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「誰がこの男を止めるんだ!? 2018年D1グランプリ王者の横井昌志が開幕から2連勝!」熟成S15シルビアでシリーズ連覇を目指す!

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「誰がこの男を止めるんだ!? 2018年D1グランプリ王者の横井昌志が開幕から2連勝!」熟成S15シルビアでシリーズ連覇を目指す!

昨年投入したニューマシンが熟成を経て最強マシンに!

練習日から好走を連発し、勝ちへの手応えを掴む!

「誰がこの男を止めるんだ!? 2018年D1グランプリ王者の横井昌志が開幕から2連勝!」熟成S15シルビアでシリーズ連覇を目指す!

6月29日(土)・30日(日)、茨城県下妻市にある筑波サーキットにて、ドリフト走行時のカッコよさや美しさを争うD1グランプリの2019年シリーズが開幕した。2台のGRスープラに注目が集まっていた開幕戦だったが、蓋を開ければS15シルビアに乗る前年度チャンピオンの横井昌志選手が練習走行から好走を連発!

第1戦では単走優勝からの追走優勝という完全勝利を決め、つづく30日(日)の第2戦は単走優勝こそ逃したものの、追走ではあれよあれよと勝ち上がり、決勝では相手のトラブルもあって2連勝! 2位以下に15ポイント差をつけるスタートダッシュを決めたのだ。

どんな状況でも好走を決める横井選手はもちろんのこと、その走りを支えていたS15シルビアの仕上がりもハンパない。昨シーズンの開幕戦から投入されたこのマシンは、2017年まで使っていたS15シルビア(今シーズンはチャールズ選手が騎乗)よりも100kgほど軽くなっており、最新D1マシンのトレンドを余すことなく取り入れられている。

「マシンは仕上がっているし、チームの体制変更もない。シーズンオフはやることがなさすぎてチャールズのマシンをイジったり、趣味のゴルフに邁進してましたね」と横井選手が言うように、愛機S15シルビアの昨シーズンからの変更点はゼロ。それでも筑波大会では練習日から高得点を連発していた。

エンジンはJZS161アリストやJZA80スープラなどに搭載されている2JZ-GTE。HKSの3.4Lキットを使って排気量アップし、GTX4088タービンをドッキング。制御はFコンVプロで、ブースト2.0キロ時には950psを発揮する強心臓だ。

筑波大会のときは基本的に推定750ps程度となるブースト1.6kgキロで走行し、路面が乾いてきた日曜日の追走の後追いではブースト2.0キロで走行していたそうだ。

過去に何度かベルト飛びを経験していたことから、ベルトストッパーをワンオフして装着している。

リヤラジエター化されていることから、フロント周りに装着されている大型コアはインタークーラーくらいだ。その下部に確認できる小型のコアは「もともとあまり吹かないけど念のため」というパワステクーラーだ。

ミッションはホリンジャーの6速シーケンシャルで、クイックチェンジはS15純正メンバーを加工してマウント。リヤアーム類はD-MAX製品で揃えられており、リヤナックルはBNCR33純正を流用。ブッシュ類はすべてピロボールに打ち替えられている。車高調はD-MAXのレーシングスペックでバネレートはフロント12kg/mmのリヤ6kg/mmの設定となっている。

またアライメントは今シーズンから名豊タイヤ小牧岩崎店のサポートがついており「仲も良くてこまめに調整してもらえるし、きめ細かに状態管理ができる」と横井選手。このあたりも去年にはない強みになっているという。

ラジエターは重量配分を考慮してトランクマウント化。トランクフロアを起点にやや前方に傾けてマウントされており、走行風を導くためにアルミ製の導風板で囲われている。手前に見えている青いケースは燃料を冷やすための氷入れだ。

ネジ1本、配線1本から軽量化に拘ったというだけあり、室内もムダは徹底的に排除。ダッシュボードなども材質を変更したうえでムダな部分をカットしている。



軽量化を図るためルーフやドアはFRP製に変更、ウインドウも固定式にして開閉機構は撤去。結果、車両だけ1200kgを切る重量となっており、ドライバーとウエイトでちょうど285幅のタイヤが履ける最低重量となるようにしているそうだ。

フロントのブレーキキャリパーはアルミ製で軽いというHCR32純正を流用。ローターとパッドはディクセルで、リヤローターのみビッグローター化している。タイヤは前後ナンカンのNS2R(フロント:255/35-18 リヤ285/35-18)で、ホイールはレイズのグラムライツ57エクストリームスペックDだ。

6月29日(土)に開催されたシリーズ第1戦では、練習走行からの好調を維持したまま単走決勝に挑み、2位以下に1点以上の差をつける走りで単走優勝! つづく追走でも強豪選手相手に王者の貫禄を見せる圧巻の安定度で勝ち上がった総合優勝も決めた。

翌6月30日(日)のシリーズ第2戦。単走決勝では強烈な角度の走りでまとめきった日比野選手の得点をうわまわることができず3位通過という結果。しかし、追走に入ってからは「ドライ路面に対してタイヤを食わせすぎててDOSS得点が下がってきていた」とは言うものの、高い安定度で勝ち進み決勝戦へと進出。決勝では植尾選手のマシンのフェンダーが外れて走行できなかったこともあり、横井選手が2日連続での総合優勝を決めた。

次戦は、7月27日(土)・28日(日)にHOKKAIDO DRIFTとして開催されるD1グランプリシリーズの第3戦&第4戦。「たまたま筑波はみんなよりハマってた。十勝はあまりおもしろいコースじゃないしベストラインが狭いから難しいけれど、自分なりのこうなったらあーなる、みたいなのはあるんで頑張りますよ」と控えめなコメントだったが、昨年は優勝しているコースなので、素晴らしい走りを期待したいと思う。

TEXT&PHOTO:Daisuke YAMAMOTO

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