家電をはじめ、多くの製品に付属されている取扱い説明書。しかし、シッカリ読んでいるという人は少数派だろう。そのあたりの事情はクルマも近いと思うが、クルマは命に関わる製品なだけに、取扱い説明書を読む必要性はほかの商品以上に大きい。
また、それだけではなく、クルマの取扱い説明書は読んでいると「そうなんだ!」と感じる発見もしばしばあり、本稿ではクルマの取扱い説明書を読む必要性を解説していく。
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文/永田恵一
写真/SUBARU、MAZDA、NISSAN
メイン写真/Mikko-Lemola-Stock.Adobe.com
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基本的な使い方がわかる取説
スイッチ類をはじめとしたクルマの基本的な使い方は、乗り慣れている人ならそれほど難しいことはないだろう。
ただ、特に輸入車では例えば「エアコンを操作する際にどこを触ったらいいのかわからない」、「ライト類の操作はレバーではなくスイッチを触る」といったこともあるので、やはり基本的な使い方に関しても取扱い説明書は読んでおきたい。
バックフォグランプは、フロントフォグと連動して点灯するタイプ、独立しているタイプなど車種によりまちまち。そうした点灯方式も取説を見ればわかる
ライト類といえば、ここ数年問題になっている、「悪天候時には有効なバックフォグランプを、不要なときに点灯させる迷惑行為」について、筆者は、点灯スイッチが「フロントのフォグランプと連動なのか、独立なのか」を把握していないユーザーがいることも原因のひとつと感じている。
そのため、バックフォグランプの操作やメーター内の表示は新車、中古車を問わず新しいクルマを手に入れた際には早めに取扱い説明書で確認しておいてほしい。
また、MT車だと「シフトダウンのタイミングを誤ったことによるオーバーレブ」があり得るので、取扱い説明書で確認しておくといいだろう。
カスタマイズ機能や便利機能の「使い方」も記載
クルマの操作系は「自分が使いやすいようにこう調整できたらいいのに」と感じることが多々あるが、「実は調整ができる」というカスタマイズ機能が備わっていることや「こんなことができたんだ」というものも少なくない。
こういったカスタマイズ機能や便利機能は、取扱い説明書を読まずに把握するのはなかなか難しい。その意味でも取扱い説明書を読むことは重要だ。
カスタマイズ機能や便利機能はクルマによる違いも大きいが、代表的なものを挙げると、以下のような例がある。
レヴォーグSTIスポーツのドライブモードセレクトでは、走行モード、ステアリング、アイサイトの先行車追従、エアコンなどがカスタマイズすることが出来る
スバル アイサイトの先行車追従/エコ、コンフォート、スタンダード、ダイナミックがあり、「エコ」が一番穏やか、「ダイナミック」が一番アグレッシブとなる。万人向けなのは「コンフォート」か「スタンダード」だろう。
・ブザーの音量
・オートライトの感度
・ワイパーをライト点灯と連動に変更
・ドアロック後にしばらく点灯するルームランプの点灯時間の調整
・スマートキーやキーレスエントリーのロック、アンロックを長押しすることで、窓を開閉可能。
なお、カスタマイズ機能や便利機能は取扱い説明書を読んでその場でできるもののほか、ディーラーでやってもらうと有効になるものもある。
困ったときの対応やメンテナンスにも欠かせない“トリセツ”
取扱い説明書にはバッテリー上がりやスマートキーの電池切れなどのトラブルの際の対応が記載されていることも多いので、確認しておくか「困ったときには取扱い説明書を読む習慣」を付けておきたい。
●手入れなどの注意点
クルマごとで洗車機の使用可否が異なる。マット塗装などの特殊な塗装車や、ロードスターRFなど一部のオープンカーには使用できない。しかし、同じオープンカーであるコペンは使用可能
・特殊な塗装の扱い(マット塗装は洗車機を使えない、手洗い洗車でも優しくする必要があるなど)
・洗車機の使用可否/例えば、日本車の電動ハードトップとなるオープンカー同士でも洗車機は、マツダロードスターRF=使用不可、ダイハツコペン=使用可など
●メンテナンスの注意点
・タイヤの指定空気圧(ドアや給油口にも記載されている)
・使用可能なオイル類(エンジンオイルの粘度、エンジンオイルを含む規格など)
・消耗パーツの交換サイクル(クルマによっては気にすることが少ないプラグ、あまり聞くことがない燃料フィルターといったものも)
・ガレージジャッキを掛けるポイント(トヨタ車は記載していることが多い)
GT-Rなど特定車種にしかない個性的な取扱上の注意点も
具体的な例として日産 GT-Rと、絶版車ながらマツダ RX-8を挙げてみたい。
●GT-Rは慣らし運転から消耗パーツに至るまで細かな注意点を記載
GT-Rの取扱説明書には、慣らし運転の方法、車両保障、消耗パーツなど事細かく記載されている。特にエンジンオイルに関しては、指定商品の明記、添加剤使用不可の旨が記載されている
2007年の登場以来未だに類似したクルマはなく、規格外、特殊ともいえるクルマなだけに以下のような記載がある。
・慣らし運転の方法
・車両保証の詳細な説明
・カスタマイズに関する重大な注意
・サーキット走行の際の注意
・消耗パーツに関する注意(一例としては理由まで記載のうえ、エンジンオイルに関しては指定以外のものや添加剤使用不可の旨記載)
このように、読んでいると「そうなんだ!」、「ここまで教えてくれるんだ」と感じることも多く、なかなか面白い。
●RX-8はロータリーならではの注意点を記載
RX-8はロータリーエンジン搭載車のため、俗に“カブる”と言われる「プラグに燃料がつきすぎ、セルモーターは回るけれどエンジンが掛からない」というトラブルが起こりうる。
その対応として、「燃料を止めた状態で、ローターを空回してプラグを乾かす」ためのデチョークという作業が取扱い説明書に記載されている。なお、方法はアクセルペダルを全開に踏んで、キーを回すと、簡単ではある。
◆ ◆ ◆
ここまで読んでもらうと、クルマの取扱い説明書には知っておきたい情報がたくさん記載されていることがわかるだろう。
クルマが納車された際やふとしたときにでもパラパラとでもいいので説明書は一度読んでみるとよいだろう。「困ったときには取扱い説明書を読む」という習慣をぜひ付けて欲しい。
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