電動車にはエンジンブレーキの代わりに回生ブレーキがある
電気自動車やハイブリッドのような電動車が増えてくると、とくに山の多い日本では覚えておきたい単語が「回生ブレーキ」です。
エンジン車にも電気自動車にも装備される一般的な(摩擦)ブレーキは、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して空気中に捨てているため、多用すると熱をもちます。長い下り坂では「エンジンブレーキ活用!」などと書かれた看板を目にしますが、これはフットブレーキを多用するとブレーキが過熱して効かなくなってしまうのを防ぐため。
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エンジンブレーキはギアをつないだ状態でアクセルオフにすることで、エンジン内の抵抗(ポンピングロス)を生み出して減速させる仕組みで、この減速によって生まれたエネルギーは熱として捨てています。
一方、電動車でエンジンブレーキの代わりとなる機能は「回生ブレーキ」です。回生ブレーキは減速で失うエネルギーをモーターの仕組みを利用して回収、再利用することなのですが、その原理と適切な使い方を知っておくことは安全に山道を下るためにも重要です。
回生ブレーキはどんな仕組みで電気を再利用するのか?
「回生ブレーキ」という単語は鉄道で使われることが多かったのですが、自動車の世界ではハイブリッドカーの登場以後に一般的になりました。量産車に回生ブレーキが装備されたのは、1997年にトヨタがプリウスを発売したときです。
回生ブレーキの場合、アクセルオフにすると駆動用モーターが抵抗になって車両が減速します。このときモーターを逆回転させることで発電できるため、減速エネルギーを再利用することができるのです。
この電気はバッテリーに貯めることができるため、エンジン車では捨ててしまう減速エネルギーを、加速や駆動に再利用できることが電動車の高効率につながるのです。
強力で制御自在の回生ブレーキの弱点とは?
回生ブレーキはエンジンブレーキよりも強力な制動力を発揮でき、その強弱を制御することも容易です。日産のハイブリッド車が採用しているe-POWERのように、ワンペダルで減速具合をコントロールできるのは、まさに回生ブレーキの強弱を制御しているわけです。
しかし、回生ブレーキが減速エネルギーを電気に変換してバッテリーに貯めることで作動しているということは、バッテリーが満充電状態になると(電気の貯蔵場所がなくなって)回生ブレーキが効かなくなるということになります。
ハイブリッドカーであればエンジンとタイヤをつないだり、モーターでエンジンをカラ回しするなどして、エンジンブレーキを利用して減速することもできますが、電気自動車(BEV)や燃料電池車(FCV)の場合そうした余地は少なく、単純に回生ブレーキが効かなくなります! この状態は「回生失効」と呼ばれています。
長い下り坂の前にはバッテリーをあらかじめ使っておこう
最近の電動車は回生失効にある程度の対策がされていますが、もし起きる可能性があるとすると、それは冒頭でも触れたエンジンブレーキ活用の警告がでるようなシーンでしょう。回生失効を防ぐには、長い下り坂の前にはバッテリーを適切に使っておくなど、ルートを先読みしてドライバーが工夫する必要があります。
これから電動車が増えてくると、回生失効に注意を促す標識や看板が出てくるかもしれませんし、ナビと連動して車両側が適切にバッテリー充電量を管理する時代になるかもしれません。山道でまさかの回生失効に陥らないためにも、電動車のドライバーは回生ブレーキの仕組みを頭に入れておくことをおすすめします。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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みんなのコメント
低レベルにも程が有るし今の日本の自動車メーカーがそれくらいの対策をしていないと思っているのだろうか?
実際に自分が乗っているからわかっているe-POWRについてだが、長い下り坂では回生ブレーキですぐに強電バッテリーは一杯になってしまうが、その蓄えた電気を強制的(自動的)に使ってエンジンを燃料を使わずにモーターで回すことによって消費する仕組みとなっており回生ブレーキが利かなくなることは無い。
最新のEVは回生ブレーキだけで強電バッテリーが満タンに成る事は無いので何の問題も発生しない。
電動化に反対の人かも知れないがもう少し勉強されてから記事にしないと嘘の記事になってしまいますよ。
それ以外、大抵は登りで電力を使ってそう。