過激エアロのEVホットハッチ
SAIC傘下の自動車ブランドであるMGは、7月13日に開幕した英グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2023において、往年のラリーカーへのオマージュとなるEVコンセプト「EX4」を公開した。
【画像】MGメトロ6R4にオマージュ【MG EX4コンセプトとベースモデルを写真で比較する】 全35枚
EX4は、新型MG4 Xパワーをベースに製作されたコンセプトカーで、最高出力435psのデュアルモーター・パワートレインを採用。MG4 Xパワーの公道向けモデルは0-100km/h加速3.8秒とされている。
大型のリアスポイラーやフロントウイング、ワイドボックスのホイールアーチは、1980年代のMGメトロ6R4を彷彿とさせるものであり、標準のMG4とは大きく異なるスタイリングとなっている。
このようなデザインがMGの市販車に反映される可能性は低いが、歴史的によく知られたパフォーマンスモデルへのコミットメントを示唆している。
例えば、「Xパワー」というサブブランドは、2005年にXパワーSVが廃止されて以来、母国の英国市場からは姿を消していた。しかし、中国ではMGのアイコンの一部として使われ続けている。
オリジナルのMGメトロ6R4は、世界ラリー選手権のグループBに挑戦することを目指し、1980年代初頭に開発された。1981年2月にウィリアムズ・グランプリ・エンジニアリングとの共同開発が開始されたが、小柄なMGメトロをベースとしたため難航し、ラリーに参戦したのは1984年3月のことだった。
完成形は1985年11月のロンバードRACラリーでデビューを飾り、特別に開発された大排気量V64Vエンジンを搭載して表彰台を獲得した。しかし、その表彰台の頂点に立ったのは、同じくデビューを飾ったランチア・デルタS4だった。
メトロ6R4は国際的な舞台では常に劣勢に立たされたが、英国内の競技会やラリークロスではカルト的な人気を博した。
ウィル・ゴロップ氏が1980年代後半から1990年代前半にかけて、改良型6R4(ツインターボを装着し、2.3Lに小排気量化)を欧州ラリークロス選手権で走らせ、1992年にトップの座を獲得したのは有名な話だ。
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