トヨタ「RAV4 PHV」が発売されました。昨年のロサンゼルスオートショーで初披露され、話題となっていたプラグインハイブリッドカーです。
通常のハイブリッドカーは、エンジンで発電したり減速エネルギーを利用(回生ブレーキ)することでバッテリーを充電し、電気で走ることができますが、プラグインハイブリッドはその名の通り外部充電を利用できるもので、通常のハイブリッドカーよりバッテリー容量が大きく、バッテリーのみでの走行距離が長いのが特徴です。また電気自動車のようにバッテリー残量がなくなった際、停車して充電しなくても走行しながらエンジンで充電することができることが強みといえます。
そんなプラグインハイブリッドカーですが、意外に国産の選択肢は少なく、これまではトヨタ「プリウス PHV」と、三菱「アウトランダー PHEV」くらいで、プラグインハイブリッドのSUVとなるとアウトランダー PHEVのみでした。
つまり、RAV4 PHVの登場により国産プラグインハイブリッドSUVのライバル比較が“初めて”できるようになったのです。価格帯もRAV4 PHVは469万円~539万円、アウトランダー PHEVは393万9100円~529万4700円とガチのライバルなのです。
アウトランダー PHEVのデビューは2013年1月とずいぶん前ですから、総合力ではRAV4 PHVが優位な面もありますが、ここではプラグインハイブリッドの肝といえるパワートレインのスペックを軸に、その思想について比べてみましょう。
まず、エンジンはRAV4 PHVが2.5L 4気筒、アウトランダー PHEVが2.4L 4気筒とプロフィールとしては似たものとなっています。エンジン単体での最高出力はRAV4 PHVが130kW、アウトランダーPHEVは94kWとなりますが、EV走行ができることを考えると、プラグイン車として本質的に比べるべきはモーターといえます。
そのモーターは、大きく思想の違いが感じられるスペックとなっています。まずはモーターの最高出力を並べてみましょう。
<RAV4 PHV>
フロントモーター(5NM型):134kW
リアモーター(4NM型):40kW
<アウトランダー PHEV>
フロントモーター(S61型):60kW
リアモーター(Y61型):70kW
RAV4 PHVはフロントだけでアウトランダーPHEVの前後を合わせた以上のポテンシャルを持っています。言い方をかえると、RAV4 PHVはフロントメインで走行して、リアはトラクションが足りないときのアシストを務めるという考え方です。
それに対してアウトランダー PHEVは、リアが高出力になっていて、前後の駆動配分によってコーナリング性能を高めることを考慮したスペックになっています。つまり後輪の駆動力によって姿勢制御をしようという意図が、モータースペックから感じられるのです。トヨタも四輪の駆動力を使った車両安定制御については考慮していますが、より積極的に後輪を利用するのが三菱の考え方(「S-AWC」と呼ばれるシステム)というわけです。
もっとも、RAV4 PHVはシステム最高出力225kW(306PS)とアウトランダーPHEVに対して圧倒的にパワフルですし、加速性能は上回っています。ですが、最高出力だけに注目してアウトランダー PHEVが劣っていると捉えるのも早合点かもしれません。前後をモーターで駆動するプラグインハイブリッドSUVという点では同じカテゴリーのガチライバルですが、電動による姿勢制御という点からするとアプローチは異なっているといえるのです。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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みんなのコメント
そもそも発売年がどんだけ違うか考えろよ
SUVのPHEV人気を作ったアウトランダーと1モデルサイクル違いの後追いで性能高くて当然のRAV4ではRAV4がよくて当たり前、悪かったらバカでしょ
トヨタお得意の背乗りで他社の切り開いたジャンルを喰おうとする悪癖ですよ
圧倒的な違いならまだしも似たり寄ったりで買う人も三菱はちょっと、という既存トヨタユーザーでしょう?最後にちょっとだけアウトランダーを持ち上げてるけどさ、だったら試乗するまではわからないとか事実だけで書いたら?
スペックだけの妄想記事はどうでしょうかね