毎月200店以上の新車ディーラーを回り、「生」の新車情報を届けてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏。
今回まずは、ノートとN-BOXの2大モデルがいよいよ次期型に向けてスタンバイか!? という情報から。
稀代の珍車!? トヨタ マークXジオが「セダンとワゴンの良いとこどり」になれなかった訳【偉大な生産終了車】
ほか、各メーカー8月の販売実績が続々と入ってくる中、ノア、オデッセイ、ランクルなど今年終盤からの新型車情報が加速中!!!
【画像ギャラリー】年末に向けて楽しみが増えてきましたな!!! 各トピックとともに注目車たちをギャラリーでチェック!!!
※本稿は2020年9月のものです
文:遠藤徹/写真:ベストカー編集部ほか
初出:『ベストカー』 2020年10月10日号
■日産はノートのオーダーをストップ、在庫一掃セールを開始
日産は現行型のノートを7月末でオーダーストップし、在庫一掃セールを開始しました。すでに売れ筋の特別仕様車である1.2L&e-POWERの「Vセレクション」を中心にしたグレード設定に絞られつつあります。
ボディカラーはホワイトパール、シルバー、ブラックなどに限られ、メーカーオプションも自由に選べない状況になりつつあります。ただ条件が合えば、下取り車も含めて30万円以上の値引きが可能な状況にあります。
次期モデルは11月にも発売する方向でスケジュール調整を行っています。そして、10月にも先行予約の受付が可能になりそうです。
現行型ノートはオーダーをストップして、ボディカラーや仕様などが選べなくなってきている。11月には次期モデルへとフルモデルチェンジする見込み
■ホンダ N-BOXのマイナーチェンジは12月上旬で調整中
ホンダは、N-BOXを12月上旬にビッグマイナーチェンジする方向でスケジュール調整をしています。
このマイナーチェンジは、内外装のデザイン変更、ボディカラーの再編成、先進安全装備「ホンダセンシング」の最新版を標準装備するなどの内容になります。先行予約は11月からスタートさせる見込みです。
コロナ禍によるパーツ調達の滞りなどが要因でマイナーチェンジの予定が伸びているとされるホンダ N-BOX
■トヨタ 10月1日、ノア/ヴォクシー/エスクァイアを一部改良
トヨタは10月1日、ノア/ヴォクシー/エスクァイアを一部改良します。今回の改良は特別仕様車のノアW×B、ヴォクシーZS煌IIが中心で、UVカットガラスのUVカット率の引き上げ(99.9%)や、エアコンのナノイー機能の採用、室内照明のLED化などが実施されます。
販売実績でヴォクシーZS煌IIがノアW×Bを大きく上回っているのは、ZS煌IIのほうが装備の充実度が高いためとの判断から、両モデルの装備を同レベルにして、ノアW×Bの販売増を狙ったものと見込まれます。
また、次期モデルでノアへ一本化することを見込んだ改良とも考えられます。しかし、それはまだ正式に決まったわけではないようです。
10月1日にノア/ヴォクシー/エスクァイアが特別仕様車を中心に一部改良する予定。写真は現行型で好評なノアの特別仕様車「W×BII」
■トヨタ 2021年中盤に次期型ランドクルーザー&ランドクルーザープラドを投入予定
トヨタは2021年の中盤に「ランドクルーザー」「ランドクルーザープラド」をフルモデルチェンジする予定で開発を進めています。
これによってトヨタは、ベーシックコンパクト、コンパクト、上級コンパクト、ミディアム、アッパーミディアムと、各クラスにおけるきめ細かいSUVのフルラインナップ体制を構築し、コロナ禍収束後の国内新車マーケットの起爆剤とする構えです。
次期型のランドクルーザー&ランドクルーザープラドはトヨタの新しいクルマづくりの考え方であるTNGAを採用。新開発のフルフレーム構造を使ったフルタイム4WDで世代交代します。
TNGA採用でどのような変貌を遂げるのか非常に楽しみなランドクルーザー/ランドクルーザープラド。写真は8月に発売されたプラドの特別仕様車“Black Edition”
パワートレーンは、ランドクルーザーが4.6LガソリンV8と3.5Lハイブリッドがあり、プラドは2.7Lガソリンと2.8Lクリーンディーゼルを搭載します。これに大型ナビを装備したディスプレーオーディオ、最新の先進予防安全システム「トヨタセーフティセンス」を標準装備します。
