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コンパクトなVWの定番はTクロス。そう言ってもおかしくないほど完成度は高い

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コンパクトなVWの定番はTクロス。そう言ってもおかしくないほど完成度は高い

日本で最も小さいVWモデルといえば、これまではポロだった。よくできたコンパクトカーだったし人気もあった。けれども今後は違うモデルに取って代わられるかもしれない。ほぼ同じボディサイズで使い勝手のいいコンパクトSUVのTクロスが登場したからだ。

フォルクスワーゲン Tクロス|VOLKSWAGEN T-Cross

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コンパクトなボディは全長4115×全幅1760×全高1580mm。駆動方式はFFのみの設定となる。

とにかく今マーケットではSUVが強い。登録車のなかでSUVだけが販売台数を伸ばしている。この10年で3倍だ。特にスモール&コンパクトなSUVが大躍進を遂げている。つまり、SUVがもはや高級車でもスペシャルティカーでもなく、フツウの選択肢となった証拠だろう。

今後、VWのベーシックミニといえばポロではなくTクロス。そう言われるようになってもおかしくないほど良いクルマに仕上がっていた。

フォルクスワーゲン Tクロス|VOLKSWAGEN T-Cross

用意されているグレードは2つで、価格はTSI 1stが299万9000円、TSI 1st Plusが335万9000円。

サイズ的にはほとんどポロと変わらない。少し長く幅はほぼ変わらないけれども当然ながら少しばかり背が高い。駆動方式は4WDではなくFFのみで、それでも重量が100kgばかし重くなったぶん、ポロと同じだけれどパワー&トルクを少し増強した3気筒の999 ccターボエンジンを積んだ。7速DCTも4速と6速のギア比を少しイジったのみで基本は同じ。タイヤサイズも1インチあげてある(ベーシックモデル)。

フォルクスワーゲン Tクロス|VOLKSWAGEN T-Cross

ボディカラーは写真のエナジェティックオレンジメタリックをはじめ、ターコイズやレッド、ブルーとポップなバリエーションを用意。

日本人好みだなぁと思ったのがスタイルだ。VWらしくスクエアな雰囲気ながらシンプル過ぎないようフロントマスクやサイドラインに遊び心のあるデザインを採りいれた。デザインパッケージというカラーコーデのオプションも面白い。このパッケージ、エクステリアの遊びは抑制気味だけれどもインテリアは弾けた。いずれにしてもVWというとマジメ一辺倒なイメージが強いだけにカラフルなカラーコーデだけでも新鮮に映るというものだろう。

フォルクスワーゲン Tクロス|VOLKSWAGEN T-Cross

車内の質感はさすがの一言。ボディサイズが小さくてもしっかりとVW品質が味わえる。VWのインフォテインメントシステム「Diccover Pro」を備えている。

VWの良さが詰まった走りがうれしい実際に乗ってみての第一印象は、なるほどポロ風味も残しつつより扱いやすいシティムーバーに仕上がったというものだった。18インチのオプションホイールを履いていたせいか街乗りでは少しアシがばたついてしまい、素晴らしい乗り心地とは思えなかったけれど、これはポロにも言えたことでそのぶんスポーティ感を強く打ち出したと言える。若々しさの演出はポロ以降の命題だった。

フォルクスワーゲン Tクロス|VOLKSWAGEN T-Cross

車内も遊び心に溢れ、デザインパッケージとしてグリーン、オレンジ、ブラックなどの配色が用意されている。

エンジンのスペックを上げたこともあって、SUVとなってもポロと同じようにきびきびと小気味のいい加速をみせる。タッタッタッとリズミカルにシフトアップしていく様は正に“軽快”というにふさわしい。すべてにわたって軽やかで、かつ安心感のある走りこそモダンVWの美点だと思う。

フォルクスワーゲン Tクロス|VOLKSWAGEN T-Crossそのことを特に強く感じたのが富士山をもっとよく見てみようと山中湖湖畔から三国峠を駆け上がったときだった。まるでポロのように楽しいのだ。決して速くはない。けれどもタッパのあるアシがよくしなって思い通りのコーナーワークで駆けぬけていける。驚いたのは上りより下りの走りで、前アシの踏ん張りと後アシの追従性の高さは単にSUV風味に背伸びしたミニFF車のそれではない。

フォルクスワーゲン Tクロス|VOLKSWAGEN T-Cross

エンジンは1LのTSIエンジンのみをラインナップ。最高出力116ps、燃費性能も16.9km/Lと優秀。

これで湖畔沿いの少々荒れた舗装路をもう少し滑らかに走ってくれたらなと感じつつ、ポロでもきっと苦手だったろうと思い出して、今このクラスを買う(ちなみにわが家の京都におけるアシ車はコンパクトSUVのパンダだ)ならやっぱりTクロスになると考え直した。

フォルクスワーゲン Tクロス|VOLKSWAGEN T-Cross

通常時のラゲッジのスペースは高さ700mm、幅1000mm、奥行き630mm。容量は455ℓで、シートを倒すと最大で1281ℓまで拡大することができる。

自分ならどんなカラーにするだろう。ライムストーンというグレーにオレンジのデザインパッケージなんて良いと思う。否、ホイールもオレンジじゃ派手なのでそこだけ黒にしてもらえないかな、などと想像を膨らませてしまうほどにTクロスは悪くないコンパクトSUVだった。

フォルクスワーゲン Tクロス|VOLKSWAGEN T-Cross

トランスミッションは7速DSGを設定。燃費性能もすばらしいが変速スピードも高く、0.03~0.04秒でのギアチェンジが可能。

文・西川 淳 写真・柳田由人 編集・iconic

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みんなのコメント

9件
  • 日本で最も小さいVWはアップですよ。
  • フォルクスワーゲンの車は内装が分かり易く品があるね。
    余計なものゴテゴテにくっ付けた日本車とは違って使い易そうな感じ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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