アウトドアやリモートワークで大活用するクルマとして注目される4ナンバー車(小型貨物&軽貨物車)。最近はホンダN-VANやスズキ・スペーシア ベースといった軽モデルが人気だが、ハイエースやプロボックス/サクシードといった小型貨物車も多くのファンを抱えている。
そんな4ナンバー車は、税金や保険料が通常の乗用車である5ナンバーや3ナンバー車とは異なっており、しっかり把握しないで購入すると、思わぬところでその違いに驚くこともある。そこでここでは、4ナンバー車購入を考えている人に、保険や税制が乗用車とどう違っているのかを解説しよう。
N-VANやスペーシアベースが気になる人は必読! 4ナンバー車の保険や税金は乗用車とここが違う!
文/ベストカーWeb編集部、写真/スズキ、Adobestock、ベストカーWeb編集部
荷物のために乗員スペースを制限したのが4ナンバー車
スズキ・スペーシア ベースの室内。荷室スペースが優先されている
まずは小型貨物車や軽貨物車(=4ナンバー車)とはどんなクルマなのかを知っておこう。条件を箇条書きにすると以下のようになる。
・小型貨物車は長さ4.70m、幅1.70m、高さ2.00m、排気量2,000cc以下(ディーゼル車の場合は排気量の制限なし)、軽貨物車は長さ3.4m、幅1.48m、高さ2.00m、排気量660cc以下であること
・荷物を載せるスペースの床面積が1平方メートル以上(軽貨物は0.6平方メートル以上)あること
・座席部分より荷物を載せるスペースのほうが広いこと
・乗車定員の重量が荷物の積載可能重量よりも軽いこと(乗員一人55kgとして計算)
・荷物の積卸口が縦横80cm以上あること(軽貨物は縦60cm以上、横80cm以上)
・荷物を載せるスペースと人が乗る席の間に壁や保護仕切りがあること(最大積載量500kg以下の場合は後部座席の仕切りでもよい)
つまり貨物車とは、荷物を運ぶために乗員スペースが制限されたクルマということになる。逆に言えば、その荷物用のスペースを車中泊やリモートワークのための空間に改造することができるわけで、その「素材感」が人気の大きな理由ともなっているわけだ。
車検は初回が2年、以後は毎年だが軽貨物は例外
では車検期間について確認しておこう。乗用車の車検有効期間は、新車時が3年、2回目以降は2年となるが、4ナンバー車では新車登録時が2年、2回目以降は1年しか車検期間がない(※軽貨物は2回目以降も2年)。これは業務に酷使される貨物車の使途から決まったものだが、軽貨物以外は新車購入後2年目から毎年車検が発生するので、その手間とコストを頭に入れておきたい。
自動車税と自動車重量税は圧倒的に割安
乗用車の自動車税(年額)
車検時に払うことが多い税金だが、こちらは乗用車よりも割安な設定がなされている。自動車を所有するには自動車税(軽自動車税)と自動車重量税を払う必要があるのでそれぞれを見てみよう。
まず自動車税だが、乗用車が排気量によって税額が決まるのに対し、4ナンバー車は積載量によって税額が決まる。さらに最大乗車定員が3人以下と4人以上では料金体系が異なっているのだが、ここでは乗用車的に4人以上の税額を紹介しよう。
小型貨物車と軽貨物車の自動車税(軽自動車税)の年額
ちなみに各車の最大積載量だが、ホンダN-VANやスズキ・エブリィはで350kg、スズキ・スペーシア ベースが200kg、トヨタ・プロボックス/サクシードが400kg、トヨタ・ハイエースは1000~1250kgといった具合。いずれの車種でも乗用車よりははるかに税額が安くなるのだが、特に軽貨物車は、最大積載量に関係なく軽自動車税は5000円なので、ランニングコストを抑えることができる。
次に自動車重量税だが、こちらは車量総重量で決まるため乗用車と同じ。とはいえ税額は安く抑えられているので維持費の低減には有用だ。さらに軽自動車になると一律3300円(1年あたり)となるため、非常にお得感のある税額設定といえる。
小型貨物車と乗用車の自動車重量税の比較
働くクルマなので自賠責保険が割高
自賠責保険料の比較
保険制度はどうだろうか。
まず基本となる自賠責保険だが、表のとおり小型貨物車は乗用車よりも保険料が若干高くなっている。これは貨物車のほうが使用頻度が高く、事故に遭遇する確率が高いためと考えられる。さらに乗用車には36カ月という長期契約で割引が受けられるのに対し、貨物車は25カ月しか契約がないためこの恩恵もない。いっぽう軽貨物は軽自動車と同額の扱いとなるが、こちらも36カ月の契約はできない。
1日自動車保険は4ナンバー車が適用外
4ナンバーは1日自動車保険の対象外となるので注意が必要(camera papa@Adobestock)
次に任意保険だ。こちらは契約者によって内容が異なるため一様の比較はできないが、4ナンバー車の特徴は、「型式別保険料率クラス」がないということだ。「型式別保険料率クラス」とは、事故に遭う確率をクルマの型式ごとに分類したもので、一般的に小型車はクラスが小さく(=保険料が安い)、高級車やスポーツカーはクラスが大きく(=保険料が高い)なる。自家用4ナンバー車にはこのクラス分けが存在しないので、型式(車種)による保険の増減がなく、どんなクルマを選んでも極端な保険料の差に泣くことは少ないといえる。
ちなみにかつては、4ナンバー車は任意保険の年齢条件が適応できず、乗用車のような「21歳以上」「26歳以上」といった割引を受けることができなかった。しかし最近はほとんどの保険会社が貨物車の年齢条件を取り入れているので、割引を受けることができる。クルマを利用する人の年齢構成によって賢く使い分けよう。
ただし注意すべき点もある。最近利用者が増えている1日自動車保険は、いまだに4ナンバーが対象外だということだ。たとえば友人が乗っている4ナンバー車を1日だけ借りてデイキャンプに行こうといった際には注意が必要だ。
こういった際には、1日自動車保険に頼らず、自分が加入している任意保険に「他車運転特約」という特約が付いていないか確認してみよう。「他車運転特約」は、その名のとおり自分の所有車以外のクルマを運転して事故に遭ったときに活きる特約。こちらがあれば友人のクルマも安心して借りられるというわけだ。
さて、いかがだったろうか。総じて貨物自動車は税金面のメリットが大きく、ランニングコストを安く抑えられるクルマだといえる。いっぽう車検の有効期間が短かったり、自賠責保険が若干高かったりする点がデメリットといえるので、これらをよく勘案して賢く乗りこなしたい。
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みんなのコメント
今エブリイジョインターボ。
もっと早くエブリイにしておけば良かったと思う。スゴく実用的で車中泊にも対応出来、5人乗らなけりゃ何も問題無い上に燃費も維持費も勝る。
デカイ車良い車がステイタスみたいな考え方が無い自分には軽バンってかなり良い‼️
男の軽がダメなの?ちょっと何言ってるかわかんない。