると「この車両を買う」「これも買う」と次々に購入するための契約をしていきました。

 インドネシアに日本から中古車を輸入した場合、関税がかかるため中古のアルファードでも日本円で1000万円を超えてしまうのですがそれでも富裕層からのニーズが高いため1台でも多く購入したいと現地販売業者は細かい箇所は気にせず購入を決めるのです。

 ただ、インドネシアの富裕層は中国とは違い特別なモノかどうかにこだわらず、むしろ隣の金持ちがアルファードを購入したら隣に負けないように(?)と同じクルマを入手する傾向があるのだとのこと。

 一人の金持ちがアルファードを購入したら次々と他の金持ちも購入し続けるとなると、そりゃあ同国で人気車種になりますね。

・タイでは「ミニバン=トランスポーター」

 東南アジアの雄、タイの富裕層もアルファードに憧れを抱くといいますが、そもそも日本からの中古車を輸入できない国のため町で見かける機会は多くありません。

 また多くのユーザーにとってミニバンとは多人数が乗れるトランスポーターとしてイメージされているようです。同国にとってミニバンとは商用ユースやVIPの送迎に用いられる車両だからです。

 そのためトヨタがタイで販売するラグジュアリーミニバンといえばハイエースベースのマジェスティ。7人乗りではなく10名乗りのマジェスティはファミリー層ではなく社用車としてのニーズをターゲットに投入されました。

 一般ユーザーからの人気は圧倒的にSUV、とくに7人乗れる3列シートを備えたSUVが支持されていますがこれは2011年に起こった大水害を機に、道路に水が溢れても走行できる車高が高いクルマをユーザーが選ぶようになったことが要因です。

 余談となりますが、インドでは首都ニューデリーの街中でもメルセデス・ベンツなどの高級車を見る機会が少ないのですが、これは同国の富裕層が高級車を買うとお金持ちとみなされ所得税を払わなければいけないため高級車のニーズが少ないのだそうです。

 そのため同国では高級ミニバンにあまり需要がなく小型で7人乗りのMPVが人気を集めます。

 国内導入はある? ない??

 富裕層だけでなく、官庁や地方自治体などでもショーファーカーとして使われることが多いアルファードだけに、日本国内でも少なからず需要がありそうなレクサスLM。並行輸入で少量が国内に入ってきているようですが、国内での販売はあるのでしょうか。

 その答えはトヨタだけが知っている…となるのでしょうが、実際問題、アルファードの次期モデルの噂がちらほら出てきている現時点において国内販売される可能性は少ないでしょう。

 ただ、時期アルファードの登場に合わせ国内向けのレクサスLMが用意される可能性は大おいにあると予想します。 噂では兄弟車であったヴェルファイアが次期モデルには存在せず整理されるようですし、新たなラインナップを揃えるには上級モデルであるレクサス版を用意するのは必然かなと。

 ただ、国内で販売されるレクサスLMに国内でのニーズが少ない2列シート4名乗りが用意されることはないでしょう。

 アルファードの上級仕様として内外装を整えレクサスブランドにふさわしいラグジュアリー化したミニバンがレクサスLMとして用意されると筆者は予想します。

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みんなのコメント

48件
  • 「アルファードがー」「レクサスがー」


    またトヨタが売れたら困るバカの叫びが聞こえる
  • 俺にも運転手がいれば是非欲しい車だな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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