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【最新SUV研究】すべてはジープから始まった!全身骨太、世界屈指のオフローダー、ラングラーが愛される理由

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【最新SUV研究】すべてはジープから始まった!全身骨太、世界屈指のオフローダー、ラングラーが愛される理由

ラングラーはジープのコアモデル。日本でも人気沸騰

 アメリカ車にとって日本は厳しい市場だ。しかし、ジープだけは好調な販売を見せている。
 2009年にジープ全体でわずか1010台だった販売台数は急増し、2017年には1万台を突破。その後も台数を更新し続けて、いまや1万3000台を超えた。いつしか市場規模は北米に次ぐほどにまで成長した。

ジープ・ラングラーの4ドアモデルに付け替え可能な開閉式のソフトトップを配した特別仕様車を設定

 しかも、最も日本で売れているのが本格派のラングラーだから驚く。ラングラーは輸入SUV全体の中でも、コンスタントに上位5位以内に入るほどの売れ行きとなっている。
 70年を超える歴史を持ち、オフローダーの代名詞のようなジープの中でも、ラングラーは伝統をストレートに継承した特別な存在といえる。ひと目でわかるデザインや「本物感」は、強いキャラクター性を好む日本人に大いに受け入れられたというわけだ。

 ラングラー人気が高まるきっかけとなったのが、4ドアのアンリミテッドの追加だった。2ndモデルのTJ型までは2ドアのみだったところ、2007年に登場した3rdモデルのJK型で4ドアがラインアップに加わり、販売台数を大きく伸ばした。ちなみにアンリミテッドというネーミングには、ドアが増えたおかげで用途が限定されないという意味が込められている。

最新モデルは2リッターターボ搭載。新型は上質で個性的

 日本では2018年の秋にデビューした現行のJL型は、高級ブランドから乗り替えるユーザーが増えてきた状況を受けて、各部の質感が高められ、快適性が引き上げられている。
 それでいて、見た目の雰囲気をあえて変えなかったのは見識だ。世のクルマ界のヒエラルキーとはかかわりなく、独自の路線を歩んでいるところはラングラーならではである。

 サイズは大柄で、全長×全幅×全高は4870×1895×1845mm。取り回しにはそれなりに気を遣うし、いまどきの至れり尽くせりのSUVほど快適ではない。これほどの走破性など必要ないユーザーがオーナーの大半だと思われるが、無条件で「乗りたい!」、「ほしい!」と思わせる強力なパワーが、ラングラーにはある。
 価格は先日、一挙に100万円以上も上昇したが、それでも内容を考えるとお値打ちなことも強み。確かに高価だが、それでも、納得できる範囲に収まっている。

 最新カタログモデルのパワーユニットは2リッター直4ターボ(272ps/400Nm)。この体躯に2リッターと聞いて、走りを心配する向きもあるに違いない。しかしパフォーマンスは優秀だ。2リッターターボは特別仕様などに残る従来の3.6リッター・V6(284ps/347Nm)以上にパワフルでスムーズ、そして燃費もいい。サハラのWLTCモード燃費は10km/リッター。今回の試乗では11.4km/リッターをマークした。アメリカ車のよき伝統で、指定燃料がレギュラーな点も魅力だ。

 並のSUVよりも視線が高めであることはポイントのひとつ。さらに、それなりに手間はかかるが、外すとこの上ない開放感が味わえるフリーダムトップという魅力的なアイテムもある。

 ホイールベースは3mを超えている。おかげで後席の居住性も十分に確保されている。従来のJK型では7mを超えていた最小回転半径は、現行のJL型ではステアリングの切れ角が増えて6.2mに減少、いくぶん小回りが利くようになった。軽量化も効いて走り味は見た目から想像するよりも軽やかで、ずいぶん乗りやすくなった。先進運転支援装備も充実している。
 とはいえあくまでフレーム付きのオフローダーである。いまどきのSUVほどの快適な走りは望めない。独特の揺れや、舗装路ではやや心もとないステアリングフィールは、ラングラーの「味」。それが許せないなら、このクルマの所有は勧めない。

 肝心の悪路走破性については何も心配する必要はない。どんな路面だろうと踏み越えていけそうな雰囲気を他の誰よりも持っている。それが行動範囲をより広げることにつながる。パートタイム4WDの機構を切り替えると、走りが変わることをダイレクトに感じ取れる点も多くのSUVとの違いだ。

 ちなみに、ピックアップのグラディエーターは日本に導入されるや、わずか3カ月で今年導入予定分の400台が完売した。その人気ぶりに関係者も驚いているそうだ。日本でピックアップなんてそんなに売れるはずがないという既成概念を打ち破ってみせた。

 見るだけでワクワクし、乗って出かけるとさらにワクワクする。特別だけど特別すぎず、大柄ではあるが日常的に使えて、価格も頑張れば買えないことはない。ラングラーの人気の要因を挙げるといくらでも思い浮かぶ。

ジープ・ラングラー 主要諸元

グレード=アンリミテッド・サハラ2.0L
価格=8SAT 830万円
全長×全幅×全高=4870×1895×1845mm
ホイールベース=3010mm
トレッド=フロント:1600/リア:1600mm
最低地上高=200mm
車重=1960kg
エンジン(レギュラー仕様)=1995cc直4DOHC16Vターボ
最高出力=200kW(272ps)/5250rpm
最大トルク=400Nm(40.8kgm)/3000rpm
WLTCモード燃費=10.0km/リッター(燃料タンク容量81リッター)
(市街地/郊外/高速道路:6.8/10.7/11.7km/リッター)
サスペンション=前後コイルリジット
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=255/70R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=6.2m

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みんなのコメント

13件
  • 円安だから仕方ないけど、居住性や質感は値段に比例していないと思うけど。


  • 値上げを繰り返した今の価格では、もう販売台数は伸びないだろうな・・・。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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