いろいろと話題に欠かないクラウンシリーズ。現状ではクロスオーバー、スポーツ、セダンがラインナップされ、残るはエステートだ。そのなかでも注目がセダン。クラウンといえばセダンという人も多いだけに気になる人もいるはずだ。今回は伊藤梓さんに乗ってもらいました!!!
文:伊藤梓/写真:平野学
「王道系クラウン」がエンジニアの超絶開発で登場 乗り心地もなにもかも超国産級!!! クラウンはセダンで頂点を極めるか
■「これぞ、クラウンだ」
端正なスタイリングはスッと受け入れられる存在だ
「これぞ、クラウンだ……」
クラウンセダンに乗った瞬間、運転していた私も、後席に乗っていた編集長も思わずつぶやいてしまっていた。
同日にクラウンスポーツに試乗していたこともあり、よりその思いが際立ったこともあるかもしれないが、クラウンと聞いて誰もがイメージするクラウンの、まさにその頂点にふさわしいモデルだと実感した。
新型クラウンセダンは、水素の燃料電池車(FCEV)であるミライをベースとしていることもあって、なんと全長は5mを超え、ボディサイズは、全長5030mm×全幅1890mm×全高1475mmと、これまでのクラウンの中ではもっとも大きなモデルとなった。
実際に目の当たりにすると、縦型のグリルやシンプルで堂々としたサイドビューも相まって、巨大なクジラのよう。
これまでのクラウンのサイズ感に慣れていたオーナーや、都心のサイズ制限のある駐車場のことなどを考えると、大きすぎるかもしれないが、実際にこのサイズ感は室内のゆったりとしたスペースと快適性に還元されているので、これはこれで元々のクラウンのニーズには合っているのではないかと思う。
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■2種類のパワーユニットで生きる特性
木目を中心としたデザイン。セダンだけは独自のテイストになっている
クラウンセダンには、2種類のパワートレインが用意されている。ミライ由来の水素の燃料電池モデルと2.5Lのハイブリッドモデルだ。そして、駆動方式は、これもミライ同様の後輪駆動となる。
2.5Lのハイブリッドモデルは他のクラウンモデルにも設定されているが、クラウンセダンだけはFFベースのシーズパラレルハイブリッド方式とは違い、4段ATを組み合わせたマルチステージハイブリッドを採用している。
今回は、どちらも試乗できるということで、まずはFCEVから試乗してみることに。走り出してすぐ感じたのは、やはり圧倒的静かさ。そして、巨大な体躯でも軽やかに発進できる、モーターらしいスムーズな加速感だった。
モーターのみで駆動するFCEVの形式は、上質なセダンであるクラウンの特性にぴったり当てはまっている。車両重量は約2トンあるため、曲がったり止まったりするのも鈍重に感じるのではないかと思ったが、高速での車線変更やちょっとしたカーブも舵角に合わせてピタリと決まる。
ブレーキも、回生ブレーキとフットブレーキのつながりが全く違和感なくスムーズに停止できた。そして、もちろん乗り心地も極上で、柔らかさはあるものの、ふわふわと落ち着かない類のものではなく、路面の凹凸をしっとりといなしてくれる印象だった。
ミライ自体、とても良いクルマだと思っていたが、クラウンとして改めて仕立てられたことで、FCEVへの関心もかなり高まるだろうと確信するくらい、素晴らしい出来だった。
■ハイブリッドモデルに課された開発命題
セダンとしての存在感は唯一無二。まさにクラウンなのだ
一方で、私が乗る前に「難しいのではないか」と思っていたのは、ハイブリッドモデルの方だ。ミライは、FCEV専用車であり、そのパッケージがもう出来上がっているため、クラウンのFCEVも良いクルマになるだろうという予感はあった。
しかし、そのFCEVのパッケージにハイブリッドを搭載すれば、何らかのバランスが崩れてしまうのではないかと思ったのだ。
しかし、開発者は「FCEVと同じ乗り味にしてほしい」という要望を受けて、徹底的に開発したそう。前後重量配分がそもそも違うので、同じような動きにするためにスプリングレートやトータルのロール剛性、ダンパーのセッティングなどを合わせ込み、ステアリングを切った時に同じように動くように設計したという。
乗り心地についても、FCEVは、ユニットや排気管などの共振の原因となる振動がないこともあり乗り心地が良いのに対して、ハイブリッドもそれに合わせ込んでいくことが大変だったという。その苦労を知っているとより驚くと思うが、ハイブリッドもFCEV同様にとても素晴らしい出来で、乗り心地からドライバビリティまで、これまでのクラウンとは一線を画すクオリティになっていた。
FCEVに比べると、やはり出足の加速感や静粛性は劣るかもしれないが、価格差を考えれば微々たる差異だと感じる。
■圧倒的な快適性でくつろぐ
もちろん後席の快適性も抜群で、190cm近い編集長が後ろに乗っても、足を伸ばせるほど広々としているし、マッサージ機能まで搭載されていた。細かいことだが、このマッサージ機能も、他車に搭載されていて揉まれている感のないものに比べると、しっかりマッサージしてもらえているような力加減が絶妙だった。
さらに後席の快適性を優先する「リアコンフォートモード」というドライブモードもある。実際に使用してみると、リアのふわふわ感は増すものの、通常のモードでも十分コンフォートだと感じた。
試しに後席に乗って使用してみると、私は逆に酔い気味になってしまい、開発者に聞いてみると「VIPが座るように、シートに体を預けてどっかり座ることが大切」とのこと。ショーファーカーとして使う人にとっても細かいチューニングがなされているのだなと感じた。
クラウンセダンに1日試乗してみて、上級セダンとして全方位に隙がないクルマだとしみじみ実感した。乗る前までは、「クラウンがセダンを辞めるのも時の流れかな……」と思っていたが、実際に試乗してみると「クラウンがセダンを辞めるなんて、とんでもない!」と心から思えるほど、クラウンらしいモデルに仕上がっていた。
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