次期型のランドクルーザーシリーズが加わると、トータル7車種でのSUVのフルラインナップ体制となります。これらが出揃うと、国内の登録車におけるトヨタのSUVシェアは60%を遥かに超えるのは確実となります。
■トヨタ ポルテ/スペイドは今年末までにモデル廃止の様相
トヨタは、今年末までにコンパクトハイトワゴンのポルテ/スペイドを廃止する方向で検討しているようです。
同じコンパクトハイトワゴンでは、ダイハツからOEM供給を受けているタンク/ルーミーに一本化する方針で、売れゆき不振のポルテ/スペイドは廃止することを決めた模様です。
トヨタ スペイド
トヨタ ポルテ。写真はともに2020年7月に発売された特別仕様車「F “Safety Edition”」
■ホンダ オデッセイを10月下旬発表、11月上旬発売でビッグマイナーチェンジ
ホンダはオデッセイを10月下旬発表、11月上旬の発売予定でビッグマイナーチェンジします。今回のマイナーチェンジは内外装のデザイン変更、安全装備の強化、走行性能向上、快適装備の充実化、バリエーションやボディカラーの見直しなどかなり大幅な手直しとなります。
外装はフロント側がフェンダー&ボンネットパネル、グリル、バンパー、リア側がコンビランプ回りのデザインを変更します。室内はメーターを含むインパネ、シート表皮の変更で質感をさらに向上させます。安全装備はホンダセンシングの後方誤発進抑制機能を追加します。
写真はホームページで公開中の新型オデッセイ ハイブリッド アブソルート EX
走行性能は、2.4Lガソリン車の静粛性や乗り心地が向上します。快適装備はハンズフリーアクセスパワーテールゲートをEXグレードに標準装備するなどの充実化が行われます。
ボディカラーは6色から5色に再編成します。
グレードはガソリン車、ハイブリッド車ともにアブソルートEXとアブソルートの2タイプずつに集約され、アブソルートはFFの7人乗り、アブソルートEXは4WDの8人乗り、ハイブリッドアブソルートEXはFFの7人乗り、というラインナップとなります。
この改良型は9月下旬から先行予約をスタートさせる見通しです。ちなみに、次期型へのバトンタッチないしは後継モデルへの引き継ぎは2022年にずれ込む見通しです。
■ホンダ シビックタイプRの特別仕様車は10月8日に発表、10月9日に発売
ホンダはシビックタイプRの特別仕様車「リミテッドエディション」を10月8日に発表、10月9日に発売します。全世界に1000台、日本国内200台の限定車となります。
同特別仕様車はイエローとブラックルーフの専用2トーンカラー、鍛造アルミホイールとハイグリップタイヤを装着する、軽さと速さに磨きをかけたモデルです。
車両価格は標準のタイプRが458万3700円であるのに対し、リミテッドエディションは550万円で、さらに装備の異なる475万5200円の仕様も設定します。
なお、タイプRを生産するイギリス工場は2021年度中の生産中止を予定しています。
マイナーチェンジするシビックタイプRに設定される特別限定車のリミテッドエディションは、日本では限定200台の販売で10月9日の発売予定
■スバル 新型レヴォーグの売れゆきは好調な立ち上がり
8月20日に先行予約を開始したスバルの新型レヴォーグの売れゆきが好調な立ち上がりを見せています。8月末までには受注累計が5000台を突破する見通しです(8月27日取材時)。
先行予約の滑り出しでは中間グレードのGT-H EXを中心に引き合いが多くなっています。正式発表は10月15日、生産開始は11月、納車は12月上旬からとなります。
発売前の先行予約で、受注は1万台を突破する可能性があります。なお先行予約をすると3万円相当の「ギフトカタログ」を進呈しています。
好スタートを切ったスバル レヴォーグ
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みんなのコメント
ノートのe-powerが出た時も価格を抑えるため、ビッグマイナーチェンジでした(・・;)
そろそろエクストレイルもお願いします(>人<;)